狂った天使
第五話長い会議の中、僕は何度も彼女の姿をみる。度々。そして舌打をする。パソコンは相変わらず不調で、その上十二月まで仕上げなければならない編集の仕事があって、でも彼女には毎日会いたくて、無理をして、無理をして。結果会えても不機嫌な顔をした僕がここにいる。だがもう少し待ってくれ…とは言えない。僕の狂気は加速度を増し、そのジェットコースターに君を乗せる事は出来ないのだ。僕は彼女へくだらない電子郵便を送る。それで唯一バランスを保っている。でももうダメかもしれない。三つに割れた仮面を、再びかぶることなど、もう不可能なのだ。渦を巻いた時間に、僕は立っている。斜めに。倒れることも許されず。悲しみがまたやってくる。