[洋画（あ行）]の記事一覧 | Nice One!!

【DVD鑑賞】『The Virgin Suisides』 (1999) / アメリカ

監督：ソフィア・コッポラ出演：キルスティン・ダンスト、ハンナ・ホール、ジェームズ・ウッズ、　　　キャスリーン・ターナー、ジョナサン・タッカー、ジョシュ・ハートネット、　　　マイケル・パレ、ジョヴァンニ・リビシ、スコット・グレン　　　＜Ｓｔｏｒｙ＞（以下は　Yahoo!ムービーより）美しくてかわいく、それでいてどこか謎めいたところのあるリズボン家の5人姉妹。ヘビトンボが、美しい郊外の街を覆いつくす6月、そんな5人姉妹の末妹セシリアが、聖母マリアの写真を胸に抱きながら、剃刀で腕を切った。一命はとりとめたものの、彼女は数日後、自宅で開かれたパーティーの最中、窓から身を投げて命を落とす。繊細でかつ危うさを秘めた思春期の少女達の揺れ動く心情を、巨匠F・F・コッポラの娘にしてこれが監督デビュー作の、ソフィア・コッポラが瑞々しいタッチで描いたドラマ。＜感想＞まあ、13～17歳までの年子の５人姉妹です。何とも、「おいしそうな」年代ですよね～～おしゃれに恋に、興味一杯の彼女たち。子どもから少女へと変化していく表情、身体のライン、眼差し、ファッション、肌の弾力。みずみずしさが満開。なのに、13歳の末娘・セシリアの自殺をきっかけに、何かが狂い始める。何故に彼女は最初に死んだのだろうか。「もう死んでいるから、切らないと」と、家の前の楡（ニレ）の木を切ろうとする役所の人間から、木を守る彼女たち。生きようと必死にもがいている姿を全否定する大人たちに抗うかのごとくに。大人は子供を縛ろうとする。いつまでも手のひらに置こうとする、その支配とはうらはらに、子ども達は想像以上の世界を知ってしまっている。軟禁状態に置かれた残りの４人姉妹は、向かいの家のボーイフレンドたちとの電話の曲に、どうにもならない必死の思いを託した。出るのはただ、「助けて」という言葉だけ。絶望の中で、あの選択しかなかったのだろうか。何か手段はなかったの？次女・lux（ラックス）のエピソードはちょっと悲しかったです。どうして置き去りにするかなあ～～？　ジョシュ・ハートネット？？（結構彼の姿、笑えました）オトコだろお？？？って、言いたくなる。「彼女はもうどうでもいい」ってどうよ・・・？落とすまでのプロセスを楽しむんだけど、でもどうしようもなく女の子達に比べると幼い男の子達。彼らの心には、永遠に姉妹は刻まれてしまった。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊今日の評価：★★★★（ソフィア・コッポラお得意のまったり場面ですが、その中に閉じこめたみずみずしさに、さすがだな～と思いました。70年代の音楽の使い方にも脱帽・・・。伏線の張り方は彼女らしかったです。）ヴァージン・スーサイズ【0610w＿大特価】ヴァージン・スーサイズ[ THE VIRGIN SUICIDES ]

