ハワイアンスタッフ店長の部屋

[ハワイの話　あ・ら・かると] カテゴリの記事

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  ハワイのほおずき　ポパ　(Poha)

  ほおずきといえば､浅草･浅草寺のほおずき市が有名です｡鉢植えにされたほおずき､みずみずしい緑色の葉そして薄茶色の殻をまとったまんまるでまっ赤な実がとても印象的です｡まっ赤に熟れた実はとてもおいしそうです｡でも､ほおずきの実ってにがくて食べられませんよね｡ハワイにもほおずきがあります｡しかも食用にもなる､日本のほおずきとはちょっと違った種類です｡葉は薄緑色でつやがありません｡植物自体は1メｰトルから1.5メｰトルくらいの背丈になり､全体がこまかい毛でおおわれています｡日本のほおずきと同じように殻のついた実がなります｡でも､実は熟れても赤くならずオレンジ色になります｡まんまるでちょっと小さめの実を口に含むと､少し特有のにおいがあるけれども甘ずっぱい果汁が口にひろがります｡ハワイの人たちはこの実を生で食べたりジャムにしたりパイを作ったりします｡ビタミンCが豊富だとか｡スｰパｰマｰケットではめったにフレッシュな実を見かけることがありませんが､ジャムなら結構あちこちで売っているようです｡一度お試しあれ｡これは、ボクがハワイから持ち帰った種からみごとに成長したポハです。そして、そのおいしそうな実！

  2007/05/29

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  ゲッコーの話

  ゲッコーってご存じでしょうか｡Gekkoと書きます｡Gekkonidae科の生物です｡日本名は､守宮(ヤモリ)といいます｡私が小さい頃､その地方ではヤモリを七分(シチブ)と呼んで､指差すとその指が七分腐ると言っておそれていました｡ここ､ハワイでは､もちろん､ゲッコーなんてさわるどころか見るのも話を聞くのもいやという人もいますが､一般には､家にゲッコーがいるとグッドラック(幸運)だといいます｡とくにハワイアンのあいだではゲッコーを大切にします｡ゲッコーは家の守リ神だという人もいるほどです｡ですから気をつけていると､ゲッコーのぬいぐるみを窓にはりつけて走っている車とか､ゲッコーの絵を描いたTシャツをよく見かけます｡爬虫類が嫌いな人にとっては本物のゲッコーはあくまの使いくらいに思えるかも知れませんが､ぬいぐるみは結構かわいいものです｡どうですか､あなたもぬいぐるみのゲッコーを一匹かわいがってみませんか｡幸運がやって来るかも知れませんよ｡これは、キーチェインになったゲッコー

  2007/03/25

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  オヘロ・ベリー（ohelo berry）　の話

  ブルｰベリｰ､日本でもすっかりおなじみになりました｡ブルｰというよりは､紫と黒を混ぜたような濃い色の小さな丸い実です｡ハワイにはこのブルｰベリｰと同じ仲間のオヘロ･ペリｰ(0helo berry)があります｡赤くてかわいい実が､良く刈り込まれたツツジくらいのかん木に鈴なりになります｡場所によっては､黄色い実のできる種類もありますが､赤い実の種類のほうが多いようです｡味はとても薄くほのかな酸味とほのかな甘みがあり､かすかだけどやさしいいい匂いがします｡地元の人達は､この実を集めて､ジャムにしたりパイを焼いたりします｡いちごのような独特の強い匂いがないので､食べていて飽きのこないベリｰです｡ハワイ人の間では､オヘロは火山の女神ペレの聖なる木とされており､その実を採るとまずひと房を火口に投げ入れるかまたは火口の方向に投げてペレヘの捧げ物とし､それから自分で食べます｡それをおこたると災いを呼び寄せることになるとか｡試してみますか?ハワイ島のキラウエア火山､マウイ島のハレアカラ火山の道路脇や火口付近で見ることができます｡

  2007/02/12

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• 潮吹き岩(Spouting Horn)　

