有栖野ウサギの蛇足
先日、劇場版アニメ「涼宮ハルヒの消失」を見てきて面白かったと日記に書いたところ、興味を持たれたようで自分も見に行くというぬしのゆうじん が あらわれた! コマンド? ▼ (違ところがこの主の友人、そもそも「涼宮ハルヒ」シリーズについてほぼ全くと言っていいほど知らない人で。で、それを聞いて主が最初に思ったのは「これはいい」この「涼宮ハルヒ」シリーズは主人公である「キョン」という人物の一人称視点で展開する作品です。 また、原作から非常によくできた構成を持つ作品で、特に読者に 主人公との「物語上での経験の共有」という点における一体感に非常に重点を置いている作品だと感じています。 また、今回の劇場版においては「映像があり」「音声がある」という点で原作以上の共感を生む部分を持っています。 が、それはあくまで「主人公がシリーズ作品上で経験した内容」を こちらが「知識として持っていてこそ」の話で。 さらにこの「~消失」という物語は、話の流れをネタバレしないようおおまかに言うと、主人公キョンのこれまで(の作品上)の経験が自分にどんな影響を与え、それに対して自分がどう感じているのか、改めて考えさせられるという内容。ですから、この「~消失」という物語に関して言えば、同シリーズの他の話以上に予備知識ナシで楽しむのは難しいのではないかと。そして、これは自分が映画の直接原作にあたる4巻を未読のまま見たからこそ言えることなのですが、 もし先に4巻を読んでいたら、それはそれで主人公との一体感を感じる妨げになったかなと。 それは「主人公が知らないことを先に知っている」ことになるので。 そういう意味では、 1:何も知らずに見る 2:映画の前段階までの知識だけを持って見る。 3:映画の直接原作をすでに読んだ上で見る。 と、並べたとき、一番楽しんで見られる「と思う」のは2かなと。 さらに言うと、2の条件には「2度目がない」(厳密には、1にも2度目はないですが、そこは流せ)つまり、主の友人には 2 の可能性があったのです。そういう意味での「これはいい」 もともとのファンの場合、すでに3の段階まで進んでしまった人が ほとんどだと思うのです。 ですから、主的にこの友人には先に1~3巻「だけ」を読んだ上で、またはTVアニメシリーズ(の関連する話)を見て「経験の共有」ができた 2 の状態で楽しんでほしかったのですが………………どうやら、彼は 1 を選択したようです。まあ、言い方は悪いのですが、それはそれで貴重なサンプルかも?と思うのですが………。映画の重要な部分のほとんどで「?」と思うだろうなぁ………と。………えーと、この映画、映像のクオリティはものすごく高いです。主要「でない」背景人物の作りこみとかスゴイです。そこは、予備知識に関係なく「おおっ」と思える部分、かな?