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October 15, 2024
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カテゴリ:真田広之
みなさんこんばんは。スウェーデンの王立科学アカデミーは2024年のノーベル経済学賞を、米マサチューセッツ工科大(MIT)のダロン・アセモグル教授(57)ら3人に授与すると発表しましたね。1997年7月3日から同年9月18日まで、フジテレビ系列の木曜劇場で放送された連続テレビドラマこんな恋のはなしを見ました。キスシーンもベッドシーンもない、ストレートな恋の物語でした。まあ、恋のはなしといいながら、男同士の友情の話でもあり、下町人情ものでもあり、人を信じない一人の男性が、再生に向かう物語でもあります。

こんな恋のはなし
A Story of Love

企画
石原隆 小川泰

脚本
深沢正樹 高橋留美

音楽
本間 勇輔

演出
小椋久雄 河野圭太 平野眞

出演
真田広之 松嶋菜々子 戸田菜穂 高樹沙耶 玉置浩二 近藤芳正 佐戸井けん太
升毅 西岡徳馬 羽場裕一 勝部演之 佐藤B作 戸田恵子

エンディング 玉置浩二「MR.LONELY」

第1回 大金持ち、大貧乏人に出会う
原島グループの総師・原島修一郎はガンに冒され、担当医剣崎からあと半年の命と宣告された。その病院で、孝之助という知らない男に「30円貸して」と声をかけられる。「愛や友情は幻に過ぎない。絶対に人を信じるな!」と言い残して死んだ父親の遺言通りに、自分に残された時間内で原島グル-プの基礎を盤石にする為に、大物政治家水越真太郎の娘、麻耶子と婚約。政略結婚によって原島エンタープライズの事業進展を目指して水越と組むことを企むのでした。さらに孝之助に、無理やり町の定食屋に連れて行かれる。そこで宴会に巻き込まれて、飲みなれない酒に悪酔いし、孝之助のボロアパートで一夜を明かす羽目に。一方、原島グループの原点であったデパートが、閉店の危機に晒されていた。複雑な思いでデパートに向かう修一郎は、そこで飾り付けの仕事をしている香織に出会い、次第に惹かれていく。

 冒頭、世の中は相変わらず不景気なのに、そんな中で原島グループだけが順調に売り上げを伸ばしている様が映像なしのニュースで語られる。しかしコメンテーターは、強引ともいえる原島修一郎を決して良くは思っていないようだ。カメラがパンして車の中にいる修一郎へ。

 少年時代の過去回想が入る。父親は西岡徳馬。なぜか会議の席で緊急動議により突如会長を解任され、ショックで亡くなる。その際の今わの際の言葉と、止まっていた時計をずっと持ち続けていた修一郎。母親も亡くなり、孤独である。そんな彼が唯一信じているらしいのが、下町の医師で友人でもある剣崎だけ。彼の所に偶然重病だと思い込んで通っていた孝之助に30円貸してほしいと言われ100円貸してしまったことから、彼との関係ができる。ここできっちり30円出していたら、もしかしたら返す返さないのやりとりはなかった。予想していた通に余命がある重病とわかった修一郎が、重病だと思っていたのに大した病ではなかった能天気な孝之助の話をいちいち聞いているのが辛そうだが、顔には出さない。彼はずっとこうして生きてきたのだろうと思わせる。序盤ずっと修一郎は、大したお金ではないと思って余分に貸すが、どんなに貧乏であっても孝之助は貰うわけにはいかないとこだわる。二人の関係が繋がる所以をうまく設定している。

 宅配のお兄さん、たまたまデパート内を歩いていたからといって見るからにスーツ姿の偉い人っぽい修一郎に、植物渡すなよ。受取証どうするんだ?今だったら置き配だろう、まあありえない!現在ならば突っ込みどころある設定だが、香織が修一郎を花屋さんと間違えるきっかけに。デパートのオーナーなのに!このデパートの存続はドラマのキータームの一つだが、おそらく創業者の思い入れが詰まっているから、収益が上がっていなくても思いきれないのだろう。汚れた服をぱっと取ってとんとん、と汚れを取ってくれる屈託ない香織に驚く修一郎。これまで近づいてくる人たちは皆何か目当てがある人ばかりだったので、新選だったのだろう。

 第一話は修一郎の「人を信じる?信じない?」が大いに揺れる。余命を知り、後継者候補の一人と目した相手に入札を任せるが裏切られ、時計を取ってないと言っていた中畑は、やはり時計を借金取りに担保として渡していた。父の教えに縛られる苦痛を感じながら、やはり世の中は父の言った通りなんだと諦める。その繰り返しに楔を打ち込んだのが孝之助や香織である。ちなみに秘書平間も、修一郎の意見に異論を挟んでも何も言われないほどの付き合いがある。

第2回 氷の男、恋を知る
麻耶子との結婚を速める修一郎は、ウェディングや新婚旅行について意見を求められるが、自分の意見は言わない。麻耶子は両親が政略結婚だったことを話し「嘘だけはつかないでくれ」というが、電話に出なかったことで「嘘をついた」という。なぜか香織が気になってデパートに来てしまう。一緒にラーメンを食べていると、隣に二股をかけられた彼女とその彼がやってきた。話をきくうち怒り出した香織は、出ていった客の分のラーメンを修一郎と食べる。修一郎の身元を誰も知らないが、ぽんと250万、見も知らない中畑のために出した彼を、香織の姉美紗緒は怪しんで「近づかない方がいい」という。そんな時孝之助の息子晋平が行方不明になり、一緒にいた二人は探すことに。