  むかしむかし､カウアイ島コロアの海岸に大とかげが住んでいました｡漁師が魚をとるために海へ出たリ､また誰か泳ぎにくる者があれば､それを捕まえて食べていました｡ですから､もう誰も海に近づかなくなり､魚を食べることも出来なくなっていました｡このコロアの海岸近くに､リコという若者と､その祖母が住んでいました｡あるとき､祖母がひとりごとのように､｢ああ､おいしい魚が食べたい｡｣とつぶやいていました｡それを聞いたリコは､なんとかして祖母に魚を食べさせてやりたいと思いました｡リコも祖母も長い間､魚を口にしていませんでした｡ある日､リコはびくと両端を鋭く研いだもりを持って､大とかげのひそむ海に出ました｡｢大とかげがいてもいなくても､魚をとってこよう｡そして､おぱあさんに食べさせてあげよう｡｣リコが海にもぐって魚を探し､呼吸をするために海面に顔を出したときでした｡すぐ後ろにバシャバシャという音が聞こえるので､振り返ると､大きな口を開けながら大とかげが迫ってくるところでした｡リコは大とかげの口めがけて､もりを突き出しました｡久しぶりに､人間の肉を食べられると思った大とかげは､おいしい人肉の代わりに口に激しい痛みが走ったので驚き､一瞬ひるみました｡そのすきにリコは海にもぐり､近くの岩の割れ目に逃げ込みました｡この割れ目は海中から大岩の上までつながっているはずです｡波が打ち寄せるたびに潮を吹き上げる潮吹き岩の穴でした。口にもリを刺された大とかげは､自分をこんなひどい目にあわせた者を許すことが出来ません｡見ると､岩の割れ目に吸い込まれてゆくリコの足が見えました｡激しい痛みといかりに狂った大とかげは､その岩の割れ目めがけて突進して行きました｡しかし､痛みといかりに狂った大とかげには､岩の割れ目の大きさと自分の体の大きさを考える余裕がありませんでした｡ドッスｰンリコのすぐ後ろで大きな音がしました｡見ると､大とかげが､岩の割れ目に飛び込んできたところでした｡リコは割れ目のおくに逃げ込みながら､息苦しくなってきました｡大とかげに追われて海にもぐってから､かなり時間がたっています｡｢ああ､もうだめだ｡｣そう思ったときでした｡大岩に打ち寄せた波が､リコを後ろから押し上げ､気がつくと潮吹き岩の上に投げ出されていました｡リコは助かりました｡でも､大とかげはどうしたのでしょう｡大とかげは､岩の割れ目に思い切り飛び込んだために､大きな体を岩にはさまれて､動けなくなってしまいました｡ですから今も､潮吹き岩から潮が吹き上がるたびに､岩にはさまれた大とかげのうなり声が聞こえてきます｡

  2007/01/28

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  ナウパカの話　その２

  ある日､あたりでは見かけたことのない美しい女性が､その漁村の中をあてもなくぶらぶらと歩いていました｡と､その女性の視線が一人の若者に釘づけになりました｡村で生れ育った､とてもハンサムな若者でした｡彼女は文字どおり､その若者に一目惚れしてしまいました｡そして､自分について来るよう､言い寄りました｡ところが､この若者には幼ななじみの恋人がいたので､その美しい女性の誘いをことわり､恋人のもとへ飛んで行きました｡この美しい女性がただのの旅人ならよかったのですが､実は火山の女神ペレだったのです｡若者にあっさリとふられたペレのいかりは頂点に達しました｡口から火を吐き､大地から溶岩をふき上げさせ､若者を山の中に追い込みました｡若者が逃げても逃げてもペレのいかりが追いかけて来ます｡若者は走り疲れ火に焼かれ､もう一歩も動くことが出来ません｡このひどい仕打ちを見ていた他の神々がその若者を哀れに思い､半分の花に変えてやりました｡いかりの静まらないペレは､今度はピｰチにまい戻り､若者の恋人を火と溶岩で追いかけ始めました｡それを見た神々は､その娘をもう半分の花に変えてしまいました｡ですから､この哀れな恋人たちは二度と会うことなく､山の上と海岸沿いに半分ずつ花を咲かせます｡山の上に残された若者=マウンテン･ナウパカ(mountain-naupaka)と海岸沿いに残された娘=ピｰチ･ナウパカ(beach-naupaka)を合わせると､一つの完全な花になるといいます｡

  2006/10/09

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  ナウパカの話　その１

  むかしむかし､若い恋人同士が仲睦まじく手をつないでビｰチを散歩していました｡ところが､しばらくすると二人は何やら言い争いを始めました｡プナという名のその娘がいかりにまかせて､近くに咲いていたナウパカの花を取り､二つに引き裂きました｡そのころはナウパカの花はまだ半分ではなく､サイズももっと大きい十弁花だったそうです。そして、恋人に言いました。｢引き裂かれていない、新しい花を持ってきてくれない限り、あなたとはもう二度と口をきかないわ｡｣でも、プナがいかりにまかせて花を二つに引き裂いたとたん、ハワイの神々がナウパカの花を全て半分の花にしてしまいました｡山に咲くものも海辺に咲くものも全てです｡そうとは知らない哀れな青年は､引き裂かれていないナウパカをあちこちさがしましたが､もちろん見つかるはずがありません｡しまいには､悲しみのあまり､ナウパカをさがしながら死んでしまいました｡それ以来､何百年､何千年という時が過ぎ去りました｡でも今だに花は元に戻ることなく､半分に引き裂かれたままです｡

