翻訳者から見た英語の綴り
皆さんは英単語の綴りに気を配ってますか?例えばブログを書くとき。レストラン店長さんなら、店の名前やメニューの英語。「これでいい」と自信を持ってその綴りを使ってますか?例えばレストランのメニューを見ると、とても辞書で調べたとは思えないスペルミスが目立ちます。whiskeyがwiskeyになっていたり。フライドポテトをfriesにせずflies(ハエ)にしてる店もあるかも・・・こういった場合、辞書を使って調べるのが一番です。めんどくさいことではありません。でも、辞書に載っていないような単語はどうしますか?昨日、明日葉さんの興味深い日記を読んだので、今日はトラックバックをして、翻訳者の視点から話を勧めたいと思います。彼の日記で話題になっていたのは、"anti ageing"なのか"anti aging"なのか。正しい綴りはどちら?"age"という単語は辞書に載っていても、"ing"を付けた場合の綴りを教えてくれる辞書は少ないです。さて、どうしましょう。翻訳者は名前や地名、商品名などありとあらゆる単語を訳します。そのほとんどは辞書には載っていません。こういった場合はインターネットを使うしかありませんね。でも、「なぜこの綴りを使ったの?」とクライアントに聞かれた場合、「その単語を使ってるサイトがあったから」という答えで充分だと思いますか?そのサイトを作ったのは誰?英語がネイティブの人のサイト?英語力的に信用できるサイト?「言葉に責任を持つ」翻訳者としては、もっと突っ込んで調べる必要があります。では、「アンチ・エージング」の綴りを私ならどうするか。まず、"anti ageing"と"anti aging"の両方をそれぞれ英語専門サーチエンジンで検索します。yahoo.co.jpで検索したら間違った綴りを使った日本のサイトもヒットしてしまうからです。Googleで、「検索の対象にする言語」で「英語」を選択してもいいです。とにかく、日本語のサイトがひっかからないように注意する必要があります。めんどくさいなら、yahoo.comが手っ取り早いです。それを検索した結果が以下の通りです。“anti ageing”の場合(ヒット数493,000件)検索結果はこちら“anti aging”の場合(ヒット数11,200,000件)検索結果はこちら英語の観点から答えを言ってしまうと、ageingもagingも実は正解なんです。でも、どちらかを使うという場合、上記の検索結果を元に翻訳者は迷わずagingを選択します。なぜか。海外では11,200,000ものページ(サイト)がagingの綴りを使っているから。ざっとageingの22倍ですね。それに比べてageingは493,000ページ(サイト)。長くなりましたが、言葉に責任を持たないといけない翻訳者はこのようにして言葉を選択しています。このやり方は手法の一例にすぎませんが。人の目に触れる店のメニューや店の看板。英語をどうしても使いたいのであれば、店長さん!辞書などできちんと調べてから使ってください!きっと外国人は大爆笑してると思いますよ。