 250万円を返すために連絡をしたいから、と香織が修一郎の携帯番号を教えてもらう。これが香織や孝之助と修一郎を頻繁に連絡させることに。ことに孝之助は修一郎を「自分も借金があるのに無理して金を出してしまった花屋の社長」だと思い込んでいるので、仲間意識が強く、だらだらと話す。晋平が行方不明になったのは、学校で「遊園地に行ったことがある」と嘘をつき、ばれてしまったからだった。帰ろうとした二人の後ろでぱっと遊園地の灯りがつき、花火があがる。普通こういうのは惚れた女性のためにするのだが、修一郎は晋平のためにする。ところが経営者が挨拶に来たことで、修一郎の正体がばれてしまう!それにしても孝之助が働いている工場の人たち暇そうだな。池井戸ドラマなら特殊なねじとか考えて、自分たちで一発逆転しそうだ。

 つくづく修一郎は罪な男である。政略結婚らしく、相手に合わせます、特に希望はありません、と失礼にならない程度の―しかし関心はない―対応はしているが、時折「綺麗ですよ」と言って、麻耶子に希望を持たせるのである。

第3回 プリティウーマン
ウェディングドレスの打ち合わせにきている修一郎と麻耶子。途中で仕事だからと出て行った修一郎だが、店でディスプレイをしていた香織を見つけて話し込む。その様子を麻耶子が見ていた。修一郎にスカウトされた堂本が、依頼された案件を短期間で成し遂げて帰国する。彼もまた後継者候補の一人だ。修一郎から用地買収を託される。修一郎に婚約者がいることを雑誌で知った香織はショックを受ける。孝之助たちの工場長は、原島に談判に行くが「人件費が高すぎる。もっと早くにリストラすべきだった」とはねつけられ、ショックで亡くなってしまう。

 こんなタイトルがついているが、もしかして修一郎が普段着の香織をレストランに連れていった場面があったから?着飾らせていないので普段着で結構いいレストランにいるので、香織が浮きまくっていて可哀想だ。途中でやってきた修一郎の仕事の知り合いが、あからさまに香織を貶めようとするので修一郎は席を立つ。修一郎との立場の違いに気づいて傷つく香織。この辺はベタな演出ですな。収益の上がらないデパートを当然閉鎖すると思っていたが、存続を命じられて堂本が修一郎の変化に気づく。孝之助が修一郎のいる会社にやってくるシーンが二回ある。一度目は、工場長を追ってやって来た時だ。倒れた工場長を見て、車を追いかけてきた孝之助を気配で感じながら、一度修一郎は車を止める。ドアを開け、出てくるのかなと思いきや、再びドアは閉められる。ここではまだ正体を明かす気はないということだ。しかしこの回で孝之助が修一郎の正体を知る。何せ社長室まで怒鳴り込んでいくのだから、この会社会長がいるのにセキュリティがおかしい。正面から出会ってからの孝之助を演じる玉置浩二の演技がいい。驚くが、激昂するでなく、自分に言い聞かせるように、殴りに来たのに殴らない言い訳をつぶやく。ラスト、修一郎が日の出食堂にやってくる。孝之助と香織だけが彼の正体を知っている。さあ、彼は正体を明かすのか?

第4回 君を幸せにする
孝之助は修一郎を、まだ植木屋扱いして、今日は葬式だからと帰ってもらう。修一郎は原島グループ代表として香典を持ってきたのだ。「ばれてしまったらおいしく酒が飲めない」という孝之助に「私が原島修一郎である限り仕方がないことだ」という。美紗緒は孝之助が何か嘘をついているのでは?と追及するが口が堅い。美紗緒は植木屋が既婚者で香織が苦しんでいるのでは?と心配していた。孝之助は香織に本当は修一郎を殴っていないという。孝之助はスーツ姿で訪ねてきて麻耶子と一緒にいる修一郎に「仲良くやっていこう」と握手する。「一生懸命やれば原島もわかってくれる」というが、皆に孝之助は甘いと言われる。本人を知っているが故の言動なのだが、かえって不審がられる。修一郎は医院で先生と出会い「原島グループから再就職先を10人紹介するから話にのるようにもちかけられた」と相談する。原島は「自分はその話に乗る。救命ボートに乗って生き延びようとする人をあなたは責めますか?全員で死ぬことが正しいとは思えません」と背中を押す。原島は「全員の面倒を見るわけにはいかないのか?」と聞いて不審がられる。帰ると麻耶子が大音響で音楽を聴いていた。麻耶子から「こんな結婚はできない。こんなみじめな気持ちで結婚する女はいない」と言われる修一郎は「私には何の不満や疑問もありません。この結婚が私が幼い頃から夢に描いていたものだからです。自分と会社にとって最良の相手と結婚したいと思っていました。」と答える。修一郎は死んだ父から言われたことを麻耶子に話す。「あなたとあなたの会社にとって役立つ女だからですか?」「そうです。この結婚が二人にとって不幸なものだとは思っていません。私はあなたを幸せにするつもりです。」麻耶子に乞われて彼女を送っていく修一郎。ラーメン屋を見て修一郎を思い出す香織。修一郎「あなたに対して軽率な行動をとりました。」と香織に謝る。最初に間違えたのは自分だと謝る香織。お互い忘れようという修一郎。修一郎にもらった花を捨てる香織。先生が「反対運動しなければ10人面倒を見る」という原島グループの誘いに乗ったことがばれる。原島の車の前に現れる孝之助。「俺あんたと仲良くやりたいと思ってたんだけど、ダメか?」「お互いの立場を考えれば」「大変だな会長さんも。世の中には楽しいこといっぱいあんのによ。長い人生のんびり生きた方がいいんじゃないか?」「のんびり生きられる人間とそうでない人間がいるんですよ」「香織ちゃんには二度と会わないでくれな?今のあんたの姿を見れば悲しむからな。今でもあんたなんかに惚れちまってるんだよ。」一人になり倒れてしまう修一郎。平間が見つける。

