そうだ坊主になろう！～ヒロ伊藤流仏弟子修行

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• たいへんご無沙汰しております！

  長いながいご無沙汰をしている間に歳をとりました。還暦もとうに過ぎ、来月には６２歳。時の過ぎるのが年々速くなりますね。Facebook「観学院称徳」では、ほぼ毎日花の写真やつれづれの雑感など公開していますが、時々はこのブログのブッダや経典の言葉などの記事を「雨の降る日はブッダの言葉を！」として転載しています。もう10年以上も前に勉強しながら書いていた記事ですがお釈迦様の言葉が古くなることはなく、人生を生きる上で支えになる真理なんだと再認識しています。時々はこのブログにも何か書ければいいのですが。。。（＾人＾）　観学院称徳

  2017年06月27日

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• ウサマ・ビンラディン殺害に思うこと

  たいへんご無沙汰しています。東日本大震災では、多くの方々が突然生活を奪われ、命を亡くしました。このことについて、いまだに拙僧は言葉を見い出すことができません。ただ自分にできる小さな小さなことを日々積み重ねていくしかないのでしょう。震災に対する米軍の「友達作戦」が、私たちに連帯する人類愛の素晴らしさを気づかせてくれましたが、米国に抵抗した最後の先住民の名を冠したという今回の「ジェロニモ作戦」には素直に喜びを共有することができません。***その時、ホワイトハウスではオバマ大統領、クリントン国務長官はじめ首脳たちは、ウサマ・ビンラディン襲撃のライブ映像を見ていたのだという。女性や息子と共にウサマ・ビンラディンが殺害された瞬間、彼らは雄叫びをあげた。オバマ大統領は「テロに対する正義の勝利」と発表、全米は深夜にもかかわらず歓喜の渦に包まれた。一方、サウジアラビアなどイスラム諸国では、英雄の死を悼み復讐を誓う人々が街に繰り出したという。罪のない人々を巻き込むテロを悪だと考えるのは正しいことだ。しかし正義とは何なのか？テロが何故やむことなく続くのか。。。中東問題の専門家は「アルカイダは、もはや組織というよりイデオロギーであり運動であって、一人の指導者の死によってテロが止まるものではない」と言った。***「実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、怨みのやむことはない。怨みを捨ててこそやむ。これは永遠の真理である。」（ダンマパダ　第五番）お釈迦様が２５００年以上前に説いた言葉の意味が、一神教的な価値観の人々の心に届く日が来ることを祈るしかないのでしょうか。。。

  2011年05月04日

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  謹賀新年！

  明けましておめでとうございます。清々しい気持ちで新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。虎のように雄々しく力強い一年となりますように、また、皆様のご健康とご多幸を心より祈念しております。三浦海岸の朝日雲の上に朝日が顔を見せた瞬間、光の道が伸びてきて、足もとを照らしてくれました。幸せの彼岸へと渡る道。舟は、私たちの人生という乗り物です。今年の航海が幸多きものとなりますように！生きとし生けるものが幸せになりますように！南無仏　南無仏　南無仏！   追伸：なかなか更新できませんが、 最近は下記URLでブログしています。　　　　時々はご覧くださいね。　http://www.radiodays.jp/blog/ito/

  2010年01月01日

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• ちょっと隣へお引っ越しのご案内

  若葉の輝く季節となりました。突然ですが、この度、ちょっと隣へお引っ越しということになりました。お世話になった楽天ブログ、多くの方々とご縁をいただき、ほんとにほんとに感謝です。楽天で買い物することもあり、またコンテンツを移動することができないので、こちらもこのまま留守宅ということに致します。移転先住所は、http://www.radiodays.jp/blog/ito/タイトル「そうだ坊主になろう！～ヒロ伊藤の仏弟子修行」は変わりません。ブックマークをお願いします。奈良興福寺の国宝阿修羅展を見て感動した記事や「クリント・イーストウッド、最高傑作の評判が高い米映画『グラン・トリノ』に涙する」を掲載しています。http://www.radiodays.jp/blog/ito/仏教を知る手に入りやすいお奨め本も紹介しています。http://www.radiodays.jp/blog/ito/仏教を学ぶお奨め本/最近では、拙僧の出逢った秋を、写真でお裾分けしています。あたらしいデザインで、気分も新たに、皆様のお越しをお待ちしています。では、さようなら！&

  2009年05月01日

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• 友人の訃報

  友人の中野潔氏が逝ってしまった。とても信じられない思いです。彼の印刷技術協会時代から色々とお世話になり、私を井の中の蛙の会社人間から世間に引き出してくれた人です。大阪市立大学大学院教授になられてからは、たまに私が大阪に行ったとき一緒に飲んでくれました。楽しいいいお酒を共にできる人でした。本日、メールで思いがけなくご子息より突然の訃報をいただき、お通夜に行きました。間違いであったらと思いましたが、祭壇に飾られたお花の中に、若々しく輝くばかりの微笑みをたたえた中野潔先生のお写真がありました。私と同じ年齢、早すぎる、どう考えても残念なご逝去に、茫然と手を合わせご焼香を致しました。奥様やご子息のご心痛を思うと仏弟子ながら言葉もかけられませんでした。修行が足りませんね。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。残されたご家族に仏のご加護がありましように！早すぎる友の訃報に無常の火　南無阿弥陀仏　合掌　観学院称徳

  2009年04月27日

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• エリカの花、みつけた

  人の背丈より大きなエリカの花みつけたよ春の陽浴びて輝いていたエリカの花きれいな妖精のようでした 博琳乎的

  2009年04月21日

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• お遍路について

  バトル・トーク「『死』を歩く旅～四国遍路と生きる意味」に関して、そのテーマとその表現に対して、ブログやメールでご意見とご質問をいただきました。拙僧は、主催者から寄せられた～「死」を隠し、唾棄する社会。それが現代の日本です。しかし社会から「死」を遠ざけたことで、人々からはリアルな「生」が失われてしまいました。～という文章に共感しています。そういう状況から少しでも脱するためのトークになることを期待しています。お遍路については、人により様々なイメージがあり、実際にお遍路をされる方の動機や実際も非常に幅広いものだと思います。人それぞれのお遍路があっていいのだということです。江戸時代でも、一般民衆の旅は、お伊勢詣りやお山詣り、お遍路など、宗教的な意味づけのもとに許されていたけれども、実態は弥次さん喜多さんの旅のように観光が主だったと考えられています。動機はどうであっても、日常から離れたある種の彼岸を体験することで、人の心にある種の効果をもたらすということに意義があるのだと思います。 それはある人には癒しとなり、ある人には楽しみとなり、またある人には救いになる場合もあるでしょう。自然や人のやさしさや厳しさに触れることで、慈悲心に目覚める人もいるでしょう。何れにしても日常から離れたところで、心の有り様が変わるということは意味のあることです。しかも誰かから強制され教えられてそうなるのではなく、自ら気づくということが尊いのです。いい加減な不肖の仏弟子である拙僧自身はお作法も守らずスタンプラリーのような、楽しい観光気分で始めました。今も外見上は変わらぬ不作法な罰当たり遍路なのですが、心の中は回心できた？ような気がします。仏は心中にあり、山川草木悉皆成仏なのですから、何も札所のお寺の中の仏像を拝むだけがお遍路ではないのです。拙僧は異端派ですから言葉半分に読んでくださいね。そんな拙僧でも、長い休みをとることができないので何度にも分けて行く毎に、お遍路に惹かれるようになりました。頭も心も空っぽになれること、そして、山も川も一木一草に至るまで、生きとし生けるものが、命が、輝いて見えることに気づいたからです。そうした状態がとても気持ちが良いものだと思ったからです。そういうお遍路の素晴らしさを伝えられたらいいなと思っています。 もっとも人前で、マイクを握って平常心でいられるかどうか、心配でもありますが。。。　ご興味がある方は応援してくださいね。

  2009年02月22日

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• 何かと不安な世の中だから

  この２０年弱の間に拡大を続けた格差社会は、自ら藻掻いても這い上がることのできないほどの低所得層を産み出しました。そこに新自由主義、市場原理主義の果てに巻き起こされた未曾有の世界的大不況が襲い、マスメディアには暗いニュースが溢れています。巨大企業をはじめとした解雇の嵐が、派遣・定期労働者に止まらず正社員にも及んでいます。雇用の保証を社会的責任と考えない企業論理と不完全なセーフティネットは、失業による先行き不安を目先の問題ではなく、生存そのものに対する不安をも呼び起こすものに変えました。内在する不安は、今や顕在化して社会全体を暗く覆っています。人は生まれながらにして心に不安の種を内在しています。資本主義に恐慌の種が内在されているのと同じです。人生にも好況もあれば不況もあります。誰でも不安を感じないで一生を全うできる人はいません。人は、生物として生まれたからこそ、歳をとり老いていき、病を背負い、死を免れることはできません。また、愛する者との別れや憎らしく怨みを抱かねばならない者との出逢いがあり、欲しいものが手に入らないことの方が多く、心身を構成している五つの要素（色・受・想・行・識）に対する執着も起こります。これらから苦しみが生まれる、仏教でいう四苦八苦。いずれも思うようにならないことが苦しみの源になるという教えです。人には想像力があり、今はそうした状態になくてもそうなるのではないかと感じてしまいます。こうした不安の種はいつも人の心の中に潜んでおり、時にこれに気づかされるということなのです。お釈迦様はこの苦を乗り越えていく生き方としての実践法、四諦八正道を説かれました。人類の遺産とも言える仏教やキリスト教などの伝統的な世界宗教は、いづれもこの不安から人々を救済しようとしてきたのですが、残念ながら現代社会は宗教のこの重要な部分を排除してしまいました。冠婚葬祭などの非日常に宗教を押し込め、人類が二千年以上も宝として保持してきた宗教の肝心を不要なもの、触らぬものにしてしまいました。しかし、人の心に芽生える不安がなくなったわけではなく、複雑化した社会、経済や人間関係は、ますます心の隙間に巣くう闇を広げています。うつや被害妄想などの精神の病が蔓延する社会はやはり異常です。人は隙間を埋めたいという心の要求に、伝統的な宗教を求める代わりに、占いやスピリチュアル、あるいはもっと先鋭的な新宗教を求めています。これらはたわいのないものが多いのですが、地獄の沙汰も金次第という拝金主義に堕落しているものや、もっと危険な命に関わるようなものもありますから注意してください。ぬぐいきれない不安に対して心を守るためにこそ、宗教と真っ直ぐに対面し自らのものにしていくべきであり、またその価値があるものと思います。前世や来世のことではなく、今この時、救いの必要な者にこそ、宗教は光りを増します。もちろん経済的なセーフティネットが必要なことは言うまでもないことでしょう。 過ぎ去った過去を悔やむことなくまだ来ない未来を憂うこともなく今、この時を精一杯生きる者に幸いあれ合掌　観学院称徳 