『美しい人』 (2005)　/ アメリカ

原題："Nine Lives"監督：ロドリゴ・ガルシア（『彼女を見ればわかること』）出演：　グレン・クローズ（『危険な情事』『ナチュラル』）　　　　キャシー・ベイカー（『サイダーハウス・ルール』）　　　　ダコタ・ファニング（『アイ・アム・サム』）　　　　シシー・スペイセク（『イン・ザ・ベッドルーム』『スタンドアップ』）　　　　ロビン・ライト・ペン（『フォレスト・ガンプ』）　　　　ホリー・ハンター（『赤ちゃん泥棒』『ピアノ・レッスン』）　　ほか鑑賞劇場：　Bunkamura　ル・シネマ公式サイトはこちら。　　　　　　　　　　　　　　　　　＜Ｓｔｏｒｙ＞９人の女性達が織りなす、９つの物語。無念さ、切なさ、愛しさ、哀れさ、抱えているものは違うけど、それぞれの生き方を歩んでいく。＜感想＞９つのオムニバスストーリー、そして、それぞれの話の登場人物が微妙にリンクし合っているところなどは、『ラブ・アクチュアリー』を思わせるものがあったが、内容的にはこちらの方がシリアス。それぞれの生活の中で、抱えている、抗いがたいもの、どうしようもないもの。その中で、必死に自分の生きる場所を見出そうとしているヒロイン達の姿が、形は違えども、印象に残る。「もし、・・・だったら」　「あの時、・・・だったなら」誰しもが抱える、過去へのこだわり。しかし、そこにとどまっているだけでは、前に進めない。振り切って振り切って、痛みを清算したものもそうでないものも、進むしかない。９つの話の中では、やっぱり、第２話の、"Diana"が、印象的。そんなこと、今さら言われても、困るのに、どうしても言えずにいられない男と、昔の痛みを揺さぶられてもどうしようもないのに、後を追いたくなる女と。不条理なことが多すぎるから、涙を呑まなくてはならないことがありすぎるから。それでも、日はまた昇り、確実に明日はやってくるから。ワンシーンが、ワンカット、ずっとカメラが回っている状態での、１つの話の撮影です。リアリティがある撮り方です。演技しています、という気負いがない。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊もうすぐ夏休みなので、絶対にこの日しか観に行けませんので、早く行かないと～～と焦っていたら、こういう日に限って（！）、天然が、「プールカード」なんぞを忘れてる！！（笑小学校に寄ってから行くハメに（汗急いで行ったので、当然上履きなんかは履いてないんですけど、教室に行く途中に、左足の裏に何か鋭い痛みを感じました。「？？？　何？？」慌てて足の裏を見ると、！！！！画びょうが、刺さってる～～～痛いよぉぉぉぉぉどうしようもないので、そおおーっと、引っこ抜きました（痛そのまま、何もなかったように、映画に向かう私（え？？なんちゅう学校じゃ・・・。・・・っていうか、なんちゅうあたし？？映画館に着いたのは予告が始まってから。もう、満員に近く、前から２列目だったんですけど（爆、それでもいいから観たい！という人が多かったせいか、なかなか静かでしたよ。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊今日の評価：★★★★（内面の葛藤を正面から描いているのには、好感が持てた。９つのストーリー、一見バラバラなようで、きちんと主題があるところ、なかなか、いい映画です。ただしちょっと、単調な場面もありましたが。）

『インサイド・マン』　(2006) / アメリカ

監督：スパイク・リー出演：デンゼル・ワシントン　、クライブ・オーウェン　、ジョディ・フォスター　、ウィレム・デフォー公式サイトはこちら。＜Ｓｔｏｒｙ＞ダルトン・ラッセル(クライブ・オーウェン)をリーダーとする4人の銀行強盗が、マンハッタン信託銀行を占拠した。通報を受け、NY市警のフレイジャー(デンゼル・ワシントン)とミッチェルは現場に急行する。フレイジャーは以前関った麻薬事件で14万ドルの小切手が紛失するという事態に巻き込まれ、内務調査課から汚職の疑いをかけられていた。それだけに、今回の事件は汚名返上のチャンスだったのだ。また、銀行の取締役会長アーサー・ケイスの命を受けて、ニューヨークでも指折りの弁護士マデリーン・ホワイト(ジョディ・フォスター)も呼び出される。銀行内では、ダルトンたちは人質全員にジャンプスーツと覆面を着用させ、自分たちと同じ格好をさせていた。これでは誰が人質で誰が犯人なのか、区別できない状態となる。＜感想＞『インサイド・マン』のタイトル通り、「インサイド」なモチーフが随所にあるところが、この映画の特徴。銀行「内部」で手助けをした者、人質の「中で」の協力者、貸金庫の「中」、ピザの「差し入れ」、そして、犯人から仕掛けられた、捜査本部の「手の内」を把握する盗聴器。しかし何といっても最大の核心は、会長の「内に秘めた過去」。「血が流れるときが、ビジネスチャンス」混乱に乗じて財を築くのはいつの時代も同じこと。闇が深ければ深いほど、その築き上げた帝国の瓦解も、ふとしたことで始まるのだろう。二転三転とする伏線の張り方、核心が最後の最後でようやく見えてきて、１つにつながった映画。ラッセルと同じく、監督のスパイク・リーも、かなり頭の切れる人物なんだなと思った。１本取られたと言うのはこういうときに使いたい。この映画は、俳優陣のファンだから、という理由だけで観に行くと、（↑　私のように　笑）いい意味で、面白さが半減する。俳優が誰だから、ということじゃなく、このストーリーを味わったほうが、数倍オトクな映画です。ウィレム・デフォー様のお顔に、シワが・・・などと、驚いては、いけません☆そのシワも、素敵なの♪ジョディ・フォスターは、今回は、私的には、「イヤな役」でした。正義の味方の印象が強い人は、こうした腹黒い役が、どうも、なじめないのかも。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊今日の評価：　★★★★冒頭とエンドロールに流れるインド歌謡「チャイア・チャイア」、未だに頭から離れません（笑　　　