授かり物
子どもを授かり物とよく言うが、まさにそうなんだな。当たり前のように子どもができて無事産まれるってのは、とてもラッキーだ。やはり今回の妊娠は初期流産となり、9週目で流産の診断。自然に流れるのを待たず、金土と一泊入院して掻爬手術を受けた。娘たちには数日前に事情を話したが、やはり残念がっていた。長女は前から赤ちゃんを産んで欲しいと言っていたのでガッカリ。次女は私のお腹をさすりながら、「赤ちゃん頑張れ~」と何度も言う。そのたび「いやぁ、もう赤ちゃん天国行っちゃったんだよね」と説明したりして。ほんと、残念だなぁ…。入院は個室だと寂しすぎるので大部屋にしてもらった。前の流産の時、ひとりぼっちの部屋で眠れなくて寂しかったので。あとで「あれ、周りが気をつかうかな?」と思ったけど、実際はどのベッドもカーテンをきっちり閉め切ってて、気配は感じるけど個々で過ごせるので関係なかった。それに病院側が気を利かせて、まだ出産してない妊婦の大部屋に入れてくれたようだ。たぶん切迫流産で絶対安静の人たちなんだろう。それも大変そうだな…。産科の入院病棟って、無事出産した人もいれば、私みたいな流産手術を受ける人もいるし、切迫流産で不安な人もいるし、いろいろだね。喜びも悲しみもごちゃまぜですごいところだ。手術室に入ってから先生がくるまで時間があって、2人の看護士さんたちと30分ほど話したんだけど、私と同い年の看護士さんも、一回り年上の看護士さんも、2人とも流産の経験があるって。意外と多いんだよね。こういう職場で働いているせいもあるだろうけど、気遣いを感じさせない気遣いで会話してくれて、本当看護士ってすごいな!と思う。仕事だからなの? だとしてもすごい。尊敬してしまう。甘くないけど(ちょっと怖いけど)誠実な感じがした。たまたまかな。手術はあっというま。全身麻酔が入ってから1時間もしないうちに、お腹の痛みで目が覚めた。夫が心配そうに覗き込んでた。手術のあと3時間ほど休んで、診察受けてそのまま退院。自宅まで歩いて15分ほどの距離なので、夫に迎えに来てもらうのも悪いなーと思って歩いて帰る。そしたら途中でお腹が痛くなってきて、精神的にも体も大丈夫だと思ってたけど、ちょっと弱気になって泣きそうになったりした。でも道の途中、宝くじ売り場があったので、「こんな思いしたんだから当たってもいいだろ!」と思って10枚だけ宝くじを購入…。いや~なタフさを自分に感じる(笑)入院中赤ちゃんが見れなくて残念だな~と思っていたが、帰り際にナースステーションに寄ったら、窓越しにちっこいのが2人見れた。ちっこくてちっこくて、ホントにかわいかった!それが見れて、一瞬なんだかホワっとした気持ちになれて良かった。私のところには今回縁がなかったけど、その分、どっかで元気な赤ちゃんが生まれているといいな。今は先のことを考えられないけど、授かり物。もしうちに来てくれたら、みんなで歓迎します。