編集者は話ベタでも大丈夫?
編集者を目指している人の中には、自分は人前で話すのが苦手で、ましてや人を動かすなんてことはできそうもないし、編集者という職業は単なる憧れだけで、自分には向いていないのかなぁ ~ と思っている人もいるかもしれません。 ブログのトップのところに記したように、自分が考えた本の企画を通すためには、企画会議で他のメンバーを納得させるだけのプレゼンテーションをしなくてはなりません。 また、シリーズものなどの場合には、編集会議を開いて自らが進行を務めなくてはなりません。そして大切な、著者への執筆依頼 ・原稿催促という仕事もあります。 編集者というのは日頃から多くの人と接する仕事であると同時に、多くの人を動かす仕事でもあり、話上手であればそれに越したことはありません。 でも、自分自身について言えば、決して話がうまい方ではありません。 新人の頃は、執筆依頼に行った著者を前にシドロモドロになってしまったり、企画会議でのプレゼン中に緊張のあまり自分でも何を言っているのかわからなくなってしまったりなどなど、数多くの失敗もしてきました。 プレゼンの仕方や著者とのやり取り、編集会議の進め方など、周りの先輩編集者の業を見習いながら少しずつ上達してきた点もありますが、基本的に、自分は話がうまい方ではないと思っています。 そんなこともあって、いつしか、自分の弱点を補う術を身に付けてきたような気がします。 その術というのは、相手からいろいろな話 (情報) を引き出すということでしょうか。 話ベタな私は、 「自分は聞き上手になろう」 と思うようになりました。 「こんな私が編集者をしているのだから、皆さんだって、きっと大丈夫!」 なんていうのはあまりに説得力に欠ける言葉かもしれませんが、もし、話ベタだからという理由だけで編集者には向いていないのかなぁ ~ と思っているならば、決してそんなことはありません。 自分の弱点を補う術を身に付けながら、1歩1歩前に進んでもらいたいと思います。