  2009年02月16日

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• 小僧comの仲間になった破戒の仏弟子ひとり

  本日（2009年2月3日）、小僧comの仲間になった破戒の仏弟子、５３歳のハナタレ小僧です。 小僧comは、アクティブシニアとこれにあこがれる若い衆のＳＮＳだそうな。http://www.kozocom.com/  気に入ったのは、そのキャッチで「５０、６０はハナタレ小僧。３０、４０はヨチヨチ歩き。　元気な小僧たちのコミュニティサイト。」というものです。ハナタレ小僧とは、憎いやねえ。 実際、まだまだハナタレ小僧であることを実感する日々を過ごしています。元気な小僧かどうかは分かりませんが、この歳まで入院したことはありません。高脂血・高コレステロールを無理矢理、薬で抑えてはいますが、今のところどこといって悪いところはありません。だから元気かというと、疲れやすく、お酒も弱くなり、目も霞んで、耳鳴りが絶えることもありません。忘れやすく頭も相当悪くなっています。はじめからピークが低いので、さして驚きもしませんが。。。まあ、まだまだこの先も生きさせてもらう予定なので、皆さん、仲良くしましょうね！ということで、入会となりました。 もちろん楽天ブログもやめませんので、これからもご贔屓に！ 

  2009年02月03日

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• 十返舎一九の墓に遭遇～東京散歩

   月島を散歩していたら、十返舎一九のお墓がありました。十返舎一九は、江戸時代後期の人気作家で、代表作は弥次さん喜多さんの東海道二人旅で有名な「東海道中膝栗毛」です。なんで月島にお墓があるのと思ったのですが、浅草にあった東陽院というお寺が関東大震災後、現在地に移転してきたことによるとのことです。お墓マニアではないので、どうということはないのですが、墓石に刻まれているという辞世の句を見て、びっくり！　その活きいきとした現代感覚とユーモアに爽やかな印象が残りました。 　　　此の世をば　どりゃお暇（いとま）に　線香の　　　　　　　　煙と共に　はい左様なら　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一九

  2009年01月18日

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• 殺人が正当化されることはない～ガザ問題

   世界は今１００年に一度という未曾有の大恐慌へ一歩手前の状況にあります。先進国、新興国も、我が国においても失業者が街に溢れています。社会には言いしれぬ不安が渦巻いています。経済が今ほど人の心に影を落としている時はそうはないでしょう。しかしどのような状況にあっても人々の命が奪われるということがあれば、それはトップニュース沙汰の極悪犯罪として扱われます。それが人間社会の常識です。しかし、年末年始世界中がクリスマス・正月休暇を過ごしている間に、そして今この時もパレスチナのガザ地区で起こっている不幸な出来事を見過ごすことはできません。イスラエルの正規軍が戦闘爆撃機や攻撃用ヘリコプターから爆弾やロケット弾の雨を降らせているのは、戦車隊が砲弾の一斉掃射を浴びせかけ殺害しているのは、女子供や老人を含む市民なのです。国連発表によれば１０日現在イスラエル軍の攻撃で８００人以上の人が死亡、その大半は一般市民で３分の１の２６０人は子供だということです。負傷者は数千人規模で拡がっているに違いありません。病院に担ぎ込んだ血だらけの子供を見て泣き叫ぶ親たちの悲痛な声に心が凍ります。昨年ドキュメンタリーで見た、イスラエル軍の暴力や銃声に怯えながらも一所懸命勉強しているガザの小学生たちの可愛い顔が思い出されます。イスラエルによって経済封鎖されているガザ地区は、周囲を高さ６メートルの頑丈なコンクリート壁に囲まれ逃げ場の無い最終収容所のようで、ナチスの役どころを今はイスラエル軍が演じています。生活物資までも止めておいて、市民が掘った密輸トンネルが武器の密輸にも使われていると爆撃しています。国連やＮＧＯは、国連やイスラエル軍自身が市民の避難所に指定した学校やモスクまで攻撃していると非難しています。イスラエルの神は、この無慈悲な殺戮を許すのでしょうか？絶望的な状況に追い込まれ家族を殺されていく人々の悲しみが怨みに変わり、否応もなくテロの連鎖を生むことは明らかです。テロを容認するわけでは絶対ありませんが、圧倒的なイスラエル軍に対するガザ市民に残された対抗手段はほとんどありません。国際的な世論の力で救いの手を差し出さなければ、彼らは理不尽な死を待つしかなくなります。国連やＥＵ、エジプトなどが停戦を呼びかけています。フランス大統領などＥＵの首脳が停戦や人道的配慮を訴え、イスラエルに乗り込んで説得していますが、イスラエル政府は「ハマスが市民を隠れ蓑にしているのが悪いのだ」と取り合いません。謝罪や反省の言葉を求める被爆者を前にして「原爆を広島・長崎に落としたのは当時の日本政府が悪いからだ。パールハーバーを思い出せ」と言い放った原爆開発者の言葉を思い出しました。パールハーバーで子供を含む市民が殺されたのでしょうか？　一神教の神はこのようなヤクザな考え方を許すのでしょうか？イスラエル政府のこの強気がどこから来るのかというと、テロ組織ハマス（それは選挙でガザ市民が選んだ自治政府でもあるのですが）に対する自衛のための正義の戦いであり、採択された国連安保理停戦決議に米国政府が棄権して有名無実化し、米国下院がイスラエルの軍事作戦を容認する決議をしたことで支持されているからです。ハマスがロケット弾で攻撃していることを理由としていますが、この戦闘が一方的なものであることは双方の死者数を見れば明らかです。民主党でアフリカ系黒人のオバマ次期大統領が登場する前に、ブッシュ大統領の任期中はやりたい放題徹底的に攻撃を続けるということです。イスラエルでも総選挙の年であり、現政権にとってこの時点での停戦は弱腰（選挙で負ける）として許されない事情もあるようです。前ローマ法王が歴史的な謝罪をした無頼強盗の十字軍になぞらえてイラクに侵攻したブッシュ政権が続いていたならば、イスラエルを放任して中東大戦争を勃発させ、軍産複合体を潤わして大不況を克服し汚名挽回を図るに違いないのですが、オバマさんはそこまで馬鹿ではないと信じたいですね。民主党大統領が必ずしもリベラルではなく実はタカ派だっとという歴史的事実もあるのでちょっと心配しています。そんな政治家達の思惑によって砲弾の雨の下で怯えて殺されていく子供達が不憫でなりません。中国のチベット暴動鎮圧を人道問題と非難したはずの米国が、対イスラム原理主義、対テロの戦いでは、子供たちが２６０人も死に、これからも傷つき死んでいくのもしかたないと容認するのは容認できません。お釈迦様の言葉を聴いてください。世界の強剛な者たちも、また怯えている者たちでもすべての生きとし生けるものに対する暴力を抑えて生きものを自ら殺してはならない。他人に殺させてもならない。また他の人々が殺すのを許してはならない。（『ブッダのことば～スッタニパータ』３９４偈）すべての者は暴力に怯える。すべての生きものにとって生命は愛しい。自らの身に引き比べて、殺してはならない。殺させてはならない。（『ダンマパダ（法句経）』１３０偈）自らが幸せになろうと思って、そのために幸せを求めている他人を暴力で害するならば、その人は幸せを得られない。（『ダンマパダ（法句経）』１３１偈）勝利者が勝ち取るものは敵意である。（『ダンマパダ（法句経）』２０１偈より）実にこの世においては、怨みに対して怨みを返すならば、ついに怨みの鎮まることがない。怨みを捨ててこそ鎮まる。これは普遍的な真理である。（『ダンマパダ（法句経）』５偈）圧倒的な戦力を持つ正規軍で勝っても、追い詰められた者たちが行なう自爆テロを根絶することはできません。イラクやアフガンにおける米軍もパレスチナのイスラエル軍も同じです。そこに悲しみのどん底に堕とされた人が生きている限り徹底的な勝利は有り得ず、戦果が上がれば上がるほど怨みも昂じてテロの脅威は増大するでしょう。ほんとうはパレスチナの地で共存していくしかない人々が、民族や宗教の違い、経済格差などを原因として争い続けるならば、お互いに永遠に幸せは得られないのです。そして怨みを乗り越えるためには、豊かで強い方が譲らなければならないことは世の道理です。強者が弱者を許さず絶対的な勝利を求めるならば、弱者を根絶やしにするしかありません。イスラエルの本音がそこにあるとは思いたくありません。彼ら自身の歩んだ歴史から学んでほしいのです。わたしたちが今しなければならないことは、世論を盛り上げて政局に明け暮れる政治家たちや、省益や自己の利権確保に恥も外聞もない官僚たちなど、餓鬼道に落ちている者たちの目を覚まさせ、世界に目を向けさせることです。かつて日本政府はアラブとイスラエルの争いに中立的な立場をとり、積極的に調停工作を行なったこともあります。政治家の中にも自発的に平和のために努力した人もいました。石油という国益のためと言われながらも中東問題には独自外交を展開していたのです。対して政治家や官僚が今ほど内向きになったことは無かったのではありませんか。マスコミも世界不況にしか興味がないようです。だらしないマスコミに頼るわけにもいかないので、心ある人々がブログで盛り上げて平和というか、せめてガザの子供たちを殺させないという国際世論を形成していきましょう。小泉政権時、米国の9.11への報復攻撃に真っ先に支持を表明して以来、中東では日本外交の影は全く薄くなりました。自衛隊の貢献のみが僅かに知られるだけです。自民も民主の幹部たちも誰もこの問題に対し何も発言しないのは異常でしょう。首相記者会見でも心ない通りいっぺんの停戦お願いだけで何の圧力もかけようとしていません。今こそ平和憲法に基づき人道主義に立った非戦の理念をもって双方に停戦を迫ることが、我が国の真の国際貢献に繋がり信頼を得る道であると思います。 一切の生きとし生けるものも、怯えているものも強剛なものも、長いものも大きなものも、中くらいのものも短いものも、微細なものも粗大なものも、目に見えるものも目に見えないものも、遠くに住むものも近くに住むものも、既に生まれたものもこれから生まれようとするものでも、一切の生きとし生けるものは、幸いであれ。（『スッタニパータ』１４６，１４７偈）一切の生きとし生けるものよ、幸福であれ、安泰であれ、安楽であれ！（『スッタニパータ』１４５偈）合掌　観学院称徳

