予想通りという無念
昨日のブログで私がシニカルに北京五輪サッカー代表男子の結果について書いた事で、腹立たしく思った方もおられるかもしれないので、追記。私が4月の組み合わせの決まった時に書いたhttp://plaza.rakuten.co.jp/foot001/diary/200804200000/をどうか走り読みして欲しい。全てが予想通りで、惨敗で、最悪の予想が当った事が、私は腹立たしく無念である。 アメリカ戦ではオーバーエイジの勝負になると予想したのに日本サッカー協会とJクラブ、欧州クラブの政治と、反町監督の己も敵も知ろうとしない判断で、日本はオーバーエイジ枠を使わないという事態になった。 さらに気候と中国での試合経験では日本スタッフが有利であったのに、オリンピックでありながら、中国政府はピッチの芝をボコボコの状態で試合を連戦させた。中国プロサッカーCリーグは確かにいつもボコボコのピッチで試合をしているが、五輪という国際的権威の高い大会で、そのような環境で試合を行わせるとは、もはや中国に呆れる他なかった。 ボコボコの芝でのプレーは、パスサッカーをする日本に不利。逆にフィジカルに勝る対戦相手3カ国が華麗なスタイルを捨て空中戦やサイド・サイドチェンジ・クロス合戦に持ち込んで日本戦には有利に試合を運んだ。 日本サッカー協会は「大会開催前から」中国オリンピック委員会サッカー担当者にピッチの芝の状況に対して強く抗議・指示すべきだったが、全くそのような姿勢はなかった。ナイジェリア戦では守備的にスコアレスドローを視野に入れつつ戦い、ミスの多いナイジェリアのスキをうかがうべきであったのに、反町監督は選手を制しきれず、試合も全くコントロール出来なかった。20歳も年下の選手たちも教育できないのは監督としてアテネ五輪の山本氏以下であろうといわざるをえない。 山本アテネ五輪監督は選手たちを競争させメンタルもコントロールしてきた。オーバーエイジも使った。消耗させすぎたしトラブルに修正が出来ず目標も高すぎたがそれでも戦う集団を作った。 終わってみれば、酷評されたアテネの山本監督よりも劣る監督を協会は次期監督に選んだところから本気度が怪しかった。 途中までこのチームを見てきた大熊氏が監督の方がまだ選手の意思の統一はあっただろう。このことは終了後の選手のコメントからも明らかになった。少なくともある選手には、敗戦を審判のせいにしたり運のせいにしたりする心内があったようだ。オランダ戦は相手が消耗していたとはいえ、全てにおいて力負けしていた。それも分からない選手とは思えない。 谷間から谷底などと揶揄されるが、アジア予選を通して観ても、選手の質はアテネのときよりそんなに悪くはなかったと思う。反町監督もJリーグでの采配を観て分かる通りの中程度の評価ができる監督だ。反町さんも経験のない五輪監督なんて大きな国際大会のオファーを断れば日本のインテリ監督として一部から賞賛されたまま、ここまで評価を落とすことはなかったのに。 どうも協会の判断等の総合力もこの北京の結果に現れたようだ。これが今の日本の力とまとめるしかない。怪物の平山&森本といわれた大型FWを備えたこの世代は一体なんだったのか。ところで開催国中国の日本への妨害の数々はこちらで確認して欲しい。http://beijing2008.nikkansports.com/soccer/column/kawasaki/20080820.html男子へのそれもいわずもがな