韓国ドラマ「砂時計」
ちょっと前に視聴し終わった韓国ドラマ「砂時計」。「砂時計 OP」ストーリー(KNTVより)それぞれ異なった人生を送るテス、ウソク、ヘリン。 80年代という暗い時代を生き抜いた彼らの痕跡が『砂時計』では描かれている。父親の思想がネックとなり士官学校に進めなかったテスは、裏社会の一員となって政治の場に飛び入ることになる。ウソクは司法試験に合格し、検事となって社会正義実現のために奔走するが、分厚い現実の壁の前に挫折を経験する。カジノ界の大立者ユン会長を父に持つヘリンは、父親が権力中枢に接近し、結局は命を落とすことになるや、テスに対する愛情を胸の奥底に秘めながらカジノ事業を引き継いでいく。『砂時計』は、彼らの生き様の中で繰り広げられる一連の事件、政治的には 5.18民主化運動と新政権出帆など、歴史的な出来事と軌を一とする。ドラマでは、組織間の暗闘やカジノ業界をめぐる陰謀の中で、ジョンドとテスの対決、ヘリンを守ろうとするジェヒの姿が生々しく映し出される。このドラマは、1995年に放送され、最高視聴率64.5%というものすごい数字をはじき出したそうです。ちょっと昔の日本の紅白歌合戦の視聴率みたいですね。ドラマといえば女性が見るもの・・って感じですが、韓国ドラマには、男性も釘付けにしちゃうほどの素晴らしい作品がたくさんあるような気がします。このドラマが放送されていた夜9時50分には、帰宅を急ぐお父さんたちが多かったようで、「砂時計」というよりも「帰宅時計」と言われていたほどだとか。当然、夜の盛り場はひっそりとして、飲み街も不況になっていたそうです。このドラマでは、1980年の光州民主化運動について、初めてドラマとして取り上げられました。軍隊が市民に発砲して多数の被害者が出たにもかかわらず、当時の政権によって長い間秘密にされていたというもの。このドラマでも当時の民主化運動の映像が組み込まれてます。それにしても、こんな大きな事件が、ずっと韓国国民に秘密にされていた・・ていうのも驚きです。「光州事件について」当時の政権、学生運動、軍隊、ヤクザ、カジノなどが描かれて、そして2人の男性と1人の女性の恋・・が絡むとなると、誰もが釘付けになったのは当然といえば当然なのでしょう。このドラマの出演者は、「初恋」「チャングムの誓い」「白夜3.98」の出演者が勢揃い・・って感じでした。テソ役には、チェ・ミンス。父が共産ゲリラだったという理由だけで、士官学校へ進めずにヤクザになってしまったテス。彼の目力には圧倒されっぱなし。ウソク役には、パク・サンウォン。ドラマ「初恋」でおなじみのソクジンオッパです。この人、地味なんですが、心の温かさを感じさせる素敵な方です。彼の奥さん役を演じた人が、どうしても岸本加世子に見えてしょうがなかった私です。ヘリン役には、コ・ヒョンジョン。このドラマを最後に結婚のため引退したそうですが、その後離婚して芸能界にカムバック。このヘリンのボディガード役として登場していたのが、ジェヒ役のイ・ジョンジェ。ほとんどセリフがなく、ただただ静かにヘリンを守る役だったのですが、この役でかなりブレイクしたそう。最後の最後で、ヘリンを守るため、ヤクザ達と戦ったジェヒでしたが、顔も腫れ上がり(韓国のこの負傷用化粧?はリアルすぎてすごい!)意識がないまま・・それでもヘリンを見つめながら死んでいく姿に涙が・・・ぽろり。このドラマは、いつもの韓国ドラマと違って、セリフも少なく、バックに流れるロシア民謡の音楽のシーンが多かったのだけど、韓国の人が名作中の名作というのが当然の内容でした。ところで、このドラマに、「朱蒙」でブレイクしたソン・イルグク氏のお母さん(キム・ウルドン)が登場していたんですね。テスの弟分ジンスの母親役で出演していました。この親子、本当の親子?って思うほど、顔が似ていたんですが(笑)、光州に住む食堂のおばちゃん役です。こちらの映像で。最初の方に出てくる小太りのおばちゃんです。「砂時計より 」おちゃらけた場面など一切ないドラマだったんですが、クスッと笑ってしまったのは、カジノで働いていたヘリンを見初めた日本人男性のセリフ。日本人男性といっても、演じているのは、日本語が話せる韓国人のようで。。。ヘリンが仕事を終え、職場の出口に現れたところを待ち伏せしていて、言ったセリフが「ヘリンさん。お待ちまちました」これを続けて3回言われりゃ・・・思わずクスッと笑ってしまいました。誰か間違いに気がつかなかったのか???