 孝之助も馬鹿に見えて言っちゃいけない事は言わない。漢である。今回結構麻耶子は修一郎に手厳しい。「あなたは私の事を知ろうとしないし私にあなたのことを教えようともしない。」と責めつつも、結局は「仕方ない、そういう結婚なんだから」と自分で突っ込んでしまう所が彼女の優等生気質。それにしても工場の人たち全然働かないな。ほとんど食堂にたむろっているような。佐井戸けん太さんワルじゃのう。麻耶子鍵をもらって修一郎の部屋に出入り自由なんだ。麻耶子を送った帰りに思い出のラーメン屋で出会う二人。お互い別れを告げるけど思いが残っているのがわかる。こういう所が恋愛漫画王道ですな。孝之助気安く原島本社に来すぎです。正体ばらしてるようなもんだ。

第5回 なぐられた気持ち
堂本部長が修一郎の病気をかぎつけるが、剣崎の用意した偽の診断書で切り抜ける。麻耶子と出席したイベントで痛みのあまり倒れる修一郎。雨の日麻耶子が香織を訪ねてくる。香織は修一郎とはそんな関係ではないというが「修一路のことをもっと知りたい」という。美紗緒も修一郎の正体を知り、諦めるよう言うが、香織は飛び出してしまう。立っていたら目の前に修一郎が。思わず抱き着いてしまうが謝る香織。修一郎は孝之助に「訪ねてきたら追い返してくれ」と言われていたにも関わらず、香織を海に誘う。

 ディスプレイの前にいた香織の前に修一郎が現れるシーンは恋愛ドラマとしてベタ。海に連れ出した修一郎と香織は、お互いについて質問しあうが、香織がプライベートをべらべらしゃべるのに、修一郎は質問にひとこと、ふたこと答えるだけ。これまで本当に、話すほどの感動もないままに生きてきた味気ない35年であったことがわかる。「あたしが出会った中で、一番お金持ちだけど、一番孤独な人」と言われてしまう。香織を妹のようにかわいがっている孝之助に殴られて、何も言わずに去っていく。一言も弁解しない修一郎、漢である。

第6回 あと3か月の命
「海を見ていただけで、殴られるようなことはしていない」という香織。「孝之助がやってなかったら私がやってた」という美紗緒。家には麻耶子がいた。何も問いただしたりしない麻耶子に謝る修一郎。予定していた認可が下りず蜷川常務にいら立つ修一郎。蜷川常務に接近する堂本部長。不穏な気配。水越真太郎と会食する修一郎は女性関係を尋ねられる。帰り道修一郎は、30年前水越真太郎が自分の父を見捨てたと麻耶子に語る。麻耶子「あなたは誰も信じないし、誰も愛さない。そう思ってていいんですね?」麻耶子が傘を返しに来て香織に修一郎のことを尋ねる。原島グループの人間から金を渡され「本当に原島さんから?」と信じられない香織。孝之助は会社に怒鳴り込む。「惚
れた男に世の中で一番汚いものつきつけられたんだぞ!」
「とらえ方の問題です。金が醜悪なものでないかどうかはとらえ方次第です。」
「世の中には金よりもっと大事なものがあるんだよ」
「愛や友情ですか?いい加減きれいごとはよしませんか。愛や友情は幻に過ぎない。幻は消える。その場限りのものです。」
「金なんかなくてもお前よりずーっと楽しく生きてきたよ。金なんかじゃ人を幸せにできないの!」「金は使い方次第で人の心を豊かにできる」
「どういうつもりで香織と会ってた?なんで香織なんだ?あんたからだと聞いて香織ひどいショック受けてたぞ!どういうつもりなんだ」
「私のわずかばかりの誠意です」
「お前最低だ。殴る価値もない。香織には二度と近づくな」
水越から電話が入り、金を渡したのは水越の秘書だと知る。

