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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
最近のお父さんの仕事の多くを占める部分に、今年後半から来年にかけて導入する各種機械の購入全般というのがある。それも日本の工場とベトナムの工場両方の導入機械である。
産業用機械というのは家庭用と異なり、カタログから選んで買うだけという訳にはいかない。測定器など1部の機械はカタログ通りの標準仕様を買うこともあるのだが、それでも車と同様に、どのようなグレードを購入するかから始まり、オプションをどうするか、付属品をどうするかなど細かいことを決めなければならない。 もちろん仕様が変われば価格も変わる。さらに値下げ交渉や納期の交渉もしなくてはならないのでかなり忙しいし面倒くさい仕事である。
数千万円から億を超える機械もあるので、失敗できないというプレッシャーも常にある。もちろんお父さん一人でやっている仕事ではないが、統括責任者にされてしまっているので最終的な決定はお父さんにかかっており、責任もお父さんにかかる。胃が痛い仕事である。
産業用機械は値段が高いほど、1から仕様を決めていくことが多い。上記で車の購入に例えたが、車ならばグレード選びとオプション選びで終わるのだが、産業用機械の場合は、車に例えるなら、エンジンはどうするか、トランスミッションはどうするか、座席の配置や材質はどうするか、最高速度はどこまで出せるようにするか、ハンドルやメーターの位置やボタンの形状はどうするかなど全て決めていくことになる。
ここまでくると、マイホームを注文住宅で建てるのと同じような面倒くささである。購入予定の機械は現在7種類あるので、一気に7軒の家を建てるのと同じようなものだとイメージしてもらいたい。聞いただけでやる気がなくなる人もいることだろう。
さて、この機械購入の面倒くささは仕様決定だけではない。メールやWEBでの打合せだけでは詳細を決めることができないので、機械メーカーに来社してもらったり、お父さん自身が機械メーカーを訪問しなければならない。それも1度で終わるわけでは無い。仕様決定までに最低1回、機械が機械メーカーの工場で出来上がったところで1回、さらにお父さんの会社に導入されたところから実際に稼働するまでも立ち会わなくてはならない。
日本国内だけでも神奈川や長野に出張しなければならないのだが、今回購入予定の機械は台湾、中国の機械メーカーのモノもある。つまり海外出張もしなくてはならない。無論海外メーカーとのやり取りは英語が主体になる。 さらに中国はビザがないと入国できない状態のため、ビザ申請手続きなどもやらなくてはならない。日程管理だけでもとても難しい状態になっている。
契約書の英語も読まなくてはならないし、それを上司から社長までに説明して質問に応えなくては先に進めないことも多々ある。 この忙しさが終わるのは来年3月ごろの予定であるが、それまでにさらに購入する機械が出てきたりすると、さらに忙しくなる予定である。機械購入は技術者のお父さんにとって喜ばしい事であるが、購入までの忙しさは何度やっても慣れることはない。
産業用機械というのはそれぐらい使う会社によって異なる。同じ住宅メーカーで家を建ててもすべて違う家になるのと同じである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.09.08 00:10:17
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