学校通信ＤＸ

「殺す」「殺ス」「コロス」「殺すぞ」

子供･若者たちの間で、こんな言葉が日常生活の中で使われています。
クールに言い放つときもあれば、ﾄﾞ迫力で憎悪を突きつける場合もあります。或いは、日常会話の中でのジョークであったり、単なる「腹が立った」を誇大表現している場合もあります。そして、方言を含めてローカルバージョンも色々あるようです。

一昔前なら「殺す」というのは、「死ね」に比べると口に出しにくかったように思います。「殺す」ではあまりにも直接的な言い方です。天罰でも当たって欲しい、天罰が当たるべきだというような意味も込めて、「死ね」と言っていたのではないでしょうか。判断を天にゆだねていない分、「殺す」に対しては際立って強く悪意を感じるのかもしれません。

「とんねるずのおかげです」の仮面ノリダー・木梨ノリタケが「殺す」をTV電波に乗せてカジュアルに使っていたのを思い出します。時代で言うと、1980年代終盤？

「死ね」はOKで「殺す」がダメだと言っているわけではありません。どちらも悪いのですが、この20年ほどの間に、どんどんと悪化してきたように思います。

大人として、こうした言語環境の乱れを見過ごした状態になってしまっていることが、気になっています。そして見過ごしてしまっている責任の大部分は、保護者にあるのではないかと考えています。