漸く観に行けた「武士の一分」
強烈な風雨の吹き荒れた翌朝、まるで台風一過のような清々しさの中、109シネマズ木場に「武士の一分」を観に妻と行く。もはや多言を要すまい。でも、・・・ミスキャストかと思えたキムタクが、冒頭の場面こそ現代劇の始まりか!?と不安視させたがすぐに引き込まれ、それは杞憂に終わった。三村新之丞になりきった演技、表情がとても素晴らしい!流石は剣道を得意としているだけある。佇まいが、シャンとしていてとてもいい!檀れい、可憐で魅力的な加世を演じきっていた!凄みを感じさせるほどで、驚いた。忽ち虜になってしまった!!笹野高史、いつもながら上手い!味があるな~。この三人が織りなす時代劇。三部作の最後を飾るもの。「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」では、父の故郷、庄内の言葉、庄内平野や鳥海山が背景にあり、懐かしさ溢れる中で観ていたが、今回も庄内弁はそれぞれ上手くこなしていた!前2作の京都のセットに比べて、東京での今回は、シンプルで映画にのめり込め、とても良かった!テーマが絞り込まれており、三部作の最後を飾るものとして相応しく、記念碑的映画となったと思う。脇を取る桃井かおり、緒形拳、小林稔侍、いつもながらそれぞれが存在感溢れる迫真の演技で、素晴らしい!松の取れる今日、笑いあり、涙ありのとても清々しく感動的な一時を味あわせてもらえたことに感謝したい。