  2009年01月11日

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• 初春を言祝ぐ樹上の猫一匹

   その眼は何を見据えているのだろう泰然として世界の行く末を見つめているような眼ではあるがほんとは晩ごはんのことを考えているのかもしれぬ天上天下唯我独尊うらやましい生き方ではある博琳乎的

  2009年01月02日

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  光の字義は？

  光という文字の字解は、人が手を広げて火焔を拝んでいる様を表現しているとのことです。下記の書もこの意義をイメージして書きました。密教では、火は煩悩や災厄を焼き尽くすものであり、その煙にのせて天上の神仏に人の思いを伝えるための媒体でもあります。火は、古来より闇を払い幸せをもたらす命にも等しい存在であり、人は火を扱う力を得たことで万物の霊長となることができたのです。生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように！合掌　観学院称徳

  2009年01月01日

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• ひかり輝く街

   輝く街に慈悲の光りが灯りますように観学院称徳

  2008年12月30日

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  新橋駅前のＳＬにサンタが!?～誰にも言えないクリスマスの秘密

  新橋駅前のＳＬ、いつもと変わらぬ風景と思いきや、な、なんと、仏弟子もびっくり!　ＳＬの運転席に乗っているのは、サンタさんではないか!?　拡大するとよく見えます。「誰にも言えないクリスマスの秘密」（長文注意）はこちらへhttp://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200712240000/

  2008年12月24日

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• 都会の夜に輝くピラミッド

  有楽町交通会館に見つけた光りのピラミッドビルの谷間　天空には月がかかっていました地上と天空の闇を照らす光りその一瞬の共演に心が洗われる思いがしました博琳乎的

  2008年12月14日

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• 赤い木の実の名前は？

  これはなんの実小鳥たちが食べていた赤くて美味しそうな木の実初冬の陽に輝いてさわやかな風にゆれていただれか教えてくれません？この木の名前を博琳乎的

  2008年12月09日

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• 築地波除神社の大銀杏～東京散歩

  築地魚市場の入口にある波除（なみよけ）神社。ご神木の大銀杏が黄色く色づき陽光に煌めいていました。その昔、小さな舟で漁をしていた時代、大波除けの無事を祈った社も、今では市場で働く人達の商売繁盛を祈る神様になっています。若い人達はみな波除神社のことを、波乗り神社と間違えています。サーフィンのイメージが定着した今、波は除けるものから乗りこなすものに変わってしまったようですね。

  2008年12月04日

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• ユリカモメに再会！

  仕事でまた築地に。昼食をして時間があったので隅田川を見に行きました。青い空と輝く川面、吹き渡る爽やかな風、つかの間ですが、気分はもう旅心。ふと空から白い鳥が舞い降りてきて、目の前の欄干に止まります。先日にも出逢ったユリカモメに再会することができました。伊勢物語など古典の世界では都鳥と呼ばれていたようです。現在の和名のミヤコドリは頭と背が黒い鳥で別物です。夏はユリカモメも頭が黒く背もグレーですが、白っぽい冬毛のユリカモメが、やはり都鳥の名によく似合うようです。ここは拙僧の駄句より古典の名歌の方がよろしいようで。名にしおわば　いざ事問はむ　都鳥　わが想う人は　在りや亡しやと（在原業平　伊勢物語　第九段）

  2008年12月03日

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• 夕陽の中央フリーウェイ

  行く手には茜色の空ときどき影富士が見える夜空が後ろから滲みてくる夕陽に向かって走る中央フリーウェイ光りが強さを増している博琳乎的

  2008年11月29日

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• 浅草寺雷門～宗教の壁を超えて

  秋も深まった11月の日曜日。浅草寺雷門は多くの善男善女で溢れていました。老若男女も、観光客と思われる外国人も大勢います。キリスト教徒の西洋人、ヒンズー教のインド人、イスラムのアラブ系やイラン系の人々、仏教・道教・キリスト教・イスラムなど多様な宗教が共存している中国人や韓国人、東南アジアの人々など、みんな笑顔で観音様の前に集い、香炉の煙を浴びて、ためらいもなく合掌していきます。世界中で血で血を洗う宗教間紛争が起きていることなど、とても信じられない美しい風景です。百年に一度といわれる大不況が世界を襲うなかのつかの間の平和なのでしょうか？それともどのような時代であろうと、悩み苦しむ人々を必ず救おうという観音様の力強い無言の波動の前に、人種民族宗教を問わず人々が思わず手を合わせてしまうのでしょうか？神も仏も人知を超えた存在であることは確かです。特に民族を超えて普及している世界宗教には、その根本において人類に共通の普遍的な真理を説いているところがあります。違いを言いたてるのではなく、共通する部分を大切にすることで、宗教の壁は超えられる、少なくとも宗教を理由とした殺し合いは無くせるのではないかと考えるのは、多神論・汎神論的思想が根付いている東洋人の夢、理想論でしかないのでしょうか？とても難しいことであるとは思いますが、人種・民族・宗教を超えて観音様の前に集い、なんのためらいもなく手を合わせている人々の心の中に、希望の光を見たような気がします。お参りを終えた人々がみんな笑顔であったことが、その証明であると拙僧は思います。人種・民族・宗教の違いを超えて世界中の人々が幸せでありますように 生きとし生けるものが幸せでありますように南無聖観音菩薩合掌　観学院称徳

  2008年11月24日

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• 河口湖畔の紅葉（２）

  地球温暖化の影響でしょうか。夏と冬との鬩ぎ合いのはずの秋雨前線のようなものが日本の南に停滞しています。河口湖畔の紅葉の時期が以前と比べるとだいぶ遅くなっているとのことです。11月も半ばだというのに、まだ紅葉していないものも多いようです。東京周辺ではこのところの急の寒さで冬らしくなり、風邪を引いている人が多くなっています。年末に向けて忙しい毎日だと思いますが、お体大切に！

  2008年11月12日

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• もんじゃ焼きの月島～東京散歩

  東京育ちの拙僧が初めてもんじゃ焼きを食べたのは、三十も半ばを過ぎたまだバリバリのビジネスマンの頃。もう二十年近くも前のこと、当時勤めていた会社が築地の隣り新富町にあり、月島は有楽町線でひと駅の距離。でも用のない方向で一度も行ったことはなかったのです。女の子達を引き連れ月島は西仲通商店街～それはもんじゃの本場と呼ばれている～へ行き、流行っている店に入って生まれて初めてのそれを食べることになったのです。焼き方も分からずお店のおばさんに教わりながら、お上りさんのように嬉々として熱々のそれを食したことを鮮明に記憶しています。お好み焼きは子供の頃から家で作って食べたり、学生時代には渋谷のお好み焼き屋さんによく行ったのですが、もんじゃには縁がなかったのです。東京人は皆もんじゃを食べると思ったら大間違いで、それは下町の子供のお菓子代わりの食べ物だったのです。子供の頃月島には叔母さんが住んでいて、よく麹町から都電の晴海行きに乗って遊びに行き西仲通にも行ったはずですが、もんじゃ焼きには気がつかなかったのです。もっとも今のように軒並みもんじゃ屋になったのはこの２、３０年のことなのでしょう。ふと迷い込んだ商店街、西仲通の看板を見て全てが昨日のことのように思い出されました。新しいお店が多くなっていますが、通りから覗く路地毎に懐かしい昭和の風情が残されているのがたまらなくうれしかった。狭い路地には花や盆栽などが置かれていて、生活感が溢れています。一刹那まるでタイムマシンで昔に戻ったような錯覚を覚えました。まだこういう映画のセットのような街が残されているのですねえ。小学生の自分や三十代の自分に出会えるのではないかと、路地の中に入って行きたい衝動にかられました。路地裏の三毛猫ふり向きニャーと鳴き　　博琳乎

  2008年10月29日

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  横浜中華街の関帝廟

  顧問先の会議が横浜ランドマークタワーであり、夕食を中華街でということになりました。久しぶりの横浜中華街。重慶飯店で辛い四川料理に舌鼓をうち、ほろ酔いかげんで中華街を歩いていると、眩くライトアップされた絢爛豪華な関帝廟がありました。関帝廟は、三国志で有名な武将である関羽を関聖帝君という神として祀っている廟所です。有名な劉備を長兄、関羽を次兄、張飛を末弟とした義兄弟と主従の契りの杯をかわし、 「我ら天に誓、我ら生まれた日は違えども、死すときは同じ日同じ時を願わん」と誓った「桃園の誓い」は、よく知られています。我々凡人は「生まれたときは違うけど死ぬときも違う」関係しか作れませんが、 関羽は生涯忠誠を尽くし「義」の人として尊崇の対象となりました。義理人情は商売成功の鍵ということでしょうか、商売繁盛の神とされ華僑の人々の精神的な支柱として現在でも絶大な人気がありますようで。http://www.yokohama-kanteibyo.com/kantei.htmlなおここの関帝廟には観音菩薩も祀られています。お参りしたかったのですが、残念ながら時間が遅く門が閉まっておりましたので、外観の写真だけ撮りました。中華街　関帝廟に光りみつ　　　そのまんまや博琳乎ぶらぶら歩くと中国製品の文具屋さんがあり、小さな携帯用の木箱に入った端渓の硯を買って帰りました。果たしていい書が書けますでしょうか。たまには中華街辺りをぶらぶらと夜の散歩もよろしいようで。 