 雨が降ってくる。金を返してきたという孝之助に香織は美紗緒には黙っているように言う。
強がる香織。
「お金持ちってバカだよね?」
孝之助「香織ちゃんらしくないぞ」
自転車に乗りながら泣く香織。
訪ねてきた修一郎は倒れてしまう。救急車を呼ぼうとする孝之助に病院に連れていくよう頼む修一郎。戻って来た香織に「時計のおじちゃん倒れた」という晋平。剣崎から入院を勧められる修一郎だが「俺はやることがある」という。余命三か月だという。帰ろうとする修一郎に
孝之助「悪かったな。何も知らなくてよ。ずっと一人で戦ってたんだな」
「なんで神様俺たちを会わせたんだろうな 全然別世界の人間だのにな」涙ぐみながらいう孝之助。ここから涙腺決壊しますね。
「好きな女や友達に囲まれて死にたいと思わないか?」「それはあなたの生き方です。私の生き方ではない」入れ違いでやってくる香織。

 「あなたがどこで誰と会おうとかまわない」「彼と会おうと会うまいと関係ない」強がっちゃう麻耶子。お互いのためにコロッケを買ってくるコロッケ姉妹美紗緒と香織。毎回麻耶子様どこに車止めてるんだろう(笑)またもやランニングシャツ姿で会長室にやってくる孝之助。この会社のセキュリティは(以下同文)余命をつきつけられても動じない修一郎。そして医院のセキュリティも(以下同文)孝之助が知ってしまうじゃないか。「私を殴ったのも私のために泣いてくれたのもあなたが初めてだ」6回は折り返しなのでやはりクライマックスが来ますね。他の自分になれるような気がした、というのは別の自分になりたかったということですね修一郎。をを。玉置浩二にバックハグされる真田広之。貴重ショットだ。

第7回 二人だけの夜
やってきた香織に胃痛で倒れたと嘘を言う孝之助。午後に緊急役員会義を開く修一郎。秘密を抱え込んでしまった孝之助。香織は麻耶子から金の事は修一郎は知らなかったという。麻耶子にあなたのような人は初めてだと言い意見する香織。香織に言われて「二度と会わないで」という麻耶子。時計を麻耶子に託して修一郎とは会わないという香織。中畑の親が病気で金が必要だという。孝之助にもう二度と修一郎と会わないという香織。リムジンに乗って上機嫌の孝之助。l彼が連れ出した先は釣り堀だった。修一郎が不在で騒ぐ会社だが不敵な笑みを浮かべる堂本。釣りの後修一郎の表情が少し和らぐ。堂本が自分の代わりに会議に出席したと知り驚く修一郎は、判断は間違っていなかったが、決定を下すのはあくまで自分だと言い、後で処分を下すと言い張る。原島百貨店でボヤ騒ぎが起きて新聞記事に。担当していたのは香織で「火元になるものは何も使っていない」と言うが、取り合ってもらえない。修一郎は蜷川常務に本当にディスプレイが原因か再調査を命じる。原因を確認したいと訴える香織だが拒絶される。後に修一郎の指示によりたばこの火が原因とわかる。そしてまた会ってしまう修一郎と香織。修一郎は香織の前でも倒れてしまう。心配する香織は亡くなった両親の事を話して病院に行くよう言う。麻耶子から話を聞いたと告げる香織。帰るよう言う修一郎だが香織は帰らない。麻耶子が部屋に訪ねてきて香織は帰宅する。

 どうでもいいけど香織に会いすぎじゃないか麻耶子。素直に謝るところがすれていないな麻耶子様。麻耶子様と呼びたくなっちゃうよ。まあ、もう二度と会わないといいながら会ってしまうのが恋愛ドラマの王道ですな。麻耶子にも話していない時計の由来を香織に話す修一郎。ああこういう時に麻耶子が現れるのも王道展開。

第8回 こんなつらい別れ
「二人とも会わないといったのに!」珍しく感情をあらわにする麻耶子。

今回は孝之助メイン回。
晋平は孝之助にプールに行くと嘘をついて母親に逢っていた。孝之助たちの所へは堂本部長が立ち退き通告にやってくる。街で晋平を見つけて思わず車を降りる修一郎。晋平は修一郎に気づく。アパートの売却を渋りだして立ち退きが暗礁に乗り上げる。「金で動かないものがあるというのですか?あれば教えていただきたい」修一郎は立ち退き料上乗せをするよう蜷川常務に通告。晋平は修一郎に時計のおじちゃんはどんな人か香織に聞く。「どこに行ったら会えるの?」と聞かれるが、もう会わないと言った以上香織は嘘をつく。晋平は修一郎に直接電話をして修一郎は出かけていく。
「おじさん、お金がないと幸せになれないって本当?」
「君の言う幸せってどこかに連れていってもらったり、何かを買ってもらうことか?そうだとしたらその幸せはお金がないと手に入らない。」
中畑が戻ってくる。

