信頼
体温は35.7度。排便は2つ。 今日は整形外科へ通院。しかしいつも行っている総合病院では無い。総合病院の整形外科はシステムが変わり、10月からは一般診察が無くなった。紹介状が無ければ受診できないことになった。しょっちゅう行くわけではないが、3カ月に1度薬をもらいに行かなくてはならない。もらってる薬の内容からして、理由付け次第で近所の内科でも処方してもらえる気はするが、決してまともな体じゃないから、必要な所とは繋がっている方がいいと思う。市内には整形外科を主とした個人病院が3軒ある。最も近い病院は、リハビリの評判が良くて常に混んでいる。どこも悪くなく、ただ薬を貰うだけなのに長時間待つのは嫌だ。身近な評判ではそこが良いらしいが、自分の目的からすると別の病院でも良いだろう。その次に近い病院は、これらの中で唯一玄関前に大きな屋根がある。これはかなりポイントが高い。なぜなら、車の乗り降りに時間がかかるので、屋根がある場所で乗り降りできるのはかなりありがたい。例えば、乗り降りに10分かかるとすれば、その間ずっと雨に濡れることになる。麻痺の影響で体温調整がきちんとできないから、寒い季節に雨に濡れる事は体温低下に繋がる。甘く見ていると、濡れて体温が下がって風邪をひいて重症化して、あっけなく死んでしまうなんてこともあり得る。見た目より弱い体だから。面白いことに、今日の天気は雨。屋根のある病院へ行く予定をしていたから、特に戸惑う事は何もない。ただ初めて行くからどんな環境になっているかだけだ。到着すると、玄関前は車が二台並べられるほど大きな屋根があり、何の問題もなかった。かなりバリアフリー化されていて、段差と呼べるものは無い。通路も待合室も十分広くて、薬局もある。明るくて綺麗でとても印象が良い。初診の受付を済ませて、一通りフロアを散歩。整形外科以外にも内科と歯科があった。リハビリもやっている。驚いたのは酸素カプセルがあること。しかも回数券を使うと、1回1,500円。なかなか充実している。ここはいいなぁ。あまり待つこともなく、整形外科に呼ばれた。整形外科の先生は、若いほど話が理解され、年配になるほど脊髄損傷に対して決めつけたイメージで見下ろす傾向が強い。これは一般的でなく、たまたま自分がこれまで関わった先生のパターンだけど。だから、今回はどんな先生がとても心配だった。必要な薬は定期的に貰わなくてはならないし、気が合わなければ通院するのが辛い。しかし年配の割には穏やかな先生で、案外話しやすく、色々と質問することもできた。処方してもらう薬は、これまで貰っていた物と同じ物が院内には無く、薬を変更するか、院外で貰うことになる。その時先生が机の端に置いてある辞書を取り出し、何か調べ始めた。どうやら薬の辞書らしい。それを見て、これまで貰っていた薬と、院内で処方できる薬の違いをきちんと説明してくれた。結局はメーカーが違う事と、ジェネリックであることだけ。その知らないから調べるという当たり前の行動が、とても信頼感を持てた。偏見かもしれないが、以前の主治医だった年配の先生なら、きっと調べて説明までしないだろう。知らない事を隠そうとするような印象を持ってしまうような人だったから。しかしこの先生なら、信頼できそう。良い病院に出会えたかな。今の印象としては。