ダイオキシン と カネミ油症
4月7日の 『四季の花』 お楽しみ教室 宇宙から身の回りの科学 では、ダイオキシンについて お話していただきました。岩下先生の専門分野は 基礎物理 ということですが、ダイオキシンと人体への影響について という私のお願いに 資料をつくって、応えて下さいました。そのお話を、いただいた資料と 私の乏しい 記憶とで、つぎに まとめてみました。間違いがありましたら、ご容赦下さい。・ ダイオキシンとは何か?・ ダイオキシンの発生源・ ダイオキシンによる環境汚染・ 人体への摂取と症状・ ダイオキシン汚染の防止 無機物と 有機物との説明から はじまり・・・炭素と水素とが結合した いろいろな化合物のお話があり・・ ダイオキシンという物質はなく、≪ダイオキシン類≫と総称される100位のうち、主なものに、つぎの三つのものがあげられる。PCDD(ポリクロロジベンゾパラジオキシン)PCDF(ポリクロロジベンゾフラン)Co-PCB(コプラナーPCB)※PCB:ポリクロロビフェニルダイオキシンによる人体被害 カネミ油症事件鐘ヶ淵化学工業製 カネクロール400(KC-400)を米ぬか油の脱臭工程で、PCBを熱媒体として使用。1969年7月1日締切日までの届出者 14627人。1975年 PCDFを検出1984年 PCDFが原因と判明1987年 PCDF(85%)と Co-PCB(15%)と 判明。 発症から20年かかっている。 私は、PCBが加熱処理される工程で、ダイオキシンが発生したと聞いていたので、PCBが 米ぬか油製造の工程で ダイオキシン類に変化したのかと思っていたのですが、すでに≪カネクロール400≫という商品に ダイオキシン類が含まれていたとのことです。台湾でのライスオイル事件1979年5月 発生 鐘ヶ淵化学工業製カネクロール400を使用1983年における患者数 2022人 ベトナム戦争で用いられた枯葉剤 の 製造工程で、2,3,7,8TCDDが生じた。 これは、ダイオキシン類中で最も毒性の強いものである。 1976年、イタリアのセベソ付近にある化学工場 で爆発事故がおこり、大量のTCDDが発散した。ダイオキシン類による環境の汚染 PCBを含む電気機器のある工場などの 火災によってダイオキシン類が発生する。 ゴミ焼却施設からのダイオキシンの発生◆塩素を含むプラスチック類(塩化ビニル、 塩化ビニリデンなど) の 燃焼◆繊維やプラスチックなどの高分子化合物と、 塩素を含む有機化合物の混燃による発生◆不完全燃焼による発生◆可燃性塩素から塩化水素が発生し、それが 銅やコバルトなどの触媒によって塩素ガスに なり、これが有機物と反応してダイオキシンを 生じる。 320度で最大となる。 250度以下 では減少する。 電気集塵機で デノポ生成 が おこることが知られた。人体への摂取と症状呼吸による吸収、皮膚からの侵入、経口摂取を比べると、食物による経口摂取が最も多い。急性症状と慢性症状とは ほとんど同じ。急性毒性でも かなり遅れて発症するのが特徴である。◆甲状腺機能破壊:急性症状に多く現れる。◆胸腺の萎縮:免疫機能の低下◆脾臓の萎縮:免疫機能の低下、造血機能抑制◆肝臓障害:肝臓肥大、脂肪肝、ビタミンA不足 による免疫機能低下、感染症の増加◆ホルモンバランスの異常◆腎臓障害◆生殖障害◆皮膚障害◆発癌性その他、たくさんのお話をしていただいたのですがほとんどが いただいた資料からの引用になってしまいました。次回、5月5日(日)午後2時から‥ は、今回のおさらいをしていただき、そのあとこの続きを お話していただく予定です。なお、明日、4月18日 午前10時より『四季の花』 にて、石澤 春美 さん にダイオキシン汚染とカネミ油症 のお話をしていただきますので、どうぞお気軽に ご参加下さい。【カネミ油症のこと】 カネミ油症の映画、明日から上映♪