孝之助のもとを弁護士が訪ねてくる。親権を見直すという約束したため元妻信子が訪ねてきたのだ。裁判所からの通知も孝之助が無視していた。信子が再婚し一週間後に海外に行くため晋平を連れていきたいという。孝之助の生活状況を調べたと言い「お子さんの将来を考えて」と言われる。先生が法の知識で孝之助が親権者というが、弁護士に反論される。美紗緒が反論するが信子に晋平は迷っているという。
「晋平のために現実を見つめてよ。住むところも仕事もなくなって、どうやって晋平を幸せにするの?」
「晋平くんを思えば突き放すべきだと思います」
アパートの家主は金額を上乗せしても首を縦に振らないと蜷川常務が報告する。また上乗せを命じる修一郎。麻耶子と一緒に家具を選びに行く約束をしていた修一郎のもとに孝之助から晋平が姿を消したと連絡が入る。予定をキャンセルしていこうとする修一郎。
「もしかしてまたあの人たち?行かないで」
麻耶子を振り切って出ていく修一郎。そして晋平を見つける。
「これからの人生も全く違うものになる」
「どっちに行ったらいいの?」
晋平が9歳と聞いて父の死の時のことを思い出す修一郎。
「どっちを選ぶかは自分が決めることだ。男にはそういう時がある。誰も決めてはくれない。自分で答えを出さなければならないんだ。自分で出した答えなら、お父さんもお母さんもきっとあかってくれる。」信子と二人で話す孝之助。自分を幸せに言ったのにその約束を守らなかったからついていけなかったと語る信子。今と変わらず孝之助は人の借金の保証人になったりしてずっと貧乏暮らしだったのだ。孝之助は母親のもとへ行けという。その夜孝之助は修一郎を訪ねる。こういう時はスーツ姿。
「あんたに偉そうなことばっかり言ってたな。生き方がどうのとか、幸せがどうのとか。あれ取り消すわ。俺にそんなこと言う資格ないよな。子供一人幸せにできないのに。俺はダメな人間だ。」孝之助は修一郎に晋平を母親のもとに送ってくれるよう頼み修一郎は快諾。
晋平は行かない。孝之助のもとに戻る。元妻からの手紙を見る孝之助。車に戻った修一郎に蜷川常務からアパートの問題が解決したと電話が。

 香織が住んでいるアパートの立ち退き通告について「本当にいいの?」と聞く麻耶子。この人も何をどうしたのかわからないのかな。切ろうキろうといいながら、何だかんだいって孝之助たちとの縁が切れない修一郎。元妻が裕福な結婚相手を得たから息子を連れていきたいという。息子の幸せのために苦悩する孝之助。修一郎が一肌脱いで再び二人の縁が続いていくというベタな展開ですね。「父さんも母さんもお前のこと好きなんだ」と晋平の大好きなカレーライスのご飯をいっぱぴ盛る孝之助。子供にもわかるたとえでいいなあ。人情ものですね。
「大切なのはお金だな お姉があれば幸せになれる。いい家に住んで いいもん食って それが幸せってもんだ」
修一郎は孝之助からそんな台詞を聞きたくはなかったろうな。修一郎に晋平を母親のもとに送るよう頼むことで、ほらこうやってまた香織と出会うきっかけができてしまう。何で大企業の社長が子供の送迎しなきゃならないんだ(笑)でも行かないんだよ。絶対ね。ドラマの常道ですな。
うん確かに今回修一郎思いっきり巻き込まれている。麻耶子様可哀想。片方で感謝されながら片方で彼等を追い込む立場にある修一郎。

第9回 彼の病気を知る
「このままでいいんですか?私たちこのまま結婚するんですか?」そう言いたくなる気持ちはわかります麻耶子様。
「あなたを幸せにするつもりです」
「嘘はもう結構です。私との結婚は、あなたの会社と父にとって大切なものですよね?でも、私にとっても大切なんです。愛なんてなくてもいいと思っていました。でも今はあなたと愛し合って結婚したいんです。あなたが見ているのはあの人です。私ではありません。私にはもう続けていく自信がありません。」
香織の影響ではっきりものをいうようになった麻耶子様。
「結婚やめませんか?」
抱きしめてキスしようとするが拒まれる修一郎。

 工場が閉鎖され給料も払われるが堂本部長の高圧的な態度に怒りを隠せない孝之助。父親に結婚をやめたいと訴えるが一蹴される麻耶子。アパートの取り壊しも始まり工場が閉鎖されたと意気消沈する孝之助だが高齢者のことを考え、最後の一人が立ち退くまで残るという。麻耶子がアパートに訪ねてくる。知らない人間を簡単に家にあげるのか?と聞く麻耶子は「修一郎さんがかわったのはあなたたちと会ったからなんですね」という。彼の笑い声を聞いたことがないと。
「彼が好きなのは香織さんです。私じゃありません」
「はっきり言うね。あんた、本気であいつに惚れてるんだな」
「人を好きになったのは、彼がはじめてなんです。ここに来たら、私の知らないあの人に会えるような気がして。」
五十嵐部長に計画の修正を指示する修一郎。水越が訪ねてくる。
「女性問題がくすぶっているようなら、早く片づけた方がいい。この結婚は君からのたっての願いだったんだからね。頼むよ。ここまで来てごたごたは困る。うまくやってくれたまえ。」

 香織「これがあの人の仕事なんだよね」翌日原島が説明にくることに。とうとう原島の正体が皆にばれる。優先的にマンションを提供する、等々堂本や蜷川の知らない条件を提示する会長ににっこり微笑む孝之助。工場仲間に知っていて黙っていたことを責められる孝之助。
「あいつを植木屋でいさせてあげたかっただけ」
中畑「あいつはいいやつだけど俺たちの敵なんだよ。でっかいショッピングセンターとマンション建てて俺たちを追い出そうとしている」
香織「あの人はそんな人じゃない。違うの。」
「なんでそんなことわかるんだよ」
「好きだから。あの人が好きだから。」
孝之助は自分にかわりに気持ちを言えと香織に言う。何度も言ううち泣き出す香織。
孝之助は修一郎を呼び出し二人が逢うのはラーメン屋。麻耶子が来たことを告げる孝之助。
「私は人を幸せにする資格がない」
「香織はあんたのこと何とも思ってないみたいだよ。」
敢えて嘘を言う孝之助。
「人生何度でもやり直せる。そういったのはあなたです。」

