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カテゴリ:いろいろなお医者さん
そろそろ人事異動の季節。
私はシーズンオフに自ら異動したけれど、各大学の医局人事が水面下で画策され、オープンになるのが、例年今頃である。 某医大の面々が、ひそひそひそひそ、顔を突き合わせて喋っているのを見て「あー、K先生に異動の話が出ているのだな」と分かる。 教授から「そろそろ行ってもらう」と言われているだけとか、行き先は決まっているれけど日取りが確定していないとか、そういう場合には公にできないから、裏でこそこそ話すことになる。 あまり早くバレてしまうと噂になり、次々担当患者さんが不穏になったりするので、異動する医者は極力ぎりぎりまで隠し通したい。 そうして異動前のゴタゴタを乗り切り、患者さんの処理は交代後の主治医に押しつけて逃げるのである。 前の勤務先にもスパイ?がいるので異動情報は入ってくる。 私が辞めた後数ヶ月でさらに退職があったが、この3月にも異動があるらしい。 しかも、その後を埋める大学人事のアテがないのだそうだ。 それほど離れていない所に私がいる以上、さぞかし求人広告も出しにくいだろう。 外来入院とも患者数は激減、チョー赤字なのは間違いないとスパイ?が言う。 私の大事なスパイにも、退職金を支払う能力があるうちに辞めとけ、と勧めておいた。 医師だけでなく、事務系でも、私の味方だった重要ポストの人が辞めた。 そして、私が辞めた当時オキニだった新人医師が、今はボスのいじめのターゲットだと言う。 いくらなんでも飽きるのが早すぎじゃないか(私でも数年はもったぞ)。 薬屋さんからもボスのよくない評判は続けて入ってくる。 まるで、沈みゆくタイタニック。 やっとわかったんじゃないかな、事務長も。 薬屋さんによれば、どこぞの感じの悪い先生が、どこからどこへ異動、と言う話で担当により一喜一憂あるのだそうだ。 面白いことに、薬屋さんに評判の悪い医者は、私がいつも患者さんの紹介などを通して「これはないだろうな」と思っている医者と一致する。 今の病院にも異動で来る予定の先生がいるが、結構患者さんの紹介で「ん?」と思わされることの多かった人。 医者の世界は狭いから、あんまり失礼なことをすると、巡り巡って同じ職場ってことがあるのよね。 どうせこんな奴知らん、と思っているとえらい目に遭うぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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