  2006/09/25

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  不思議な花　ナウパカ

  ちょっと変わった植物をご紹介致しましょう｡ハワイ諸島のあちこちの海岸ぞいに､ナウパカ(Naupaka)という､風変わりな植物があります｡楕円形の葉を持ち､直径1.5センチらいの白くてスポンジ質の実をつけるこの植物｡すでにどこかでごらんになったかも知れません｡種子は一年間海水につかっていても発芽するそうです｡これは､ヤシの実の記録を破る長さです｡海水につかることによって発芽がうながされるようです｡高波などで海水につかることがあっても､元気に生長する､まったく良く環境に適応したものです｡このナウパカの花がまた変わっています｡白い花弁が五枚｡合弁花で､ちょうどツツジの花のように花弁のもとがくっつきあっています｡直径2-3センチくらいの花で､一か所だけ花弁の間の切れ目がふかく、がくのところまで切れて､まるで､花弁が十枚ある花をたてに引き裂いたような形です｡試しに二つの花を合せてみると花弁が十枚の花の出来上がり｡ピｰチにあるナウパカの仲間が､山の上に同じような花を咲かせています｡一方は海岸ぞいに､もう一方は山の上に､それぞれ半分に引き裂かれたような花を咲かせるためでしょう､この花には悲しい伝説があります｡ところによリ少しずつ話の形がちがいますが､大きく分けて二つのタイプがあるようです｡このあと､そのお話を二つご紹介いたしましょう｡＊　ワイキキのハレクラニ･ホテルに行くと､ピｰチとホテルの境界に､ピｰチ･ナウパカが植えてあります｡ご覧ください｡

  2006/09/23

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  パパイアの話

  パパイアは日本でももうすっかりおなじみです｡デパｰトの食品売り場だけではなくて､近くのスｰパｰでも見かけるようになりました｡オレンジに近い黄色で､柔らかくて甘い果肉を味わったことのある人はかなり多いんじゃないでしょうか｡では､パパイアを生食する以外の使用方法をご存じでしょうか｡まだ熟れていない､固くて緑色の実(果肉は白から黄色)はウリのように調理してスｰプの具として使います｡また､ブラジルの日系人は実を細いおび状にむいて乾燥させ､干瓢(かんぴょう)の代りに使うそうです｡パパイアにはパパインという､蛋白質を分解する酵素が含まれています｡ですから､固い肉を調理する少し前に､若いパパイアの実で肉の表面をこすリます｡すると酵素の働きで肉が柔らかくなります｡ただし､パパイアと肉を合わせて長時間放置しておくと、肉がぼろぼろになってしまうので要注意｡果肉から抽出したパパインを主成分とする消化剤も売られています｡若くて未熟のパパイアは無理でも熟れた物ならたくさん手に入る､という方のために｡パイナップルとパパイアで作るジャムはどうでしょうか｡くせのない味で､ちょっと水飴に似た香りのジャムになります｡どちらも適当なサイズのサイの目に切り､同量の砂糖を加えて弱火で気長にクックします｡砂糖量は好みで加減して｡また、パイナップルは新鮮なものがなければ缶詰でもけっこう｡パパイアの割合を多めにするといいようです｡

  2006/09/17

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• おばけ坂

  ハワイ島のおばけ坂ハワイ島のカラパナ(Kalapana)､黒砂海岸(最近の溶岩流出でピｰチはなくなリ、べつのところに新しくビーチができています)に行く途中､海岸沿いの旧道に下りて行く道があります｡この道はカマイリ･ロｰド(Kama'ili Road)という名で､海縁のオピヒカオ(Opihikao)というところまで続き､ときには急な下り坂､ときにはゆるやかな上りや下り､右に曲がったり左に曲がったりで､初めて車を走らせると､「この道はいつまでつづくのかしら」と心細くなってくる､そんな道です｡この道の教ケ所で不思議なことが起こります｡下り坂を下り切ってここからは上り坂､というところで､車を止めギアをニュｰトラルにします。するとどうでしょう､車はゆっくりゆっくりと坂を登り始めます｡なあに､目の錯覚だろう｡ゆるい下り坂が上り坂に見えるだけさ｡そうでしょうか｡つぎに､いくつかあるゆるやかな坂の中ごろに車を止めてみます｡もちろん､ギアはニュｰトラルです｡ああ､やっぱリ車は坂を登リ始めました｡これも目の錯覚でしょうか｡もしかしたら､ここだけ磁気が斜めに働いているんじゃないかしら。でも、道に水をこぼしてみるとやはり坂を登って行きます。不思議ですねえ。ひょっとすると、この地域だけ何かの加減で引力がななめに働いているのでは？かも知れませんねえ。でも､やっぱり目の錯覚じゃないかしらん｡それとも､おばけ坂?＊　先日、ハワイに行ったとき、ローカルのハワイアンのおばちゃんと話していて、お化け坂のことを聞いたら、そのおばちゃんも知っていました。そのおばちゃんは、あの道は怖いといっていました。彼女いわく、　There’s Obake over there.

