『異国のおじさんを伴う』森絵都著 読みました。
短編ひとつ読み終えるたび、胸の奥で輝く星が、ひとつずつ増えていく感じ。読み終えた後もその輝きは消えなくて、自分を元気づけてくれる感じ。うまい。うま過ぎる!物語に惹き込む、出だしの一文も。ぴりっと〆る最後の一文も。情景がぱっと頭に浮かんでくる比喩の一つ一つ、その文章も。胸を締め付けるような現実も、せつなさも、ユーモアも、この作品集には溢れていて読み終えてしまうのが本当にもったいなくて、いつまでも森絵都さんの作品世界に浸っていたかった。どの作品が一番好きか、なんて答えられない。どれも好き。それでも、あえていうならユーモアたっぷりの「クジラ見」とか、「クリスマスイヴを三日後に控えた日曜の…」や「ラストシーン」「母の北上」が好きだなあ…って思います。長編にはない、短編ならではの味わいってあるよなあって思います。それを心ゆくまで堪能させていただいたように思います。至福…のひとときでした 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)……