カテゴリ:新潟観光日記(イベント編)
お取り越し報恩講に行ってまいりました。
お取り越しというのは浄土真宗のお祭りです、 親鸞聖人の忌日11月28日、正忌報恩講には本願寺にお参りに行きましょう、そのために別院では本山にお参りに行けるよう期日を早めて報恩講を行いますよ。 というのが本来の趣旨です。 このお寺は浄土真宗大谷派の三条別院で本山というと京都の東本願寺ということになります。 だからといって11月28日に京都までお参りに行くかというとまあ行っている人はほとんどいないのではないでしょうかね・・・ ということで、まあお祭りです。 祭りと言えば屋台、買い食いということで、 こんかいのおみやです。 焼きそば・・・ まあまあ美味しいですが具はキャベツばっかりです。 お好み焼き・・・ いつもいる定番のお店なので無難。。。 祭り屋台も美味しかった店は覚えてくるので・・・ この祭りも衰退してきたのか屋台の数が少なくあまりよさそうな屋台もなかったのでまあ無難な店ということで・・・ 天津甘栗・・・ 皮離れが悪く、甘みもいまいちで微妙。。。 祭りの甘栗ってもっと美味しかったような気がしますが、これも時代の変化でしょうかね・・・ さて、先日の「おいらこの湯」の日記に豆腐のことをちょっと書きましたが、 ブロ友さんから「なんでそういうことになるのだろう?」と質問が来ました。 まあ今日は残りをたっぷりと使って、その辺のことでも・・・ 昔の豆腐と今の豆腐と何が違うのか? まあ答え自体は簡単です、凝固剤が違います。 豆腐の凝固剤と言えば「にがり」ですが、まあ一般にはにがりの主成分である塩化マグネシウムを使います。 この「にがり」というものがどうやって作られるかといいますと・・・ 海水から塩を精製し、その残留物から作られるのがにがりです、 しかし現在海水から塩を作ることはほとんどありませんので当然にがりもできません、 塩の副産物としてできるのではなくそのために作ることになりますのでとても高価なものになります。 また、にがりを使った豆腐の製造は技術のいるもので、上手く固まらないこともあります、 そこで主流となったのが硫酸カルシウム、石膏の主成分です。 誰でも簡単に豆腐を固めることができ量もたくさん作れます、 こうして増えていったのが石膏で固めた豆腐・・・ グルコノデルタラクトンという凝固剤もあります、これだとにがりを使った場合と比較して同量の大豆から倍の豆腐が作れます。 それだけ薄い豆乳でも固まるということです、当たり前ですが栄養価も半分です。 生産性と価格を優先するあまり豆腐という文化を蔑ろにしてきたのですね。 同じ大豆から倍もの量を作るのですから当然味が薄い、 昔ながらの製法を守ってきたところの豆腐との味の違いは明確で、ここの豆腐は味が濃い、大豆の味が生きている ということになって今回のようなことになるわけです。 今はこのにがりを使った豆腐の味が見直され徐々にその生産が増え、再び豆腐生産の主流になりつつあります、 大豆の味が残るということは当然豆自体を選ばなければ美味しい豆腐はできないわけで、ここに豆腐屋としての味の違いができてくるわけです。 しかし先述したように、にがりから豆腐を作るのは技術がいります、一度捨ててしまった技術は簡単には戻らない。 このような例は他にもたくさんあります、そうやって私たちは大切な食文化を一つづつ失っていくのです。 そもそもにがりができる前の塩、 海水から塩を取ることをやめてどうやって塩を作っているのか? 工業的に塩化ナトリウムを精製して作っているのが今の塩です、 塩の主成分は塩化ナトリウムですが、海水から作られた塩には多くのミネラルが含まれています、単なる塩化ナトリウムの塊ではないのです。 ほぼ塩化ナトリウム100%の塊を塩として食べているのは我々日本人だけです。 何がグルメ時代でしょう?・・・ 効率化と引き換えに大切な自国の文化を切り捨てていく民族に食を語る資格などありません、 食文化のない国、食文化を捨ててしまった国、それが我々日本人なのです。 和食が世界文化遺産として登録されるなどと浮かれていても、 その文化を大切にできないのですから、そんなものを受ける資格なし!! 醜態を晒て大恥かく前にとっとと辞退した方が良いのではないでしょうか? たかが豆腐、されど豆腐、 豆腐一丁を通して見ると、捨ててしまったものを必死に拾い集める滑稽な我が国の姿が見て取れます。 捨てるのはたやすいが、拾うのは大変なのです、まだ遅くはない、取り戻しましょう自国の文化を・・・ 捨ててしまわずにわずかに残った文化の欠片を拾い集め、再び世界に誇れる食文化を築き上げることができる日が来るとよいですね。 今日はお取り越し報恩講と豆腐のお話・・・ ではまた・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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