東京大学へ
もちろん入学するのではありません。私は現在、日本語学校でのお仕事はお休みしているのですが、養成講座の時、お世話になった先生のつてで東京大学の日本語教室で講師補助みたいなことをしています。そのクラスに来るのはもちろん世界各国の外国人ばかり。東京大学に留学しに来るぐらいだからその国の超エリートの人たち。そんなイメージばかりが膨らんで最初は本当に緊張して行きました。しかし話してみると案外普通。気さくで楽しい人ばかりです。楽しんで行けるようになりました。でもその辺の日本語学校の学生と比べたらやっぱり吸収力がいい気がします。さすが東大の留学生たち!←安田講堂。携帯でとってみましたがやはり画像が悪いですね。今日は“寄り道の提案”という項目で、帰りがけ誰かを誘ってどこかに行くという内容のものをやりました。まず絵から場面を想像したり、テープを聴いたり。そして簡単な文型から実際あるような場面を想定して会話の練習をします。そこで、例えば“今から飲みに行きませんか?”と誘う。YESの場合は“はい、行きましょう!”となるのですが、NOの場合は“いいえ、行きません”とはどの日本語の教科書でも教えないのです。“すみませんが、ちょっと。。。”と教えます。この業界に入って、はじめて教科書に書いてあるのを見た時、何だか笑ってしまいました。たしかに日本人はこういう濁した感じで答えるのが一般的だし、“いいえ、行きません”と言う人はいないですもんね。外国人が“いいえ、行きません。”と言っても“外国の人だから。。。”ということで怒りはしませんが、やはりいい気分はしないものです。ですから正しい教え方なんですね。しかしこの“ちょっと”はいつ使うのか?という話になりました。“少しだけ”という意味で使う場合もありますが、声をかけて呼び止める時“ちょっと、すみません”という時もあるし、色々です。やはり外国人にはこの“ちょっと”は使いこなせないらしく混乱していました。教科書にもこの“ちょっと”の練習問題があったりするのです。この文のどこに“ちょっと”が入りますか?・あのう、この機械の 使い方を 教えてくださいあのう、ちょっとこの機械の使い方教えてください。 が自然かな~という気がしたのですが、あのう、この機械の使い方をちょっと教えてください。でも意味は通るし、そう答えた学生の方が多かったのです。あ~まだまだ使いこなせている感じではないなと思いました。まだ中級くらいの学生ですけどね。どのような場面でどう使うのか、そのニュアンスを伝えるのはとても難しい。こんなに毎日使いこなしている日本語のことで、毎回、頭を悩ませてしまうまだまだすご~く新米日本語教師の私でした。