  2006/08/25

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  オヒアとレフアの恋物語　その２

  ＜さてオヒアとレフアはどうなる？！先日のつづきです＞オヒアは恐るおそるペレに尋ねました｡｢たとえ私がどのような返事をしても､決して火山をあやつるカを使わないで下さい｡｣ペレは承諾しました｡でも､ペレには火山をあやつるカのほかにもまだたくさんのカがありました。そんなことは少しも知らないオヒアは、レフアという美しい娘と恋をしていることをペレに打ち明けました｡それを聞いたペレは途端に怒り狂い､オヒアを口汚なくののしりました｡そして､オヒアと約束したてまえ､溶岩で彼や彼の部族を焼き払うことこそしませんでしたが､そのかわり､オヒアをねじれた灰色の醜い木にしてしまいました｡それを知ったオヒアの恋人レフアは､気も狂わんばかりになげき悲しみました。そして､オヒアを元の姿に戻してくれるよう、ペレに懇願しました。自分の命とひきかえに､とまでいいました｡でもレフアのそういう気持ちを無視して､ペレは自分のすみかであるハレマウマウ(Halemaumau)の火の海に消えてしまいました｡オヒアとレフアに対する､ペレのそういう無情で残酷な仕打ちに､ほかの神々は腹を立てました｡しかし､どうしてもオヒアを元の人間にもどすことができません｡そこで､レフアをあわれんだ神々は､二人が永遠に連れ添えるようにしてやろうと相談しました｡そして､レフアを真っ赤な美しい花に変え､醜い木になったオヒアにつけてやりました｡若くてハンサムな酋長オヒアと美しい娘レフアは､永遠にむすばれました｡今､その木は､オヒア･レフア(Ohia-Lehua)とよばれています｡ペレも二人にすまないと思ったのでしょうか､それとも二人の生きようとするカが強いのでしょうか｡ペレに焼き払われた命のない大地の､黒く固まった溶岩の間からまず芽を吹くのはオヒア･レフアの木です｡ねむの木の花に似た真紅の可憐な花レフアを手折ると､引き離された恋人たちを哀れむ神々が悲しみの涙を流し､雨が降るといいます。

  2006/08/10

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  オヒアとレフアの恋物語 その１

  オヒアとレフアの恋物語むかしむかし､背が高くとてもハンサムな､オヒア(0hia)という名の若い酋長がいました。あるとき､オヒアが森の中を歩いていると美しく着飾ったとてもきれいな女性に出会いました｡｢こんにちは｣｢こんにちは｣お互いに挨拶を交わし、森の中をいっしょに歩きながら話がはずみました｡とりとめのない話しをしていましたが､話題が波乗りのことになったときのことです｡彼女がいいました｡｢私､海の波を静めることも､大波を起こすこともできるのよ｡津波だって起こすことができるわ｡｣｢もし今あなたがいったことが本当なら､あなたは女神にちがいない。｣オヒアがいいました｡すると彼女は､自分は火山の女神ペレ(Pele)であることを明かしました｡そして､オヒアを自分の夫にしたいといいました｡それを聞いたオヒアは､今までにペレの怒りに触れた人たちが受けた災いを見て知っていたので、とても不安になりました｡ペレの申し出をことわると､彼だけでなく彼の部族も、その土地も、すべてペレに焼き払われてしまうでしょう｡しかも、オヒアにはレフア(Lehua)という、美しくてとても優しい恋人がいました｡（さてこのつづき、どうなるのでしょう？）