  2008年08月22日

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• 暑中お見舞い申し上げます

  全国的に猛暑が続いています。３５度を超えるところもあり、真夏とはいえ地球温暖化や都市ではヒートアイランド現象の影響を考えずにはいられません。都会でも大きな公園などの林間では涼しい自然の風がながれています。都市の緑化は従来に増して重要な課題になっている、行政のみならずひとり一人が取り組む必要があるものです。殺伐とした都市に住む人々の心は荒むもの。昔の人のように夏の暑さを楽しむ余裕を持つと共に、身近なところから清らかで涼しげな空間を創っていきましょうね。拙僧は今年の夏休みもお遍路で過ごそうと思っています。秩父霊場の続きを巡ります。猛暑の中を歩きに歩いて、心を空にする。一度この感覚を覚えると病みつきになりますようで。合掌　観学院称徳

  2008年07月26日

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• 親バカ教育者夫婦の犯罪

  学生・生徒の不正入試、裏口入学というのはよくある話ですが、今回は大分県の公立学校の教員採用の不正にからむ収賄事件が発覚し、ワイドショーなどに格好のネタとして採り上げられています。校長経験のある教育委員会幹部の親父と現役の教頭を務める母親が共謀して、自分の娘を教員採用試験に合格させるために、教育委員会の採用担当に商品券など多額の金品を渡したり、他の幹部にも昇進祝いなどと称して高価なものを贈っていたとのことです。まったく、こういう人たちに教えられる子供も気の毒ですが、表面的にはきっといい先生だったのだろうと思います。教育者としての倫理観もプライドもかなぐり捨てて、オバカな娘のために夫婦仲良く励んだということなのでしょうか？　彼らは教え子に何を教えていたのでしょうね。その後、これは校長や教頭などの人事にも及ぶ汚職事件に発展し、現職の校長・教頭が逮捕される状況になっています。実際16倍という高倍率だった採用試験にこの娘は合格し、採用されたということです。ご当人は当然クビ、ホントにオバカな娘であれば救いもありましょうが、もしかして優秀な人であったならお気の毒なことですね。バカな親を持つと子供の一生もダイナシです。許せないのは頼まれた当の採用担当参事で、金品の配布先をアドバイスしたり、点数に手心を加えるだけでなく、他人の点数を減点までしていたようです。彼は上からの指示を自供しており、個人の犯罪ではなく構造的な腐敗汚職の全体像が明らかにされつつあります。私立学校の教員採用などでは縁故を重視することも多いとは聞きますが、義務教育の公立学校教員採用でこうしたことが明るみに出たことは、教育現場の荒廃もここまで来たかと呆れるばかり、他地域でも同様なことがまかり通っているのではと心配になります。だいたい不正までして娘を教育者にしたかったということは、この先生夫婦は余程教育者という職業を絶対視していたのでしょうね。倫理観はなくてもプライドだけは高かったのだと思います。拙僧の子供の頃の先生方はみな尊敬できる立派な方達でしたけれど、当然戦前の教育を受けた人達で、教育者という職業を絶対視していなかったように思います。お歳の先生はかつて軍国皇民教育に荷担したという原罪を背負っていましたし、壮年の先生方は戦前戦中戦後の教育現場における価値観の逆転を、学生生徒という立場から生で経験した人達でしたから。社会に出られなかったハンパモンで教員になるしかなかったと言った先生もおりました。こういう落ちこぼれのような先生が、成績の悪い者や弱い者の気持ちを良く理解してくれて、子供達からも尊敬されていました。教員を採用試験の成績だけでその上位者から採用するというシステムそのものが、教育という現場にはそぐわないのではないでしょうか。　成績がいいだけで採用された先生では悩み多き子供達を教え導くことはできません。今回の事件は、教育問題の根深さを思い起こさせてくれる良い機会だと思います。悪いのはもちろん子供達ではなく、モンスターペアレントや無関心な親ばかりでもなく、恥を知らない教員や教育委員会などの腐敗もあることがハッキリしましたからね。みなさん、よく議論しましょう！　人の価値は外見や職業で見るべきではないとは、お釈迦様や孔子様も教えてくれたことですからね。合掌　観学院称徳

  2008年07月09日

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• 若者達の事件と教育再生

  先日の秋葉原無差別殺傷事件の記事に対し、zazen256さんから興味深いコメントをいただきました。拙僧も少し考えるところがあるので、記しておきたいと思います。＞　私はその原因は教育にあると思います。＞長い眼で見て、子どもたちの教育を見直さなければならないと思うのです。＞　イギリスのサッチャーさんは教育を立て直す事によって国を立て直したということを聞きました。＞　社会を良くする素は教育にあると思うのです。-----拙僧もzazen256さんのご意見に賛成です。経済的な状況、雇用形態、家庭内環境、バーチャル化、ゲーム化などマスコミが言いたてるように単純化された社会システムの歪みが直ちに事件の原因であるかのような論調には疑問を感じざるを得ません。今回のような事件が続出する原因の一つに、教育問題があることは確かでしょう。教育の再生なくして、国の再生もないには違いない。国を社会をより良くする素が教育にあるという考え方にも同意です。教育を見直す。確かに子供達の教育を見直す必要があります。秋葉原事件の犯人が携帯電話の掲示板で強調していたような勝ち組、負け組といった単純な構図を鵜呑みにしてしまうような浅薄な価値観を植え付けた責任の多くが、高度成長以降、バブル崩壊を経験してもなおずっと続いてきた、経済原理主義、グローバリズムといったような一元的な価値観にあるということも状況証拠が示しています。改めるべき時が来ているのでしょうね。しかし残念ながら拙僧は学校教育にも家庭にも期待できないでいるのです。現代の教育者に、現代の親たちの多くに、教育を改革するための能力があるのでしょうか。彼らの根底にある偏った一元的な価値観を是正することなしに、教育の改革は有り得ないからです。また、教育だけで子供達や若者達の心に巣くう孤独感や空虚感に救いの手を差し伸べることもできないと思うからです。現代人の心が空虚なのは、そこにあるべき心のよりどころがないからでしょう。国、社会、両親や兄弟など家庭、そういう人類が長い歴史の中で育ててきた基本的なコミュニティに対する帰属意識の欠如が、心の深いところに傷をつくり沈潜させていき大きな歪みを造り出しています。自分では力の及ばない自然や神仏など絶対者に対する感謝や畏怖の気持ちが、すっぽりと抜け落ちていることも主要な原因と思われます。心の安心立命のために、その真ん中にあるべき帰属意識や信仰心がない。近代は宗教を非合理なもの、非科学的なものという間違った考えの下に教育から排除してしまった。宗教を前時代の封建制の遺物として教育や日常生活から葬り去ってしまったのです。そうした社会で育まれた近代人の心に大きな孤独感、空虚感が芽生え育っていったことは、多くの近現代の文学者達の作品が証明しています。もちろん拙僧は、特定の宗教や道徳に基づく教育の復活を目論んでいるわけではありません。特定の宗教宗派の価値観の下に行なわれる教育は独善に陥る危険を孕んでいます。むしろ世界宗教となった仏教、キリスト教、イスラムなどの源流に遡り比較宗教という手法によって、釈尊やイエス・キリスト、マホメットなど教祖達の思想の中にある人類愛や瞑想を通じた成道と心の救済など、共通の真理があると思っています。人間本来の持つ自然観や生命観、宗教観に基づく多様な価値観を認めること、その上に立った社会こそが、教育の改革再生を成功させ、子供達や若者達、未来の親たちの心に巣くう闇を、命の光で清めてくれると確信しています。迷える若者たちが感謝と畏怖と信仰の心を取り戻せますように合掌　観学院称徳

  2008年06月13日

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• 秋葉原無差別殺傷事件～白昼の恐怖

  物騒な世の中、今に始まったことじゃありませんが、秋葉原は拙僧の事務所があり、事件のあった交差点は時々ボーッとして通るところなので身につまされる思いです。人は他人に起こった災いを自分のことと感じることが苦手のようです。しかし自分の日常空間の中で起こった惨劇には戦慄を覚えざるを得ません。変な奴を引き寄せるオーラを発しているらしい拙僧など、歩いていたら真っ先にやられたに違いないのです。縁もゆかりもない人々を無差別に襲い、たった５分の間に７人の尊い人命を奪って１０人に重軽傷を負わせた理不尽な事件には怒りすら感じます。前途ある人の未来を残酷に奪って「誰でもよかった」と言われては犠牲者は浮かばれません。「仕事でむしゃくしゃしていた」から「人を殺したい」となり、実際に決行してしまうという短絡に次ぐ短絡。理性がどっかに吹っ飛んでいるようです。被害者には大変お気の毒なことですが、どんな言葉も残されたご家族には無意味でしょう。被害者ご自身も自らの命が奪われたとは思えないのではないでしょうか。犯人は、携帯電話の掲示板に度々書き込みしていました。前日には「やりたいこと、殺人」、当日は秋葉原での犯行を早朝５時２１分に予告してから、事件２０分前の１２時１０分まで２７回も書き込みしていたとのことです。トラックのレンタカーを借りたのも歩行者天国に突っ込むため、車が使えなくなったらナイフを使うとまで宣言しています。頭痛が治らないと書いているものの、覚醒剤などによる錯乱状態ではない正気の沙汰の計画殺人であり、常識では全く理解不能です。犯人が「すべてお話しします」と、冷静に取り調べに応じていることも不気味です。ある心理学者は青年期の疎外感を原因のひとつに挙げていましたが、そんなものは誰でも感じるものです。疎外感を感じたから人を実際に殺すという飛躍は常人には有り得ないことです。人の心は制しがたく、気をつけていないと悪魔が住みつくと言われています。まさに悪魔の仕業としか思われないのですが、事実は一見善良な２５歳の青年の犯行だったのです。しかし善良さの中に心の闇を抱き、次第に膨らませていったであろうことは容易に想像できます。悪魔とは人の心が創り出し育ててしまうものです。「世の中が嫌になった。生活に疲れた」など動機は薄弱で理解できません。今回の犯人だけでなく、日々のニュースで明らかなように現代人の心は確かに壊れているのでしょう。明確な処方箋のないままでは、今後も恐れを知らない悪魔が蔓延るのを押さえることはできません。世の心ある人々には、この世を地獄と化そうとする悪魔の企てにストップをかける責任があります。理不尽に奪われた命は、二度と取り戻すことはできません。それが悲しい現実です。しかし、こうした悲劇を繰り返すことがないように、まずは身近なところから回りの人に心を配り、その言葉に、また言葉にならない声に耳を傾けてあげてください。そして、けっして見捨てないでください。無関心では済みませんよ、明日の被害者は自分自身かもしれないのですから。わたしたち、あなたたち一人一人が思いやりの心を持って人と接することでしか、心の闇を膨らませている人を救うことも、わたしたちの社会を救うこともできないのですから。悲しい事件が繰り返されることのありませんように被害者の皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌　観学院称徳

