卒業式 こどものはばたき 巣立ち
子どもの成長する姿をみると、自分が知らない間に大きくなったことに驚きます。自分の手元から離れられなかった子が、自分を離れて歩いている。自分で考え、友達と相談して自分の道を歩き出す。さびしいのでしょうか。うれしいのでしょうか。自分から離れられずにいつまでも自分で歩けない子では困ります。やはりうれしいのですね。さびしい思いは、一時的な感傷にすぎないのですね。昨年つばめが家の中に巣をつくりました。家の中が、糞でよごれるので、いやだったんですが、入り口を開ける度に入ってくるのに根気負けして、巣をつくる台をつくってやりました。すると、つばめはその台に巣をつくりはじめ、4羽のかわいい赤ちゃんが生まれました。そして、大きくなって巣立つころ、自分の家も来年は巣立ちなんだと思うとただのつばめの行動としてみるのではなく、自分自身の未来の姿を見ているようでした。4羽のひなの内、元気なひなは、自分から外へ飛んでいきます。しかし、最後まで飛び立てないひながいます。親が、早く飛べよと誘いに来ます。何度誘いにきても飛べない。しかし、数日後にはそのひなも外へ飛んでいきました。寂しいなと思っていると、全員のひなが巣に戻っていることがありました。あれ、みんなもどっているなと思ったものです。巣立ちが始まって2週間ぐらいでもう帰ってこなくなりました。巣立ちが始まり、外へ出て大空を飛び、電線に休憩している様子人間と似ているなと思ったものです。それぞれ成長して、大人になり、恋人を見つけ、家庭を築いていく。このサイクルを永遠と繰り返して行くのですね。