雪かきおじさんの王国
おとといの 山の風景友達が大根をくれるというので、もらいにでかけた途中で見た山がきれいで 思わず停車して写真を撮りました(=^_^=) さて、その雪かきおじさん、そこの借家に越してきたのは8年ほど前のことです。その前は老夫婦がお住まいで、具合を悪くしてご主人が先にみまかり、奥様の方は施設に移って、空き家になってまもなくそのおじさんとおばさんのご夫婦が入居したのでした。ご近所で顔見知り程度の付き合いなのですが、私は3年~4年に一度は自治会の班長さんをやらねばならず、まったくの顔見知りだけ、よりは もう少し付き合いがあるのでした。でもね、このおじさん、越してきてすぐのあたり、うちの駐車場の前に立って じーっと状況観察していたり、うちに来客や庭の手入れを頼んで職人さんが出入りしてたりすると、家の前から我が家への伺い視線を向けていたり、あまり感じがよくなかった。人の家の内情を知りたくてたまらない性格の人に見えました。(まあ、それは当たっていたと思います)な~んかヤナ感じ、必要以上に近づくのやめとこ―――と 思いまして道で会えば挨拶する程度のお付き合いです。まあ、それでもね。私が班長さんのときは おじさんチに行って集金したり、署名頼んだりで話もして、だんだん彼の人となりもわかることがありました。すごく狭くて小さい意識で生きているとか、ものすごく小心で怖がりであるとか、それの反動で人にやたら攻撃的になることがある…とかです。この方もまた人を自分の上か下か、そういうことにいつも意識をめぐらしているんだと思うのです。で、上に見える人にはすごく緊張して卑屈な態度になるし、下と見れば威張って偉そうな態度です。自分の下にいて、攻撃しても攻撃し返されないと見た人が自分の意に染まないことをすると 大声で怒鳴ったりします。私の次に班長当番してもらえませんか?と 聞きに行って 思いっきり怒鳴られたこともありましたよ。(爆)そこには彼なりの経過と言い分があったのですが、関係ない私は彼のフラストレーションのはけ口にされたのでした。まあ、私はおばさん一人でわけのわからんことしてて 気ままな生活してるし、草取りはちゃんとしないし、夜更かしだしで、彼もどう位置付けていいのかわからないのでしょう。私に対しては丁寧だったりぞんざいだったり、時々で態度が変わるのでした。でね、冬のそのおじさんの雪かき行為ですが、今までず~~っと 彼の強迫行為なんだろう、夜中に雪かきするのは騒音でもあるし、やめてほしいけれど言っても無駄だからほっておくしかないな、と思っていました。(さすがに今までは夜中と言っても4時過ぎではありましたよ。2時に雪かきされたのは初めてだ)でも最近私の方の意識が変わりつつあります。いや、昨シーズンあたりから 徐々に変わってきていたのですが。あの見事にきれいに雪かきされたスペースは彼の王国なんだなあ…と。他の人にはわからなくても、おじさんの中にはきっちりと彼の作り上げた世界があって、その世界の表現の一つがあの雪かきなんだろう。過剰で無駄にしか見えない 氷のひとかけらまでアスファルトからはがさずにいられない あの雪かき。でもシジュホスの石ではないのよね、おじさんにとっては。なんでこんなに雪が降るんだ!!とか文句言いながら でも内部はエネルギーがめぐっているのだろう。充実して楽しかったりするのかなあ。まあ、そんなことを考えていたら、おじさん頑張ってくれ~~なんて気持ちにもなってくるのでした。しかし、だからといって、必要以上にやさしくなんてしませんよ。絶対境界線やぶり してくるタイプだもんなあ。ちょっと遠巻きにして応援しているのでした。それくらいが ちょうどいいもんね。(笑)ついでに考えたこと。誰の中にもその人の大切に守っている王国があるんですよね。その王国が表現として出てくることもあれば、見えないまま大切にしまわれていることもあるんでしょう。私の中にもありますよ。(笑)それがねえ、私の場合 広大で 壮大で いくつもの世界が重なっておるのです。お城もあるし、豪華なお屋敷も、宇宙までありますよ。でも、普段の私はくたびれた普通のおばさんで、私の内部がそんな世界であふれているってわかる人めったにいないですもんね。ああ、だんだん作品描きたくなってきたかもしれない。が、頑張らなくちゃです。