  2008年06月09日

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• 地震、台風、自然災害

  中国の大地震とミャンマーのサイクロン、それぞれ１０万人を越える尊い人命が奪われたようです。大自然に対する人の無力を思います。何も為すことができないことに申し訳なく、ただ突然亡くなった人々の霊に祈りを捧げるだけです。人は死すべきものとはいえ、こういう天災で多くの人の命が奪われるのを目の当たりにすると愕然とします。それぞれの人に人生があり、未来があったはずです。未来を突然断ち切られることの悲劇は、亡くなった人はもちろん、残された人々にも重くのしかかっています。誰もこの悲しみを真に代わって受けとめることはできません。せめて祈りを捧げ、郵便局やコンビニなどでも行われている募金への協力をいたしましょうね。彼らの悲しみは明日の自らの悲しみであると知って。。。南無阿弥陀仏合掌　観学院称徳

  2008年05月17日

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• 聖火、過ぎ行く～チベット問題との狭間で

  物騒な雰囲気の中、長野市内を北京五輪の聖火が走りました。6人の逮捕者を出した妨害行為がありましたが、大きな混乱もなく過ぎ去ったという感じです。有名人が走るときに妨害行為が起こったのは、メディアを意識した作為を感じます。欽ちゃんが言っていたように、市民とのふれあいがなかったのが残念でした。警官に囲まれた聖火リレーに市民は興醒め、中国留学生やチベット独立支持者たちだけが熱くなって小競り合いを繰り返していたようです。オリンピックというスポーツと平和の祭典を千載一遇のチャンスとして政治的に利用するという意味では、中国政府もチベット亡命政府やその支持者たちも同罪だと思います。とはいえ亡命政府側の国際世論工作は成功しダライラマ法王の米国訪問で、中国政府との直接対話が実現することになりました。中国政府が国際世論を意識したポーズだとも思いますが、直接対話が事態を前進させるように祈ります。チベット問題は複雑です。今までこの問題で発言しなかったのもこれが原因です。支配する側とされる側の政治的対立は、漢民族との民族対立から経済格差の問題まで、さらに宗教、価値観の対立といった心の問題へと多重あるいは重層的で簡単に割り切れないものへとエスカレートしています。先のミャンマーでの暴動と同様に仏教の僧侶がデモの先頭に立ちました。僧侶への無慈悲な官憲の弾圧が国際的な非難を浴びています。この僧侶たちを現代日本の僧侶に対するイメージと同一に論じることはできません。彼らは発展途上国におけるインテリであり学僧です。彼らの心情は宗教的というより極めて社会的で、我が国で言えばかつての学生運動のようなものだと理解した方がよいのです。もちろん彼らの心にはイデオロギーの代わりに純粋な宗教的心情があるのですが。こうした僧侶達のデモに、支配者として入ってきて経済をも支配し大きな格差を生んでいる漢民族への反発が民衆をも巻き込んだ大きな争乱となりました。支配者側が秩序を維持するためこれを鎮圧するのは当然の成り行きです。支持はできませんが、秩序維持は彼らの義務でもあるのです。ソ連崩壊後の無秩序が特に異民族支配地域でいかに悲惨な状態を生んだかは記憶に新しいところです。チベットが独自の宗教文化を持っている民族であることは誰もが認めるところですが、一方で国際的には清朝以来チベットは中国の一部と思われていました。その清朝の崩壊で一時期半独立状態だったことも確かです。しかしその地形的な環境から半ば鎖国状態にあり、僧侶と地主と農奴ともいえる貧しい人々が暮らす中世的な状態が保たれていました。長い日中戦争後の国民党との内戦で勝利した中国共産党の人民解放軍がチベットに侵攻し現在に繋がる状態ができました。その後のチベット動乱などでダライラマ法王がインドに亡命し、さらに文化大革命によって徹底的な仏教弾圧や寺院の破壊がありました。それでもチベット民族の心には、ちょうどユダヤ民族のユダヤ教と同様に、チベット仏教が生き続けていました。その状態に変化を与えることになったのが、最近の中国の経済発展と青海西蔵鉄道の開通による観光をはじめとした漢民族資本の急激な進出です。チベットの人々の心にも変化が起こり始め、漢民族との格差の拡大を目の当たりにして欲望も目覚めてきたのかもしれません。先祖代々伝わってきた仏像を、テレビなどの電化製品や日々の文化的？な生活のために売り払う輩が続出しています。我が国にも明治維新後の廃仏毀釈や高度成長期にも同様なことがあったのですから、他人事ではありません。このままの状態が続けば、チベット仏教による人心の掌握ができなくなり、中国によるチベット支配が物心両面で永続化する。亡命政府の焦りが、北京五輪という世界の耳目が集まる千載一遇のチャンスを政治的に利用するということになったのではないか。残念ながらそう思わざるを得ません。それがダライラマ法王の本意ではないと信じております。拙僧自身は、ダライラマ法王の著作をよく読み、大乗仏教や密教理解の助けにさせていただいております。そういう意味では、ダライラマ法王は、お釈迦様、弘法大師空海さん、道元さん、法然さん、親鸞さんなどの各祖師さまや一休さんと並んで我が師だと勝手に思っております。くりかえし直接対話が事態を前進させるように祈ります。弾圧に倒れた多くのチベット人たちの霊に合掌　観学院称徳

  2008年04月27日

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• 花折り人～チューリップオヤジの悲哀

  各地で続発している心ない花へのいたずら。人の心を楽しませてくれるチューリップなどを折ったり引き抜くなどの悪質ないたずら、否、器物破損という立派？な犯罪が続出しています。特に、全国都市緑化フェアが開催されているＪＲ前橋駅周辺では、プランターのチューリップ約1900本が切断される事件が起こっていますが、その犯人のひとりのまさに犯行を防犯カメラの映像がとらえていたのをニュースで見ました。分けの分からぬ若者の暴挙に違いないと想像していた拙僧は、若者に対する偏見にとらわれていたことに気付かされました。世の若者諸君、ごめんなさい。その映像に映っていた犯人は、何とスーツ姿の４，５０代サラリーマン風の男でした。傘を振り回してチューリップの茎をなで斬りにしながら歩いています。会社でも家庭でも蔑ろにされ続けて溜まった鬱憤を、けっして彼に仇なす事のない花にぶつけて晴らしている。酔っているのでしょうが、分別盛りのはずの男の情けない姿に怒りより悲哀すら感じてしまいました。彼はこの一事によって、彼自身の培ってきた全人格を自ら否定したのです。その罪の深さは器物破損罪の量刑より更にさらに重く深いものです。一方、花たちに宿っている仏たちは命を投げ出して彼の心を癒そうとしている。まさにその壮絶な現場の映像に拙僧は戦慄を覚えました。彼の犯した犯罪は、多くの子供達や老人達、心ある大人たちを悲しませました。当の本人にも酔った勢いで犯したその罪の重さに自ら気付くときが来るでしょう。弱きものへの慈しみの心と不殺生は、お釈迦様が最も大切なこととして教えたものです。人のふり見て我がふり直せ！　ことわざにも言うように心したいものです。生きとし生けるものが幸せでありますように！合掌　観学院称徳

  2008年04月25日

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• 国宝薬師寺展に行く

  新緑の美しい上野公園、東京国立博物館・平成館で開催されている「国宝薬師寺展」に行きました。人出の多さにまずびっくり！　何が楽しみで来るんだろうか？と思っている本人も来ているのだから人のことは言えませんが、仏像ブームもあるのでしょうか？目玉は、何と言っても巨大な日光菩薩、月光菩薩と聖観音菩薩の立像です。いずれも飛鳥時代（白鳳期）から奈良時代にかけて７～８世紀の菩薩像です。仏教が我が国に根付いた時代、若々しい律令国家としての日本が爛熟した時代の作です。漲るばかりの生命力と自信に満ちた先人達の息吹を実感することができました。老若男女、数多くの観客達もその迫力に圧倒されていました。現代の日本人にこれほど力強く立派でしかも気品に満ちた仏像を造ることができるでしょうか。しかしながら、考えてみれば1200年以上も連れ添ったご本尊、薬師如来から離され、香華もなく、祈りもない場所に引き出された菩薩様たちの心中は如何に？　せめてもの慰めと拙僧は祈りの真言を捧げたのでありました。現世の人の心に救いの手を差し伸べるのが菩薩のお勤めなのだから、私はうれしい。。。菩薩様たちの微笑みに拙僧は慈悲深い声を聞きました。　合掌　観学院称徳

  2008年04月20日

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• 吉田茂も花見かな

            北の丸公園の片隅に吉田茂元首相の像があることを知りませんでした。咲き誇る花の下にあっても、その笑顔には日本の未来を憂う影があるように見えました。政治家は政局にのみうつつをぬかし、官僚は省益に、企業人は自社の利益増大と保身ににみ力を注ぐ。教育は崩壊し、社会は親殺し子殺しに象徴されるほど末法の世に陥っている。国際社会における日本の行く末を常に見つめていた元首相の眼差しに、現代の状況を考えざるを得ませんでした。

