学校通信ＤＸ

「うっさい、ババア！」と、言われます。

・・・これは、実際に懇談会で保護者が私に相談されたことです。ババアというのは、お婆さんのことではなく、母親（相談者自身）のことです。小学生の話です。2年生の話です。

いったいどうなっているのかと、耳を疑ってしまいます。

で、「いつもそうなんですか」と聞くと、「いえ、何か言い合いになったときに出るぐらいです」とのことです。普段は、「お母さん」と呼ばれているとのこと。

これが、1件だけかというと、そうではない。

他の親からも子供からも直接聞くし、同僚に聞いても、けっこう母親を「ババア」と呼ぶ子供は存在するようです。普段は「ママ」って呼んでいるとかいう話も聞きます。小学生の話です。

近所のある小学生も3年生ごろから言っていたとの噂です。親は言われてその時はすごく怒っているのだけれど、すごく怒っているだけだそうです。また、何日かたったら言われているとのこと。

ある家庭のケースでは、普段はよその家庭よりもずーっと、すごーく仲がいいんだけれど、喧嘩になると「ババア」となってしまうそうです。 たぶん、ナアナアにして、子供と向き合うことを放棄しているのでしょう。

親をババアと呼ばわりする子供が、学校で教師を尊敬し、教師の権威を認めるというのは難しいでしょう。・・・いや、何も尊敬して欲しいわけでもないし、権威なんてずいぶん前からそんなものに頼っている場合でないことは分かっています。まともな指導をそこそこ素直に受け入れてくれれば十分です。

ただ、親がそんな調子では、

「風邪をひいているのでなければ教室では上着を脱ぐようにしましょう」 「小学校のうちは赤鉛筆で丸付けをしましょう。」（←まあ、どうでもいいと言えば、どうでもいいんですが）

程度の指導に素直に従わない子供が増えても仕方ないかと思ってしまいます。

なんとかしてください。

親としての対処 

子供と喧嘩をするという感覚を捨てましょう。子供と同じ土俵に上がって、言い合いのような形になってしまっていることが問題です。人間は基本的に平等ですが、立場の違いというものがあります。

子供の強い憎悪にひるんではいけません。自分がそんなふうに育ててしまったからだとか思って、自分を責める必要もありません。自信を失ってはいけません。

「この頃の子供はこんなもんだ」とか、都合のいい言い訳でお茶を濁してもいけません。あなたには母親としての責任があります。もちろん、父親にも責任があります。

毅然とした態度をとってください。

そう呼ばれるあなたと子供とだけの問題ではなく最も大切にするべき親を大切にしない子供が、家庭の外に出てまともな人間関係を築けるわけがありません。

どうしても聞かないなら、お父さんも交えてしっかりと話し合いましょう。お父さんがいなければ、または頼りにならなければ、自分で断固とした措置を取ってください。 

絶対に2回目は言わせてはなりません。あなたは、子供に試されているのです。こんなところで戦わなければ、一生、あなたは親失格のままです。

もう、30回言われたなら、31回目は何があっても阻止する気迫と覚悟で臨んでください。「今後絶対言わない」「言ったらこうする」というペナルティーをきちんを設定した約束を取り付けます。

そして、多分、子育て全般に問題があると思います。根は深いと思います。何が問題であるかは後で十分に考える時間をとって反省してください。ただし、問題を考える以前の緊急課題として、まず、「ババア」を止めてください。