堂本部長は開発計画の見直しに納得できない様子。費用も膨大にかかるのだ。五十嵐部長の案を採用したいと話す修一郎。孝之助と美紗緒の会話を聞いて修一郎の病気を知る香織。麻耶子は知らない。開発計画見直しについて水沢に注進する堂本。水沢に呼び出され釘を刺される修一郎。
香織は爆弾発言後嫌味を言われる。

 仕事に行くといいながら、そびえたつ原島本社ビルを見つめる香織。平間に「君は人生やり直せるものだと思いませんか?」と聞く修一郎。

 「私はあなたが好きです。あと三か月の命でも。」
さあ爆弾発言で次回に続く。

 「愛のない結婚はできません」娘の理想論をぶった切る大物政治家の父。そして毎度の事ながら麻耶子様アパート訪ねすぎ(笑)あなたも暇なんですね。そしてお嬢様正直すぎで何でもしゃべりますね。親の仇の娘と結婚するのか修一郎。なんか自虐的だな。ていうか工場の皆も新聞とか雑誌とか見ようよ。今さら原島の正体を知るとか遅くない?

 追いかけてきた孝之助はてっきり香織が泣いていると思ったが、振り返った香織は笑っていた。「みんなのびっくりした顔!ついに言っちゃった。」笑顔がかわいいな若い松嶋菜々子。孝之助と修一郎のラーメン屋は深夜デートかな(笑)「あなたにも遠慮があったんですね」と言われる孝之助。もう付き合ってしまえ二人(笑)。ラーメン屋で飲む真田さんの横顔が美しい。

 はいきました秘密と言いながら香織が聞いてしまうパターン。堂本と蜷川の悪企みコンビの暗躍もここから加速。麻耶子に呼び出された夜に香織が訪ねてくる。さあどちらを選ぶ修一郎。待ちぼうけ麻耶子様かわいそう。

第10回 あなたを守る
 前回の台詞には続きが。
「私はあなたが好きです。あと三か月の命でも。気まぐれだっていわれても。三か月しか会えなくても。」香織からのバックハグ。
「私には責任がある。他の事に費やす時間はない。人が何十年もかかってやることを、私はわずかな時間でやらなければならない。わかってください。」

 ふらふらしている麻耶子はからまれている所を孝之助が助ける。孝之助は修一郎に麻耶子がいることを伝える。修一郎は香織が病気の事を知っていたと告げる。
孝之助「あいつあんたの体の事を知って普通でいられるような女じゃないよ。香織は今でもあんたに惚れてる。だからあんたの病気の事を知らせたくなかった。あんたの所に突っ走っちまうからな。きたねえよな。あんたに好きな女と友達に囲まれて人生やり直せといっておきながら香織をあんたに近づけないようにしてたんだからな。すまん。一発なぐれ。あんたの恋をじゃましてるのは俺だ」
修一郎は婚約破棄を決断すると孝之助に告げる。ディスプレイの前に香織はいた。香織を抱きしめる孝之助。

 翌朝目が覚めた麻耶子
「私の事なんて心配しません。そういう人なんです。あの人たち」
両親を「あの人」と言って美紗緒に咎められる。「結婚したい」という正直な気持ちをぶつけたかったと明かす麻耶子。
麻耶子「私負けませんから。修一郎さんと結婚します」

 孝之助は引っ越す人に餞別を渡していた。工場の連中の就職先を探すなど、どこまでも愛の人孝之助。いろいろやってくれても原島への皆の不満は止まらない。
先生「しょせん俺たちは虫けらだ」
美紗緒が孝之助に香織が修一郎の病気の事を知ったと話す。しかし二人にやれることはない。

 水越と会っている時にも倒れてしまう修一郎。水越は彼の健康状態を調べるよう秘書に命じる。原島が全て決めている今の体制ではなく集団指導体制を選ぶと発表する。平間は急すぎると異論を唱える。
修一郎「私は事業家として間違った道を歩んできたと思っています。だからやり直すんです。やり直さなければいけないんです。今こんな所で倒れるわけにいきませんよ。」
香織はがんについて本で調べる。麻耶子は父に「修一郎さんが好きだから結婚する」というが父は急ぐことはないと。

孝之助「病気が治るようにってお願いするんじゃないのかよ」
香織「あの人が幸せになりますようにってお願いしたの あと三か月もあるの。三か月で他の人の一生分幸せになってほしいの。だから、私笑うの。こんな顔して、他の人の一生分愛してみせるの」

 工事現場で孝之助を見た修一郎は降りて声をかけようとするが倒れてしまう。病院に運ばれる孝之助につきそう修一郎。水越も修一郎の病と余命を知る。

 エンディング「あなたたちをここまで追い込んだのは私です。償うつもりです。あなたたちを守る(タイトル回収)」
孝之助「仲間なんだな?」
水越は麻耶子に結婚する必要ないという。堂本にもとうとう修一郎の病気がばれる。

 香織もバックハグが好き。バックハグ兄妹か。突き放しつつも目が迷っている修一郎。麻耶子様酒強くないのに。美紗緒さん口軽いな。修一郎はどこまでも義務の人で、実はよくわかってもらえないけど自分なりに利他の人。自分の道をずっと進んできた修一郎が“人生のやり直し=再生”という選択肢に目覚めて変わっていくドラマでもある。修一郎の病気、堂本にはうまく隠していたのに水越にはこんなに簡単にばれる?

