財産はタイピング
December 28, 2007おけいこごとらしきものはお習字をちょっとだけ。ほかは学習塾にも通ったことがない私が、習っておいて良かったと思うものにタイプライターがある。大学3年生で卒業に必要な単位を取得した私は、大学4年は必須の授業は少なかった。そこで他学部の商業英語実習という名の英文タイプを受けてみることにした。1年の学費を親に払ってもらっているので、厳密なる無料ではないものの、別途費用を自分で負担しなくていいのでカルチャーセンターのような軽い気分だったはずだ。卒業単位になるわけでもないのによくやったね。今はもうどこでも見かけないが、英文タイプは1文字1文字ガッシャン、ガッシャンと打っていく。左手の薬指は「a」の上、人さし指は「f」、右手は人さし指が「j」、薬指が「;」が、指のホームポジションだ。キーを見ずに指先だけの感覚で打っていくことをタッチタイピングと呼ぶのだが、aaa, sss, asa, sas, … fff, jjj,,jfj, fjf, ホームの段にあるキーにある文字から練習していった。当時のタイプにはワープロやパソコンのような修正機能はなかったので、1文字でも間違えたらアウト。ビジネスレターを打っていて、最後の1文字で間違えたら、最初からやり直しになって、課題は提出できない。緊張の度合いは今のパソコンとは比較にならなかった。中高大一貫のミッション系女子校に通っていた友だちは英文タイプを高校でやり終えたということで、私の大学より新型でキーの軽いタイプライターを1年間貸してくれていた。おかげで自宅でもそこそこタイピングの練習ができた。当時も「英語の仕事に就くわけでもないし、こんなことできても社会人になっても何の役にも立たんわ」と考えていたことはよく覚えている。ところがどっこい。その後、ワープロやパソコンという新しい機械が登場した。インターネットやメールという媒体も出現した。打つものがアルファベットから日本語になったり、線を引いたり、図を描いたり…。やることはいろいろ増えても、タイプライターと同じ配列のキーボードにアルファベットで入力することが基本だ。確かに社会人になってから今までにいろいろなことを勉強してきたはずだが、何を習っても、どんな説明を受けても、すぐに10本指が動いて、最短スピードで入力ができたから、何とかここまでこられたと思う。1本指でよろよろ打っていたのではお話にならない。特に数秒でインターネット検索や調べ物をしなければいけない仕事ではかなりの威力を示している。いまどきのこどもはたいがいスイミングに、ピアノ、バレエ、くもんなどのおけいこごとをやらされているようだが、タイピングほど実社会で役立つものない。1年間、旧式の英文タイプ習って、本当に良かったな。■ 日刊ちょいスポ(No.125)■「世界選手権は真央、美姫、友加里」フィギュアスケート、女子最終日、フリー演技で高得点、合計で205.33を出した浅田真央が2連覇を決め、来年3月にスウェーデンで開かれる世界選手権への出場権を手にした。準優勝、安藤美姫、3位中野友加里、4位が村主章枝と、昨年の大会とまったく同じ順位となった。次に出てくるジュニアはどんな選手だろう?プレゼン・コンシェルジュNOVOの辛口web日記はただいま【第1172号】