『運命の倒置法』バーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)著 拾い読み感想
『運命の倒置法』バーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)著―A Fatal lnversion― 大村美根子=訳 角川文庫 平成3年5月10日発行(西暦1991年)【中古】 運命の倒置法 / バーバラ・ヴァイン, 大村 美根子 / 角川書店 [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】 ■あらすじ静かな自然に囲まれたカントリー・ハウスで、チップステッド夫妻は愛犬の埋葬の最中に若い女と赤ん坊の白骨屍体を掘り出した。カントリー・ハウスの元所有者アダム・ヴァーン・スミスは父からその不吉な知らせを受けた。10年前のあの忌まわしい出来事が消しがたい記憶となって甦る。もし大叔父があの家を父に遺していたなら、誰も死ぬことはなかったのに……。過去と現在が交錯し、様々な記憶の旋律が複雑に絡まり響き合う。バーバラ・ヴァインが運命のモザイク模様を冷徹な眼差しで描いたCWAゴールド・ダガー賞受賞作。(1987年)■感想始まりは分かりやすくて読みやすかったのだが、現在と過去が細かい段落で次々に出て来て、それが過去なのか現在なのかその間なのか、誰が誰と何をしていたのか、どの人がどんな状況と性格だったのか、分からなくなってしまった。角川の担当者様のあらすじと思われる「モザイク模様」とは言い得て妙と思う。私はそのモザイクが読み取れなかった(´;ω;`)頭が働かないので疲れたのか、文体構成が苦手なのか、混乱して読む気力が失せたので途中を省いたり拾い読みしたりして最後に行き着いたけどあちこちが穴だらけな理解なわけで。人間考察的な物語なんだと思うけど、人間的興味が湧かなかった。題名の『運命の倒置法』についてはまあ思いもよらない経験をした人はみんな思うだろう事で、読み飛ばしたから断言出来ないんだけど、アダムの甘さに苛立ち、若い時に、ゾシーみたいな人との交流はよほど知恵を持っていないと危険に巻きこまれるよね。と言う自戒の思いを込めた感想。アマゾンレビューを読むと、ルース・レンデルの別名で書かれたこの本、楽しめている人が多い。今の私には無理じゃった。ルース・レンデル名での作品は評判が高いイギリス人女性作家。翻訳でも60~70冊以上の本が出ている。なのに1冊も読んでいない(;^ω^)原題の『A Fatal lnversion』のグーグル翻訳では『致命的な反転』と出た。『運命の倒置法』はより深い感じがする。角川の担当者様に拍手を送りたい。―2022年3月13日拾い読み感想―