第11回 あんたは死なない
仕事に行こうとする孝之助を美紗緒が咎める。
美紗緒「あんたと晋平くらいあたしが養ってあげるわよ」

麻耶子も水越から修一郎の余命を知る。開発事業は収益を減らすが、開発事業としては人にやさしいものとなる。五十嵐の開発計画を取締役会でとりあげると宣言する修一郎。

 五十嵐「今まで会長の事を誤解しておりました。」

 新しい開発計画を知らせにきた修一郎。皆がまた街に戻ってこられるという。
修一郎「利益を生むことが企業ではありません。社会に貢献することになります。」
美紗緒「偉い人が皆あんたみたいだといいね」
原島と乾杯する皆。
リンゴをなげながらいう香織「あたしもみんなも一緒だからね」

 再開発計画を取締役会にあげようとする原島をさえぎる堂島。彼は原島会長の解任を緊急動議としてあげる。父親と同じ目にあう修一郎。解任理由は会長の健康問題と計画変更による会社への配信問題。修一郎は会長を解任される。

 麻耶子が待っていた。
修一郎「あなたはもうここに来る必要がない。私はもうあなたにとって必要のない人間です」
麻耶子「それは父です。私ではありません。私にはあなたの地位や財産なんて関係ないんです。たとえ三か月でもあなたと一緒にいたいんです。あなたが歩けなくなったら足になります。眼がみえなくなったら目になります。」
修一郎「私には誰も愛する資格がない」

麻耶子は孝之助のもとへ。彼が全てを失ったことを告げる。孝之助はかえってよかったという。
孝之助「あいつには、あんたと私がいる」
麻耶子「誰も愛する資格がないって。誰も幸せにできないって。私はもう彼に何もしてあげられません。今彼を支えてあげられるのは私じゃないんです。」

 香織が訪ねてくる。
修一郎「私にはもう何もない あなた方を守る力も 何も 気難しい病人です」
香織「私は今のあなたが好き 会長なんて肩書のない今のあなたが好き 初めて会った時会長だなんて知らなかった 知っていたら好きにならなかった あなたはあなたよ 何も変わってない」
また発作を起こし香織がかけよる。しかし目覚めると修一郎はいなかった。

解任の翌日孝之助に電話する修一郎
「私は弱い人です。長い間。ずっと自分をだましてきた」

 五十嵐の計画も白紙に戻される。会長の椅子に座る堂島を咎める平間。そこに孝之助が修一郎がいなくなったと訪ねてくる。軽井沢の別荘に向かう孝之助。
孝之助「生きることを教えてもらった。あんたには叶わないと思った。だからあんた死なねえよ。(タイトル回収)」
笑い出す修一郎
「あなたは私が自殺でもすると思ったんですか?」
「そんな事思ったことないよ かえってこいよ」
ところが帰っていく途中で銃声が聞こえて戻ってきてしまう孝之助。
修一郎「どうってことない。どうってことないんだな。帰りましょう。私には帰る所がある」

 戻ってくると日の出食堂に五十嵐がいた。左遷されたようだ。
修一郎「私にはもう何の力もない。あなたたちを守ると言いましたが計画が白紙になった以上」
皆修一郎を責めない。
「私は全てを失いましたが かけがえのないものを手に入れました。それはあなたたちです。」

 無表情で札束を眺める水越。

修一郎「私はまたあなたから教わった。 人生は最後の最後までわからない」
孝之助「そりゃそうさ明日のことなんて誰にもわからないよ」

 孝之助たちといる時の原島の表情がすごく柔らかい。しかしこれまでの原島を評価していた人たちは彼のもとを離れてしまうアンビバレンツ。

 原島は取締役会を信頼するが、取締役は企業の生き残りを選ぶんだよね。シビアだなあ。でも誰の事も恨まない修一郎。本当にいい人だ。一人で泣くなよ修一郎。最後に二人の女性に心から愛されてよかった。麻耶子も嫌なキャラにならなかった。修一郎は全てをなくして塩たれていても美しい。「私があなたを守ってあげる」と言われて目に光が戻る修一郎。香織は修一郎の亡き母に似ているという。マザコンでした。

 解任されて一夜あけた朝、車に乗った修一郎の服装が上下黒で決まっている。別荘にいる時もずっとこのファッション。

 最後に孝之助を名前でよぶ修一郎。微笑みあう二人。振り向く修一郎の向こうには原島本社ビル。

最終回 愛と死
会長を解任された修一郎。だが彼はまだ筆頭株主である。怒鳴り込んだ孝之助が逮捕されてしまう。これまでの原島グループの不正を暴きたいが、資料を取り出すパスワードがわからない。味方は秘書と五十嵐部長のみ。苦しみながら倒れてしまう修一郎。パスワードは水越真太郎の一番大事なものだという。父は一番大切なものは麻耶子だという。