  2008年04月20日

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  落語と小唄と会席料理

  友人に誘われて、「春を楽しむ」というテーマで粋な江戸の情緒と会席料理を楽しむ会に参加してきました。イベントは土曜の昼下がり浅草雷門近くの茶寮一松という料亭で開かれました。床の間には八重桜など春を彩る花々が生けられています。一足お先にお花見気分、ちょっと得した感じです。大広間のお座敷から50名を越える老若男女が高座を見つめています。最初に登場したのは桂扇生師匠、威勢のいい噺家です。演題は季節の噺「花見の仇討ち」。花見の座興に偽の仇討ちを企んだ長屋の仲間達。花見で賑わう上野の山で一芝居始めますが段取り通り行かず、終いにはホンモノの侍が助太刀に登場して大騒ぎという噺です。落語のコンテンツ配信を俗業としていますが、はじめてお聴きする扇生師匠、がさつな町人たちと無骨な侍を見事に演じ分け、明るく爽やかな芸風が光って好きになりました。続いて西松布咏師匠が登場、三味線を爪弾きながら小唄や端唄、新内で艶やかな声を聴かせてくれました。唄の前にその唄の背景や内容を分かりやすく解説してくれてより深く楽しむことができました。師匠は西松流家元で海外でも活躍している方です。小さな方ですがマイクなしの生の唄声で大広間の聴衆の心を魅了させてくれました。すっかり江戸情緒を満喫した後、桜をテーマにした花会席膳に舌鼓をうち、観音様をお参りして帰りました。たまには、こういう時間の使い方も心を豊かにしてくれますようで。

  2008年03月23日

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• 杉花粉ピークに

   うららかな春の日曜日、アウトドアには最適な陽気なのですが、花粉症にはつらい季節ですね。抗アレルギー剤に甜茶ドリンク、ベニフウキ茶、Ｌ－９２乳酸菌等々、やれるものはみんなやっているせいか、今年は軽くすんでいるようですが、それでも目は涙に潤み、鼻はつまり、時にはくしゃみが出て、鬱陶しいこと限りなし、早く季節が過ぎるのを待っているというところです。目に涙、鼻に鼻水、くしゃみ顔　花粉花粉と気が晴れもせず　　　くしゃみや博琳乎

  2008年03月16日

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• 悲しい親子心中事件

  落語の世界の心中事件は、人間の心理をついていていて面白い。ほんとは死ぬ気などないのに金策に追い詰められた女が、男を道連れにあの世とやらに行こうと思ったが、いざ心中と道連れが海に飛び込み先に逝ったそのときに原因が解消されて、ちゃっかり逃げ帰る。飛び込んだ男は死にそうにもがいているうち、膝くらいの深さのところで横になって溺れていたことに気がつき立ち上がる。品川の遠浅の海で心中はできない。自分を死なせて逃げた女に復讐する。女は男を幽霊が出たと大騒ぎ、事情を知っている観客は大笑いという実にどうも面白い噺に仕上がっています（『品川心中』）。文楽や芝居でお馴染み近松の心中ものはもっと劇的ですが、こちらは男と女の真実の愛がテーマとなって涙を誘います。この世で報われぬ愛をあの世で成就しようという、男女が納得づくで心中するのが心中の作法ということもできましょう。とはいえ、全ての正しい宗教には基本的に不殺生戒という原則があり、たとえ自分を殺しても大罪を犯したことになりますのでご留意ください。しかし最近のニュースを見ていると悲惨な親子の無理心中が多いような気がします。そもそも無理心中は心中の作法に反するわけですが、別人格であり未来もある子供を道連れにするのは反則です。子殺し以外のなにものでもありません。心中するほどの追い詰められ、残された者を不憫に思いいっそ殺して一緒にあの世へ逝こうというでしょうが、考えれば子供は天国や極楽へ往生できても、子殺しの犯人は地獄に堕ちると昔から相場が決まっているのです。自己中心的な心情で子供の命と未来を無にした罪は死んでも償えるものではありません。心中というくらいで、心が内向きとなり世間が見えなくなった状態にある人しか心中はしないのではありましょうが、それでも許されるものではありません。普段から子供は自分のもの、自分の分身と思っているからこそ、こういう誤解が生じるのです。そして、「心の中には悪魔が棲んでいる。常に自己の心をよく見てコントロールしなさい」とは、お釈迦様の言葉です。悪魔に支配された心は最愛の子供を殺すことさえ肯定するのです。悲惨な事件を繰り返さないために、心の闇をつくらないこと、できてしまった心の闇は光明で消し去ること。この聖者への道は、全ての正しい宗教に共通の真理です。あなたの心が悪魔が支配されませんようにあなたの心に光明が降りそそぎますようにあなたとあなたの愛する人々が幸せになりますように合掌　観学院称徳

  2008年02月14日

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• 絶不調？

  絶好調という言葉がありますが、拙僧は只今絶不調状態!?　このブログを更新する気力が失せていますので、読者の皆様にはご無沙汰いたしております。何故かといえば、（１）年末年始の疲れ（飲み疲れ？）が出た、（２）多忙を極めている、（３）花粉症シーズンを前に早めに飲み始めた抗アレルギー剤の副作用か般若湯との飲み合わせが悪い、（４）仮面鬱病的症状あるいは（５）単純にボケが始まった、というところでありましょうか。加えて先週末から風邪気味で昨日朝から声が出なくなり、慌てて医者に行きました。内視鏡をのんで検査の結果は、声帯がだいぶ腫れているとのこと。お経の読みすぎでないことだけは確かなので、不摂生のそしりは免れません。6種類の薬をもらって回復に努めています。清貧にして清浄なる菩薩道を歩むためには健康第一！　本日から心を入れ替え頑張ります。何？見え透いてるって？　ナム～～～。

  2008年01月30日

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• 謹賀新年

   新年明けましておめでとうございます。今年のテーマは「楽笑」縁ある方々、生きとし生けるものがみんな仲良く楽しく笑って暮らせる一年でありますように！ラジオデイズもそのお役に立てますように！合掌九拝観学院称徳

  2008年01月01日

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• 一年間の感謝です！

  いつもいつも「そうだ坊主になろう！」を読んでいただいてありがとうございます。「ラジオデイズ」の立ち上げと運営に忙殺されたあっという間の一年間でしたが、真夏３７度の猛暑の中、全身汗でずぶ濡れになって歩いた秩父観音霊場巡礼が遠いとおい昔のように思い出されます。一年間、無事息災で公私にわたって活動できたことは、神仏のご加護だけでなく、多くの縁ある方々のお陰様であると、あらためて感謝、感謝、感謝の大晦日です。ほんとうにお世話になりました。来年があなたにとって幸せな年でありますように！では、良いお年を！合掌　観学院称徳

