永田町の差別? もう8月+口述
野中広務 差別と権力 魚住昭[著]出版社:講談社 価格:1,890円(税込)http://book.asahi.com/review/index.php?info=d&no=6326昨年九月の自民党総務会で、政界引退を目前に控えた野中広務・元幹事長が、麻生太郎・政調会長(当時)に向かって、以前、麻生が、 「野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」 そう発言したと指摘し、 「私は絶対に許さん!」 と激しい怒りをあらわにしたというのである。麻生は反論せず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだったと、著者は記している。 野村進(ジャーナリスト・拓殖大学教授) 氏の書評よりこういうことが未だに現実として存在しうること、そして実際に困っている人が本当に多いことを、とりわけこの法律の分野にいる人には分かって欲しいと思います。今の日本には依然として多種多様な差別があり、部落問題というのもその一つです。部落出身であると言うことをばらされたくないがために不当な脅迫に屈してしまったり、その一言を言ったがために人間関係が破壊されたりします。他方で、それに乗じたエセ同和もいたりします。とりわけ弁護士になりたいと思う人は、そういう差別が現に存在し、それに困っている人が相当数いることを必ず頭に入れておいてください。ビジネスロイヤーとかに憧れるのも良いですが、あなたが人として、困って相談に来た依頼者にどれだけのことができるのか、という視点を必ず持ち合わせて欲しいと思います。どこか心の隅にでも留めておいて、いつかその時に行動して欲しい、と思います。現在の私が偉そうに言えることではありませんが、敢えて言わせて頂きました。後期かえってきてからもう1月が経ちます。本当にあっと言う間でした。恐ろしいほどの起案ラッシュで、フル起案で最低9、ミニ起案を混ぜると12,3は行っていたのではないかと思います。でもまあ、確かに力は付くと思います。実際結構付いたような気もしますし、自分が出来ないなと言うことも分かるので、勉強するからかもしれません。後期にかえってからクラスの一人が、私との同一性を識別してくれたのですが(そうそう、後期にかえってから苦労したくなければ、刑事系では、犯人識別供述の信用性、自白の信用性、共犯者の自白の信用性、状況証拠の観点から見た事実認定、刑事事実認定などなどがお勧めです。ああ、読んどきゃ良かった・・・。)、実は私も知ってますよ、という方は是非ともメールなり、メッセージなり残していってくださいね。よろしくです。あと、昨日の民訴2問、間違っているところとか、そりゃ違うよ、という点はカキコ頂けると幸いです。後訴にどう対応するか、という観点。小問1でも、被告が乙債権の残債権100万円に付き、訴訟を提起してきたとき、原告が乙債権について再度争いうるのか、という視点があるかと思います。小問2、3については、昨日書いたとおりです。にしても、司法試験の問題は、民訴2問みたいに、別になんて言うこともない、実務的にも、教室事例としても、ごくごく普通そうな事例(でも、なかなか教科書にはそのまま書いていない)を元に、あれれれ?実はどうなんだっけ?と考えさせるのが上手な気がします。口述についてですが、論文試験の問題ほどは難しくないです。ただ、条文は一切見られない、ということを頭に叩き込んでおいてください。条文を一切見られない状態で、普通の教室事例を頭から聞かれると思ってください。主査乃至副査が事例を言ってきます。何罪が成立しますか。何罪の構成要件は何ですか。どういう問題点がありますか。罪数関係はどうなりますか。とか。被疑者取り調べの時の状況をぱらぱらと主査が言って、この状況に何か問題がありますか。と聞かれたりします。(黙秘権告知とか被疑事実の告知)接見禁止決定がなされた被疑者に対し、弁護士が接見を申し込みました。これに対し検察官が接見指定しました。弁護士は接見できますか。どういう要件で接見指定が適法となるのですか。あるいは、別件逮捕がなされたいた場合の判断基準とか。口述本、ここ3,4年のもので本当に十分すぎるほどなのですが、とりあえず、あれを今後読むときに気を付けて欲しいのは、現場では、視覚的に把握できず、基本的には音声で聞かれること、そして、六法は一切見られないこと、にもかかわらず、定義とか構成要件とか、条文から関連づけて思い出しているようなことを聞かれると言うことです。まあ、だからといって、丸暗記よりかは、条文の文言を挙げて、というか、試験現場でも、「業務上」とは、「横領」とは、とか、えーっと委託信任関係が必要で、とか、条文に搦めてぼそぼそ言うと、試験委員的にも手助けは出しやすそうです。ただ、何条ですか、とかずばっと聞かれて、答えられないとイライラし出す人もいますので、どうぞご注意を。まあ、まだ全然遊んでいていいと思います。ちょっとだけ頭に入れておいて、どんなんになるのかなあ、と時々イメージトレーニングしておいてください。きっと役に立ちますので。ではではまた。