明日は外国に発つという日に麻耶子が訪ねてくる。
麻耶子「私は今でもあなたが好きです。だからたった一度だけ父を裏切ります。父の収賄のパスワードを知ってます」
修一郎「それを言えばあなたのお父さんがどんなことになるか」
麻耶子「父を愛してるんです」
パスワードはMONEYだった。

美紗緒と孝之助はくっつくようにからかわれる。
「自分は安全な所にいて手を汚さない」と揶揄される修一郎。修一郎から電話がかかってくる。
「あなたに教えてもらいたいことがあります」

修一郎が誘ったのは釣り堀だった。その頃新聞記事に原島グループの不正が載る。水越の所にも警察が。
「パスワードを修一郎さんに教えたのは私です。 お父様が愛しているのは金と権力だけです。お体に気を付けてください。私はお父様を愛してますから」

 「一つやり残したことがありますから」
政治家との癒着など、原島グループの悪の部分をまとめた資料を警察に出す修一郎。事件の事は何一つ告げず去っていく修一郎。帰ってきて原島の自首を知る孝之助。

 香織が修一郎のもとに行きたいという。工場の仲間も何かしたい、気持ちがおさまらないという。平間と五十嵐が面会にくる。逃亡の恐れもないので保釈も容易と言われる。時計のおじちゃんの偉さについて晋平に語る孝之助。出所した修一郎を出迎える平間と五十嵐。
「お友達がお待ちです」
孝之助たちがいる。皆にお帰り、と言われるが何も言えず涙がこみあげる修一郎。

先生「あんたにいろいろしてもらったけど、何もできない。金がなきゃなにもできない」という皆に
修一郎「私を救ったのは金ではありません。ここにいる皆さんです。私を信頼してついてきてくれる部下もいなかった。皆さんのおかげです。」
結婚すべきと言われて「冗談じゃない」と一蹴するが次のショットでは修一郎の別荘での結婚式に。

 香織と共に、孝之助と美紗緒の結婚式に参加。皆を撮影しているビデオ映像がちょっと映る。修一郎が座っている所に香織がやってくる。
修一郎「あなたに逢えてよかった」
香織「あなたに逢って、好きになったこと後悔してない」
呼ばれて去っていく香織。一人になった修一郎の所に孝之助がやってくる。
修一郎「私も幸せです 友達や好きな人に囲まれて死ぬことができて」
「今まで生きてきた中であなたたちと過ごした三か月間がほんものの自分の人生だったような気がする」孝之助は美紗緒に呼ばれて出ていく。

 ここで長い回想シーン。眠って首が横に倒れ、手もがくっと落ちる。ここで亡くなるのかなーと思ったら晋平がやってきて目を開ける。寝ていただけというオチ。ケーキ入刀でまたビデオ撮影シーン。その画像を見ている香織。呼ばれて一階に降りると修一郎のモノクロ写真が。

 ここからは香織の修一郎への手紙という形で近況報告が。
彼の死後一年たち、皆が集まってくる。中畑はスーパー勤めで彼女ができた。麻耶子は画廊を経営、孝之助と美紗緒には子供が生まれる。先生は法律事務所に就職。善吉は金をためて食堂を再開したい。香織はディスプレイの仕事をしていてチーフになった。
「そういえば、あなたが亡くなった日に時計が動き始めました。そして今も、止まることなく時を刻み始めています。」

エンディングは孝之助の結婚式の写真と修一郎の墓参り。

 パスワードが見つからなくて一人の部屋でのたうちまわる修一郎。目覚めてまず時計を握りしめる。

 麻耶子様大活躍。しかしパスワードかえってわかりやすくないか?娘のプライベートデータの方がわかりづらいと思うぞ。子供だと思っていた娘に裏切られた水越の驚きの顔。

 最後の時を香織ではなく孝之助と過ごすんだからやはり修一郎の恋の相手は孝之助だろ。それに結婚式も香織と会った後に孝之助と話するでしょ。やっぱり順番が違うんだな。

 修一郎って最後まで丁寧語を崩さないですね。ずっと“あなた”だし。

 孝之助と美紗緒の結婚式で、椅子に座った修一郎がこれまでを回想しながら目を閉じる。そこに晋平がやってくる。えっもしかして?と思ったら、単に眠っただけだった。その後香織がやってきて庭に連れ出し、結婚式のシーンへ。いつしかその映像がビデオに代わり、香織のヘアスタイルも変わっていたので修一郎が亡くなったことがわかる。愁嘆場もなし。修一郎を巡る恋のライバル麻耶子と香織が仲良く食卓を囲むドラマなんて、そうそうない。このドラマは、原島グループの方はそれなりに悪人がいたが、恋においては悪者を作らなかった稀有なドラマである。

 原島エンタープライズの本社として使われた住友ケミカルビルは、エレベーターが特徴的でフジテレビの他のドラマでもたびたび登場している。外観および入り口シーンは新宿パークタワーが使用されている。






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最終更新日  October 15, 2024 06:21:47 AM
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