楽しみ
夕方から滋賀県脊髄損傷者協会へ行ってきた。今日は活動の中で応援している、FREE Walkという脊髄損傷者が下肢に装着して歩行できるロボットの紹介が行われる。そのロボットの販売を行っている業者さんから、脊髄損傷者協会を紹介してほしいとお願いされたので、仲を取り持った。どうなったかなと思っていたら、一緒にどうですかと声をかけられたので出席することにした。ここの事務所へ行くのは久しぶり。常務理事の方は、自分が怪我をして入院したときに初めて出会った脊髄損傷の人。それから10年以上のお付き合いが続いている。退院して自宅に戻ってから挨拶に行って以来かな。いや、それ以外にも行ったことがあったな。話の内容は大まかに知っていたこと。これまでの業者さんとのお付き合いの中で、色々と教えてもらっていたから。なので、もう少し細かいことを聞かせてもらったりした。例えば購入するならいくらとか、リースはどうなるのかとか、実際に使うときに出てくるだろうことを。このロボットの特徴は、個人で所有すること。おおざっぱなイメージをすると、車椅子の代わりに使って立って歩いて生活をする。なので1人1台。とは言え、1台4,000,000円だそうだ。車を買い換えるのをやめて、これを買おうか?などと冗談を言いながら他のことを聞いてみる。これを個人で所有して利用するまでには、トレーニングが必要。そのトレーニングが可能なのは、今のところ東京都と佐賀県だけだって。このハードルが高いよなぁ。まぁ色々と事情があるそうなので仕方がない。他にもいろいろな条件はあるけれど、やはり大きなメリットは日常生活で使えること。例えば有名なHALだが、個人所有ができない。リースしてもらえる条件に適合した団体などを作り、毎月お金を払えば可能だけど…。そこまでは、一般的な個人が誰でも気軽にできることじゃないよね。そもそも筋肉に脳からの命令で電気信号が流れないと動かないから、FREE Walkよりも難しい。ちなみにFREE WalkとHAL。1ヵ月のリース料はほぼ同額。それに比べてFREE Walkは基本的な考え方が個人所有。大きな違いは、脳からの命令が全く伝わっていなくてもいいこと。操作はコントローラーとモーターで動くロボット。なので、骨が強くて拘縮がなくて、使用可能な身体の麻痺度合いであれば可能。モーターを使わない歩行補助具も近年出てきているけれど、結局は全く動かせない人には合わない。そんなことを考えると、このロボットが最も普及させやすいのかな?と思ったり。とはいえあの値段…。一般的とは言えないよね…。しかし動けなくてはどれほど安くても意味がないし。HALのように施設内といったような限られた場所となれば、目的はリハビリだけ。それにとても興味を持ったのは、佐賀大学と東京のJ- Workoutで使えること。どちらもリハビリが目的の施設。脳からの命令が届いてなくても、このロボットを使って繰り返し歩行動作することで麻痺を回復させることを狙っているんじゃないのか?いろんなことを総合的に考えると、脊髄損傷者になり家を新築する時に考えていたプランが現実味を帯びてくる。家の一室はリハビリルームとして作ってある。そこで自分だけでなく、いろいろな人がリハビリを行えればいいなと思っている。当然自分はされる側だから、口は出せても手は出せない。しかし場所と道具を提供することはできる。このロボットを個人で購入することが可能。利用するためのトレーニングは必要だが、体に合わせたセッティングをすれば、何人でも共有することができる。お金をとって商売する気はないが、トレーニングをしたい人に貸してあげることができる。ロボットが使える限り、無限の人数がリハビリすることができる。それってすごく画期的で、多くの人のためになる。今はまだそれを叶えるだけの条件が揃っていないけど、決して不可能では無いと強く感じた。そんな思いも持ちながら、これからも応援していきたい。 話はさらに盛り上がり、来週末の水曜日にロボットを見る機会を作ってもらえた。その日は滋賀県の車椅子バスケットボールチームが練習を行っている。その練習の後に、見学の時間を作ってもらえることになった。夜は予定がなかったので、見学に参加させてもらうことにした。ロボットが動くのを、目の前で見るのは初めて。とても楽しみだ。それだけでなく、車椅子バスケットボールを目の前で見るのも初めて。それもとても楽しみ。さらには入院していた時に約束していた焼肉へ行く日も決まった。それは金曜日。いろいろといつも無いような予定が入り、来週はとても楽しみな行事が続くぞ。