  2007年12月31日

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• クリスマスの秘密（再録加筆）

  クリスマス。キリスト教徒が祝うイエス・キリストの降誕祭を、世界で最もキリスト教徒の人口比率が少ないレベルと言われる日本で盛大に祝っています。たとえ教会へ行かなくてもおかまいなく、街でも家庭でも祝っています。これは現代世界では珍しい八百万の神、多神教的な宗教観によるものです。日本人には唯一絶対神を崇拝する宗教の神を、阿弥陀様や観音様、帝釈天や天照大神、天神様と同列に並べて何の違和感もないのです。たいへんおめでたい、真の世界平和をもたらすことができる宗教観であります。しかし、日本人がこぞってユダヤ教やイスラムの祭日を祝うという話は聞きません。何故でしょうか？それはキリスト教とクリスマスに、ある秘密が隠されているからなのです。第一の疑問、キリスト教は一神教であるという前提です。これはその源流であるユダヤ教から受け継いだ大前提です。しかし、これはすぐに破綻（悪い意味ではありませんよ）します。イエスが神の子であり神である、とした途端に世界に神が二人存在することになるからです。初期キリスト教の一派で後に異端とされたものの中にはそうした教義を持つものもあったようです。イエスの母であるマリア様も後に神格化されましたし、このイエスの洗礼に当たって聖水を注いだ天使たちだって神からつかわされた人ではない何ものかであり、イエスの弟子たちも後に神格化されて聖人となり、崇敬の対象とされています。聖人は仏教で言えば菩薩にそのまま当てはまります。これって、当然一神教ではありえないわけで、同じ唯一絶対神を信仰する同根の親戚関係にありながら、ユダヤ教や後のイスラムとの対立原因となっています。もちろん皆さんご存じのようにキリストの弟子たちは、この矛盾を一挙に解決したのです。そう以前にもお話しした三位一体ですね。父と子と聖霊とを一体とみるあれです。父なる神とその子イエス、沢山登場する天使や聖人たちを聖霊として、すべてを唯一絶対神の現れであるとするものです。聖人は神ではないと言う人もおりますが、ローマカトリックの国ですら崇拝対象とされているのですから、神の化身と考えても間違いではありません。もちろんこれは彼らの発明ではなく、すべては大日如来（法身仏）の現れであり、阿弥陀如来や観音菩薩などを報身仏、人でもあったお釈迦様を応身仏とする、三身一体の思想と同じもの、ヨーロッパ人の源流であるインド・アーリア語族の神話世界に一般的な宗教観でありました。直接的にはローマ帝国の国教であるミトラ教とローマ神話、その元はペルシャのゾロアスター教などにみられる、多神教的世界に三角形という安定的な構造をもたらすアイデアなのでした。この三位一体の教義を確立することによって、一神教であるキリスト教がローマ帝国という多神教世界に浸透していき、やがてその国教となって世界宗教へと発展していくことになるのです。自由な考え方の好きなローマ人がキリスト教に馴染んだのは、唯一絶対神を重んじる教えに惹かれたのではけしてなく、三位一体の多面神への信仰に慣れていたからだと言うことができます。そしてその過程において、当然の流れとして多神教ヨーロッパの神々やその祭日を取り込み体系化していくのですが、その大きな祭日のひとつに本日のタイトルであるイエス・キリストの生誕日クリスマスがあるのですよ。クリスマスの秘密。それは実は、イエス様の誕生日ではないのです。新約聖書にイエスの誕生日の記載はありません。では、何故12月25日なのか？それは前述のローマ国教であったミトラ（ミスラともミトラスとも呼び、仏教の弥勒菩薩とも関連）教の主神、神話上の太陽神ヘリオスやアポロンとも密接な関係のある帝国の守護神ミトラの、まさに誕生日とされる日なのです。因みにローマカトリックの大本山があるバチカンの丘は、ミトラ神を祀る洞窟神殿のあった場所であり、法王をパパと呼ぶのは、ミトラ教の最高祭司の称号パテル・パトラムPater Patrumに由来し、マリア信仰は女神信仰が置き換わったものなのです。また、クリスマスは緯度の高いヨーロッパで古代から行われてきた冬至の祭りでもありました。それは一年で最も昼が短く夜が長い日であり、この日を境に昼が長くなっていくことから、新しい生命と太陽と男性豊饒神の誕生日という意味も併せ持っていました。異教の祭りを活用して民衆の支持を得たいというイエスの後代の使徒たちの明確な意志がそこにはありました。救世主イエスの誕生日がまさにこの時期以外には考えられないことがお分かりだと思います。考えてみればモミの木に多くの星々や色とりどりの玉を飾るクリスマスツリーは明らかに異教的であり、三位一体という教義を取らなければあってはならないものです。ツリーの頂上に輝く大きな星は不動の北極星としての神が大木に降臨したもの、梢に輝く無数の小さな星や玉たちはツリーに集まった精霊たちなのですから、これはヨーロッパの森に育まれた自然崇拝の多神教以外の何ものでもない精霊祭りのシンボルなのです。２０世紀のはじめヨーロッパの教育学者であり、神智学者であったルドルフ・シュタイナーは、イエス様をお釈迦様の生まれ変わりだと考えました。キリスト教誕生からイスラムが覇権を確立するまでの間に西アジアに広がっていたマニ教は、ペルシャのゾロアスター教を中心に西の果てパレスチナのキリスト教と東の果てインドの仏教を習合した世界宗教を目指しました。当時は地中海沿岸のトルコやパレスチナから西北インドまでペルシャ帝国の領域でしたから不思議なことではありません。マニ教は一時ローマ帝国にも信者を広げていました。その野望は結局砂漠の中に潰えてしまいましたが、混迷する２１世紀初頭の現代こそ、洋の東西を問わず人の心に巣くう病魔から世界の人々を救済する宗教世界の融合と共存体制の確立が求められている時代はないのではありませんか？　宗教宗派の枠を超えて世界の人々が手をつないでいく、新しい生命と太陽と人類の豊饒神の誕生日というのが、クリスマスの真の意味だと、拙僧は考えます。Merry X'mas!生きとし生けるものが幸せでありますように！合掌　観学院称徳 ご参考『三位一体』『対称性人類学』を読む　2006年12月09日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200612090000/真実の友情は慈しみから～弥勒菩薩　2005年07月13日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200507130000/スーパースター阿弥陀様　2005年08月28日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200508280000/阿弥陀如来の秘密！？　2005年08月29日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200508290000/最近の読書傾向と前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の偉大さ発見　2005年04月22日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200504220001/「神の名において殺すな」　ローマ法王の遺言　2005年04月05日掲載http://plaza.rakuten.co.jp/epub777/diary/200504050000/

  2007年12月24日

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  塩原温泉の湯

   こんこんと大地の恵み塩原の湯もみじ葉に神々しくも光みつ博琳乎 温泉に浸かり、美味しい食事をいただいて、講談を聴くという、実にどうもおつな企画がありまして、友達を引き連れて参加してきました。初冬の那須塩原の自然に癒され、講談で楽しむ、極楽は地上にありということですねえ。講談の方は、中堅の中でも実力派Ｎｏ．１の神田愛山先生の源平盛衰記外伝の新作講談と講談ショートショート「賞味期限」、いつもながら切れ味鋭く迫ります。後は公開稽古ということで3人の方がそれぞれの持ちネタを披露しました。皆さん上手いのですが、中には「プロより上手い」といつもはほめない愛山先生も言われる強者もいましたよ。俗に講談調と呼ばれていますが、講談は聴いているだけでスウッと体の中に入って来て気持ち良くなる何か秘密がありそうですね。坊主の説教から始まったとも言われる歴史の長い話芸なので、仏弟子としては見習いたいところです。こちとらお気楽に聴くだけですから、なんとも心地のいい一日でした。ヒロ伊藤　お気楽日記

  2007年12月02日

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• 船場吉兆、ブランド破壊の罪

  食品という生命に関わる会社の不祥事が続いています。よくもまあ他山の石を見ることのできない経営者が多いと呆れてしまいます。経営者の倫理観の軽重を議論するのはナンセンスだと思いますが、売上利益至上主義の資本主義社会だからといって人の生命を左右する安心安全が大切でないわけがなく、嘘のない適正な競争を保証するために法的な規制もあるのです。会社が社会的な人（法人）としての権利を認められている以上、社会的な義務も負うのは当然であり脱法行為を犯しても利益を上げようというのは許されることではないのです。 ミートホープの牛肉偽装のような原材料メーカーの犯罪から、最近では「白い恋人たち」「比内地鶏」「赤福」「吉兆」とブランド商品を扱う会社の不祥事が目立ち始めています。「白い恋人たち」「赤福」と「吉兆」は賞味期限の偽装、「比内地鶏」と「吉兆」は、原料産地とブランドの偽装であり詐欺であるのでより罪は重いようです。特に「赤福」と「吉兆」のそれは「老舗ブランドよ、お前もか！？」という驚きをもってマスコミに取り上げられています。拙僧からすれば賞味期限の偽装は「まだ食べられるものを捨てるのはもったいない」という関西人の感性から来たもの（関西の方、失礼。悪気はありません）であり、現に品質は管理され食中毒などの問題は起きていないので罪は軽いと思っていました。世間の評価も同様らしく「白い恋人たち」と「赤福」は責任を明確にし再発防止策を講じた上で生産と販売を再開するとのことです。一方、産地・銘柄偽装の「比内地鶏」は1社の犯罪が風評被害をもたらし地場産業を危機的な状況に追い込んでいます。「船場吉兆」の経営者たちはマスコミや世間の糾弾に晒され警察も捜査を開始しています。「おもてなしの心」を標榜し続けた「吉兆」創業者である故湯木貞一氏の孫にあたるという湯木尚治取締役のマスコミへの言動が、そのまま老舗の不祥事を創り出した状況証拠であるかのように報道されています。賞味期限のみならず産地と銘柄偽装が次々に明るみに出て、パート従業員や取引業者の文字通り必死の反論も効いて、組織的でないとの主張にも説得力がなく追い詰められたかたちです。「吉兆」ブランドに泥を塗ったとグループ会社からも批判を浴び、風評被害は他のブランドにも及んでいます。そもそも関西の商人から言わせれば「吉兆」は高級料亭ではあっても老舗というのは間違い、明治ならまだしも昭和5年創業でまだ二代目の時代、八十年ほどの歴史しかないからです。多くのお店、会社は1代30年も続かず潰れる。そこを何とか生き延びると初代が創った看板（ブランド）を二代目が発展させる。しかし三代目のアホなボンボンが潰すから並みの店や会社は三代は続かない。その三代を生き抜いて初めて老舗の仲間入りができるくらいのものなのです。我が国は世界にもまれな長寿企業大国で、何百年も生き残っている老舗はざらにあります。マスコミの間違いを訂正すると老舗ではなく「高級料亭としての吉兆ブランド」ということでしょう。話を「船場吉兆」の不祥事に戻しましょう。「黒豆プリン」の賞味期限シール貼り替え発覚から広がった事件は、「地鶏」が実はブロイラーだった、「但馬牛の味噌漬け」が実は鹿児島産や佐賀産和牛だったと銘柄や産地偽装に発展、経営者がパート従業員や取引業者に責任を転嫁するという最も卑劣な弁明で逃げ切ろうとしているとして収拾のつかない状況となっています。リスク管理からすると最低の対応です。従業員を言うことを聞く使用人としてしか認識していない、客を客とも思わない騙してもいい存在としてしか見ないというのは、実体としても老舗の看板に値しないということなのです。おもてなしの心はどこへ行ったのでしょう。彼らのやったことは、ミートホープのように過当競争から生ずる過度のコストダウンに追い込まれたからでもなく、先代の創り上げたブランドへの信頼を逆手にとって客を裏切り暴利を貪った守銭奴そのものであったということです。ご贔屓さんにはへつらいながらも、百貨店で買うようなどこの馬の骨か分からない一見さんには慇懃無礼を働く、商人の風上にもおけないまさに二代目、三代目が潰すに値する並み以下の会社ということでしょう。清貧を旨とし実際貧乏な拙僧には間違っても吉兆でお料理を楽しんだり、船場吉兆の「但馬牛の味噌漬け」をいただくような気遣いがないので、心おきなく本音を記すことができます。またお客様第一のカスタマー・リレーションシップ・マーケティングのコンサルを生業とする者としても彼らの所行を許すことはできないのです。「船場吉兆」の経営者は京都のほんとうの老舗にでも行って丁稚奉公から出直す覚悟がなければ、見苦しい延命策を考えるのではなく廃業すべきでしょうね。一方、ものの本質や実質価値を理解せず、価格が高いだけで有り難がる消費者の貧乏根性に対する警鐘でもありましょう。お互いエセブランド騙されないように注意しましょう。昔の商人には「お上は恐れずとも世間を恐れる」、「お天道様に顔向けができないことはしない」という最低の倫理がありました。あの世があるともないとも、輪廻があるともないとも、修行には、今生きるには無意味であるとしてお答えにならなかったお釈迦様ですが、「悪行を積み重ねれば地獄に堕ちるぞ」と厳しく脅かすこともありました。でも必ず「懺悔の心があれば汚れは除かれる」と、慈悲の暖かさも示されています。不祥事を起こした経営者たちには、恥の上塗りをすることなく一刻もはやく悔い改めて出直してほしいと思っています。

