【和製ホラー】事故物件 怖い間取り【ネタバレ注意】
ということで、2020/8/28(金)より公開となりました、「事故物件 怖い間取り」(公式サイト)観に行ってきましたよ~…いや、内覧してきたって言ったほうがそれっぽいですかね?作品の概要をざっくりと紹介すると、実在の「事故物件住みます芸人」こと、「松原タニシ」氏の体験談を元にした、「事故物件」にまつわるあれやこれを映像化した作品です。…まぁ、「脚色」の類は当然あるとしても、いわくつきの物件っていうのは避けたいものです。売れない芸人コンビ「ジョナサンズ」が、ひょんなことから解散⇒番組の企画で「事故物件」に住むというところから、物語が大きく展開していきます(冒頭20分ほどが前振り…長スギィ!w)事故物件ごとに話を区切る「オムニバス形式」とも言えそうな形で話が展開していきますが、1軒目こそ、「何処から見つけたか」わからない物件ながら、2軒目以降は、「優秀なブレーン(事故物件を紹介する不動産業者)」のおかげで、新鮮な事故物件に住みつけます。…とはいえ、2軒目・3軒目の物件ともに、「心理的瑕疵あり」としているモノの、もう少し、「隠す努力」の跡があってもいいような気がするんですよね~…リフォームするとか。血が付いた畳を一部変えるだけとか、血が飛び散ったシャワーの一部を変えるだけとか、その割に、床下血痕を残したり、割れたタイルはそのままだったり、髪で詰まった排水管も何もしないとか、首吊って歪んだロフトのはしごをそのままにしておくとか…ねぇ…?そういう「あからさま」な表現が、映像的な恐怖をあおるのは非常によくわかります!う~ん、作中でも言っていたけど、「間に誰かが入れば『心理的瑕疵』について伝える義務がない」というのは、有名なお話だから、「そういうの」がなくってからきっちりリフォームするのかなぁ…。都市伝説的には、「不動産業者の社員」が一回住むことで、「義務を無くす」というお話もあるとかないとか。さて、作中では都合4軒の事故物件をめぐり、芸人とそれを取り巻く仲間がひどい目に遭います。その表現などは、直接的なことが多いわけですが、「視える女性」がとりわけひどい目に遭い、その都度、過剰なほどに反応を示してしまうため、「ビビりすぎる人間がいて逆に冷静になる」絵図となってしまう気がしました…表現は、驚かせ方も怖がらせ方も良いんですけどね。また、作中に登場する人物たちは、お笑い芸人も多く出演しており、その中の多くは、「自分の役」として出演している感じがありました。その中で、異質な存在として登場しているのが、「小手伸也」さんと「高田純次」さんの両名ですね。こちらは、完全に役者としての出演となっていますが、「胡散臭い」霊能者・宮司として登場しています。とはいえ、この手のホラー系で出てくる「胡散臭い」人間ほどより強力な力を持っていることも多く、心霊現象に見舞われたすぐ後の、「住みます芸人」へ霊能者(小手伸也さん)「大丈夫?何かあったらすぐに相談しなさい」と声をかけたり、街中でちらっと見かけただけだが、自称宮司(高田純次さん)が「良くないのが憑いてる、なるべく早くお祓いを受けたほうが良い」と諭したり、(後に効果が発覚する)超強力なお守りを700円(良心的価格!)で渡したりと、ちょい役ながら存在感たっぷりです。…ラストシーンは、宮司が超強力な霊を吹き飛ばす展開を規定していたのになぁ…。作品としては、「オムニバス形式」としてみたときに、それぞれの物件で「山場」をしっかりと作られているため、中だるみすることなく観ることができる作品だと思います。一方で、「心霊への恐怖」については、表現の過激さのせいか「今住んでる物件大丈夫かなぁ…」と、不安を煽り立てるまで入っていません…ので、そういう恐怖を考えて避けようとした人でも安心の作品です。…というより、最後の物件は、中央に柱一本で全室が繋がっている間取り…結構素敵やん?(とはいえ、「視える女性」に、即答で「この物件はダメです!怖いです!」といわれる程度にヤバめだったみたいです)ホラーなので、当然、万人に勧められる作品ではありませんが、怖いもの見たさというのを刺激する作品として、面白い作品だったなぁ…と、個人的には思う良作でした。うん、面白かった!