写真美術館と宇宙堂
(昨日の続き)朝は8時半過ぎに目を覚ましました。それから新聞に丹念に目を通し、それから、東京都写真美術館に行くために、恵比寿へと向かいました。『旭鮨総本店 恵比寿ガーデンプレイスタワー38階店』まずは腹ごしらえということで、私たちはガーデンプレイス内にある 『旭鮨総本店』 というお寿司屋さんに入ってみました。案内されたのは、彼方に東京湾を見渡すことのできる絶景が広がるテーブル席です。入店時の従業員たちの挨拶がさわやかだったこともあり、これは期待できそうだぞ、と私の心は躍りました。期待を裏切らないお味でございました日頃、海外で日本食に飢えた生活をしていて、ただひとつ得することは、日本への一時帰国時に和食のうまさにいたく感動できる、ということです。近所の回転寿司で失神しかけてしまうぐらいの貧乏性の私ですから、こんな、東京のスカイスクレイパーを眺めながらの本格寿司にありつけた日にゃあ、そりゃあ、もう……。狼さん、アリガトウゴザイマシタ。東京都写真美術館食後、同じくガーデンプレイス内にある東京都写真美術館に行きました。ここは仕事で来たこともある、なじみの美術館です。今回の展示は以下の通りでした。● 『日本の新進作家展 vol.3-新花論しんかろん』新進気鋭の4人の作家たちによる作品展。テーマは 「花」 でした。いずれも、新しい風という感じで好感が持てたのですが、なかでも私がもっとも印象的だなと感じたのは、銅金祐司さんによるピタゴラスイッチの装置みたいな装置と、赤碕みまさんによる 「光」 をテーマにした作品の数々です。赤崎さんの作品は、なんというか、着色したネガのようというか、暗さの中に発光があるのが素敵でした。● 『HEIAN 戸田正寿作品展』“日本美の再発見の試みである” というコメントにも納得の、静かで、清らかな作品ばかりでした。が、個人的には、正直、ちょっと怖いかな、という印象を持ってしまいました。なぜか椋材が大の苦手なので……。だから気の利いた感想が書けません。悪しからず。● 『グローバルメディア2005―新しいヒトへ』テーマは要するに “オタク” です。秋葉原やまんだらけで見かけるようなポスターが天井からズラリとつるされていて、まぁ、見る人によっては、別に目新しくもなんともないじゃんか、といった感じがしないでもないですが、とりあえず、オタク文化理解のためには有意義な展覧会、ということで。特に海外では、ジャパニーズ=オタクと思いこんでいるヤツらが意外に多いので、オタクはオタクという種類のジャパニーズだよ~ということを周知させるためにも見て欲しい展示だと思いました。宇宙堂 『花粉の夜に眠る戀 ~オールドリフレイン~』午後は、下北沢の本多劇場でお芝居を観ました。渡辺えり子さん作・演出の 『花粉の夜に眠る戀 ~オールドリフレイン~』 です。題名だけではわかりにくいですが、尾崎翠の 『第七官界彷徨』 が原作といえばおわかりいただけるでしょうか。えー、私は、わかりませんでしたが。ゴホンゴホン。もとい。お話ですが、大正ロマンあふれる宣伝チラシから、ロマンティックでノスタルジーなものを私は想像していたのですが、これが、いい感じに期待を裏切ってくれたというか、けっこう笑わせる場面が多くて楽しめました。ときとしてそれが (ファンではない私にとっては) しつこくもありましたが、熱狂的な方たちは拍手喝さいで喜んでいたようです。一方、あまり好きではなかった点は、劇中に煙草を吸うシーンがあるため煙がものすごく流れてくるということと、昔ふうの匂いを炊いているせいか、カビっぽいというかホコリっぽい匂いが終始漂っていた、ということです。気にならない人には粋な演出と映るのでしょうが、私には、コレ、ダメでした。カーテンコールでは、キャストの皆さんがなぜか神妙な顔をしまくっていたのが印象的でした。真摯、というのでしょうか。これが、アングラってものなんでしょうか。とにかく、昨日の 『ライオンキング』 のそれとは対照的だったのが私には印象深く残りました。お芝居が終わったあとは、渡辺えり子さんと宇梶剛士さんによるトークショーがありました。渡辺さんは想像通りのやや豪快な方で、宇梶さんは、見たまんまのイイオトコでした。性格もすご~く良さそうで、やっぱオトコはああでなくっちゃあ、と再確認しました。というわけで一泊二日のミニオフ会、無事、楽しく、終えることができました。ゆき姫ちゃんと集うとどうしてもふたりのノリで盛り上がってしまうのですが、狼さん、ご迷惑じゃなかったかしら。これに懲りず、また、お目にかかってくださいませませ。ゆき姫ちゃん、狼さん、今回は本当にありがとうでした~。