  2007年11月18日

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• 福田首相誕生へ

   いろいろあった自民党新総裁に福田元官房長官が選出されました。明日には衆議院で内閣総理大臣に選出されるはずです。派閥の領袖が揃って支持したことで旧自民党の復活を言うむきもありますが、街頭インタビューなど世論の動向を見ても評価は得られたようです。良い意味での揺り戻し、ここらでじっくり体制を整えましょうということでしょうか。福田新首相に贈るのに相応しい言葉が、お釈迦様の生の言葉を伝える『ダンマパダ』にあります。ご紹介しましょう！「あらあらしく事がらを処理するからとて、公正な人ではない。賢明であって、義と不義との両者を見きわめる人、　粗暴になることなく、きまりにしたがって、公正なしかたで他人を導く人は、正義を守る人であり、道を実践する人であり、聡明な人であるといわれる。　多く説くからとて、そのゆえにかれが賢者なのではない。こころおだやかに、怨むことなく、恐れることのない人、～かれこそ＜賢者＞と呼ばれる。　多く説くからとて、そのゆえにかれが道を実践している人なのではない。たとい教えを聞くことが少なくても、身をもって真理を見る人、怠って道からはずれることの無い人、～かれこそ道を実践している人である。」（『真理のことば　ダンマパダ』第19章第256～259偈　中村元訳　岩波文庫刊）少し持ち上げすぎかもしれませんが、ここははなむけということで。景気の先行きも怪しくなってきた今日、これ以上の政治空白は許されません。悪鬼の巣くう霞ヶ関の中で、清涼な風を振りまいてくれることを祈念しています。ナムブッダ合掌　観学院称徳

  2007年09月24日

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• 高尾山上のビヤガーデン

  昨日は本山より上京された法主さまにご無沙汰のご挨拶した後、14日オープンしたばかりのラジオデイズに出社しました。幸い何のトラブルもなく、順調な滑り出し。とりあえず安心と仲間たちと、東京西方の高尾山上にあるビヤガーデンに行きました。その名も「高尾ビヤマウンテン」。なんと酒飲みの心に沁みいる魅惑的なネーミングでしょう。京王線高尾山口よりホンモノのケーブルカーで登ります。日本一、贅沢なビヤガーデンです。山上は豊かな緑の樹間を吹き抜ける風が清々しく、遠く新宿副都心も見渡せる広大で美しい夜景を見たり星空を眺めたりしながら、冷えたビールやレモンサワーを飲みながら（あっ、法主さまご免なさい！）美味しい料理をいただきました。あ～、この夜に、この世に極楽！後は、ラジオデイズが順調に育ってくれればと願うのみ。これには神仏のみならず、皆さんのご支援を希うばかりです。

  2007年09月16日

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• 唐突な安倍首相辞任表明

  安倍首相、突然の辞任表明！？　第一報を聞いて、唖然。そしてそんな無責任な話もあったんだと思いました。参院選の大惨敗を受けても辞めず、満を持して内閣を改造し、外遊を重ねて最後はブッシュ米大統領にテロ特措法継続を日本国総理大臣として国際公約し、職を賭して同法継続に全力をあげると公言して、国会を召集し所信表明演説した、その翌日に辞任を表明。。。　全力をあげて局面を打開するとしていたので、今日からの本格的な国会論戦に期待していたのに、肩すかしをくったような感じです。これまでの経緯をみれば、前代未聞の無責任だと言わざるを得ません。笑うに笑えない状況ですね。ＫＹ、空気を読めない人だと揶揄されてはいましたが、どうにも最悪のタイミング。もともとその観念的な言葉の美しさと裏腹に胡散臭さを感じ、以前このブログでエセナショナリストと喝破していたのではありますが、それにしてもこれほど無惨にも日本国とその総理大臣の権威？（があればですが）を貶めた人も歴史的にも例を見ないと思います。最後の最後まで、この人には自分しか見えていなかった。有り得ないことだけれど、国も国民も世界の指導者たちも彼には見えていなかったのでしょう。去る者には敬意を表して批判しないのが、我が国の美徳かもしれませんが、それにしても多少の期待もあっただけに一言、言わずにいられない気分になったわけです。つくづく年金保険も税金も払うのが嫌な国になったものですねえ。お気の毒な次の首相となる方に敬意を表して本日の終わりとします。

  2007年09月12日

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• お粗末！安倍内閣

  長崎広島への米国の原爆投下を「しょうがない」と発言した久間防衛相が辞任しました。首相の更迭ではありません。首相は擁護したのです。いやはやお粗末な安倍首相とその内閣。野党ならずとも任命責任を問いたいのです。昨年10月発足以来３人目の閣僚交代（うちひとりは自殺）となりました。首相選任時の論功行賞内閣の膿が参院選を前にして一気に噴出した形です。昨日まで謝罪はしても辞任要求を「野党が勝手に言っていること、言わしておけばいい」と悪びれることなく語っていた久間大臣も、与党内からの突き上げや長崎市長直々の抗議にあって、あっけなく辞任に追い込まれた形です。カッコ悪い！　社会保険庁職員一同のボーナス一部返上同様、選挙対策ミエミエですね。安倍首相が何故久間大臣を守ろうとしたかと言えば、それは首相自身が「しょうがない」と思っているからに他なりません。その証拠に先日の民主党小澤代表との討論で、首相は久間発言を遺憾だとしながらも更迭の必要なしとした上で、小澤代表の米国に原爆投下について謝罪要求すべきとの発言に対し、米国の核の傘の下で守ってもらっている以上、それは有り得ないことと発言していました。小澤代表は「真の日米パートナーシップ実現のため言うべきことは言うべきだ。ドイツですら自国への無差別爆撃について米国の謝罪を取り付けている」と迫りましたが、国内にはネオナショナリストでタカ派首相も、米国にはまったくの弱腰。最近米国議会では韓国朝鮮ロビーの働きかけで、首相自身が再燃させた従軍慰安婦問題での非難決議が通っているにもかかわらずです。慰安婦問題も最悪だけど、非戦闘員を何十万人も惨殺し、生き残った人々にもいまだに苦しみを与えている広島長崎への原爆投下や日本全土の無差別爆撃もまた明らかな国際法違反であり、人道上けっして許されない行為です。そう言えば安倍首相は、沖縄戦における住民自決に対する軍の関与を証拠無しとして否定し削除命令を出した右傾化した教科書検定審議会の見解を支持しています。証拠無しどころか生き残りの語り部が多数訴え続けているにもかかわらずです。ハッキリ言って民主党小澤代表は嫌いです。しかし表面的にはリベラルさを装いながら根拠希薄な美しい国だの自主憲法制定だのと、ネオナショナリストを自認する安倍さんはもっと嫌いです。ほんとのナショナリストの面汚しでしかない。衆議院での圧倒多数をいいことに強行採決をくり返す。内弁慶にも限度がある。国民を馬鹿にするのもいい加減にしろと言いたいのです。来る参議院選において、有権者各位の賢明なる判断を期待するものです。

  2007年07月03日

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• 若者の悩み

  今春大学を卒業したという若者。学生時代にやっていた演劇をあきらめて就職をしたものの、仕事にももうひとつ身が入らず、芝居への思いが募っているという。別に相談されたわけではなく拙僧の主催する研究会の二次会、酒の上（ああ、また不飲酒戒を破ってしまった）での話です。無責任な拙僧のアドバイスはただひとつ、「ぐだぐだ悩むんだったら、やってみればいいじゃん！」おまけに「可能性を試せるのは若いうちだけだからね。　たとえどうなろうと歳とってから後悔するより、先に後悔した方がやり直せる。」それでも言い足りず「でも仕事が嫌だからとか中途半端な気持ちではだめよ。　本気で自分の道はこれしかないと思うんならやるべきだ！」ありきたりなアドバイス。親御さんが聞いたら無責任だと怒るかもね。でもしかしだ。若いうちの方が、しがらみが少なく、新しいことに挑戦しやすいことも確か。やってみなければ分からないこともあるから、やるんだな。きっと。それが若さってことなんじゃ！　　アホか、バーロー。。。けっして、酒癖が悪いわけではありません。ちょっと、口が悪くなるだけですからね。

  2007年06月20日

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• 仕事に追われる

   何かと忙しい毎日。たいして生産的なことはしていないのですが、事務処理とか何とか、おもしろくないけど、やらなければいけないことに追われています。時間の過ぎるのは速く、瞬く間に仕事は溜まっていって尽きることはありません。これも無限地獄のひとつのかたちなのでしょうか。昨日深夜、ＮＨＫ-ＴＶ「仕事の流儀」という番組でしょうか。宮大工の棟梁の話を聴きました。「プレッシャーを楽しんでいる」というようなことを言っていました。凄い。大きなお寺や神社の屋根のあの美しく独特なそり加減は、設計図に正確に書かれているのではなく、棟梁の経験に裏打ちされた職人技によって創られるのだそうです。成功か失敗か、やり直すことができないという大きなプレッシャーを乗り越えて、一人前の宮大工は誕生するのだということでした。「プロフェッショナルというのは、もうこれでいいと思ったらお終いで、常に新しい可能性に挑戦し続けることだ」というような意味の言葉も印象に残っています。噺家もまた同じ。職人の技は、芸はこうして磨かれてゆき、人間業を超えた作品を残せるのでしょうね。仕事に追われているなんて、十年早いよ！　朝方、棟梁に怒鳴られている夢を見ました。いや、まったくですねえ。。。

  2007年06月19日

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• 雨天にも映える花

   耳鳴りが続く鬱陶しさに辟易している。昨日、医者に行き薬を処方してもらったが、一向に利かず眠気を催すばかりだ。大きな病気ではなさそうだが、一過性のものなのか加齢現象なのか、やはり気になる。生老病死。諸行無常。人は誰でも昨日と今日が同じものはなく、今日と明日が同じである保障はない。そんな中、白い花に出逢った。雨天にも映える花がある。命とは、ただそこにあるだけで尊く美しい。 

  2007年05月25日

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• スズランの光

   スズランの香り清かに風わたる博琳乎

  2007年05月15日

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