  2006/08/07

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  ハワイの話　あ・ら・かると　ハッピーフェイス

  ハッピｰフェイスご存じのように､ハワイ諸島は太平洋のまん中に浮かぶ小さな島々の集まリです。ハワイ八島合わせてもせいぜい四国程度の大きさしかありません｡しかも他の陸地(島)からかなりはなれた島国です｡おまけにその島々は海の中から生まれた火山島です｡ですから､ハワイに棲息する生物はすべて長距離飛行に耐えた鳥やその鳥が運んできたもの､また､風や潮の流れに乗って長い航海に耐え抜いた生物が､ハワイの環境の中で独自に進化していったものと考えられます｡今では人間が持ち込んだ動植物もかなり増えていますが､まだまだ人間以前にハワイに上陸し､進化していった者たちがたくさんいます｡そういう､ハワイ特産とでもいえるものの中に､ハッピｰフェイス　と呼ばれるクモがいます｡降雨林に棲む､半透明で薄縁色の小さなクモです｡母グモは木の葉の裏に真珠色の卵をたくさん生みつけ､それらがふ化するまで外敵から守ります｡子供が生まれると､その子供たちが自分で餌を取れるほどに成長するまで､母親がえものをとって子供たちに与えます｡変っているのはこれだけではありません｡ハッピｰフェイスという名前の由来ですが､このクモの腹部にはまるで大口を開けて笑っているピエロを思わせる模様があります｡オアフ島とハワイ島の降雨林に棲息。棲息する地域の違いにより　顔　の表情が驚くほどちがいます。

  2006/07/28

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• 吠える砂(Barking Sand) (その3)

  犬のなき声を頼りにノヒリはカヌｰをこぎつづけました。海岸にたどりついたときには､ノヒリはへとへとに疲れていました｡なんとかカをふりしぼって砂浜におりたち、波のとどかぬところまでたど'りついたノヒリはついにカつき､その場で眠.り込んでしまいました｡長い眠りから覚めたノヒリは九匹の犬を探しました｡どこを探しても､いくら呼んでも犬の姿は見えません。大嵐のために形の変わってしまった砂浜に、犬をつないでおいた柱を見つけ､ノヒリはかけ寄りました｡するとどこからか犬のなき声が聞こえてきます｡立ち止まって耳をすますと、犬は吠えるのをやめてしまいます｡柱に向けてまた歩き始めると､犬もまた吠え始めます｡｢どこにいるんだい｡｣ノヒリは犬達に声をかけました｡一日中犬を探して､探し疲れたノヒリはその夜､嵐でこわされてしまった小屋の片隅で眠りました｡ノヒリは夢を見ました｡夢の中でノヒリのところに九匹の犬がやって来ました｡そして､砂浜につながれてノヒリが海に出た後､大嵐になったので、主人が無事もどってこられるよう､ずっと吠え続けていたこと｡あまりひどい嵐なので、柱のまわりを掘って砂の中にどんどんもぐりこみ、吠え声だけがのこっていることを話しました｡ですから､今でもカウアイ島のナ･パリ・コーストにある Barking Sand (吠える砂)と呼ばれる砂浜を歩くと､どこからか犬の吠える声が聞こえるそうです｡

  2006/07/22

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• 吠える砂(Barking Sand) (その2)

  ｢どうりで今朝は犬がつながれるのをいやがったわけだ｡嵐が来るのがわかって､おれにそれを教えようとしていたんだな｡」ノヒリはひとりつぶやきました｡彼は大急ぎでへさきを返し､陸にむけてカヌｰをこぎ出しました｡ところが､彼が陸の影を見つける前に嵐にのみ込まれてしまいました｡あたりはうす暗くなり､大粒の雨が降り､風が舞い､今まで静かだった海は山ほどもある大きな波に変身しノヒリのあやつる小さなカヌーをのみ込む勢いです｡もうカヌｰをこぐどころではあリません｡半分沈んだカヌｰにしがみついてかじを取り､なんとか波にのみ込まれないようにへさきを波頭に向けるだけで精一杯です｡もう､自分がどこにいるのかもわかりません｡どのくらい時間がたったでしょう｡風はピタリと止み､雲はかき消すようになくなり､空には無教の星が輝いていました｡沢山の星の中から､ノヒリは見覚えのある星を見つけ出しました｡そして､自分の小屋のある陸の方に向けてカヌｰをこぎ出しました｡それからまた､どのくらい時間がたったでしょう｡陸のほうから､犬の吠える声が聞こえてきます｡ノヒリにはそれが自分のかっている犬のなき声だとすぐにわかリました｡｢今すぐ戻るからな｡帰る方向がわかるように吠えつづけてくれよ｡｣ノヒリは犬の声のする方に向かって叫びました｡吠える砂　(その3)　につづく

  2006/07/19

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• 吠える砂(BarkingSand)　(その1)

  ノヒリという若者は人づきあいを好まず､村から離れた海岸の砂丘の上に小屋を建て､一人で住んでいました｡しかし彼は犬が好きで､九匹の犬を飼っていました｡人々はそういう彼を変人扱いしました｡というのも､そのころのハワイでは､犬はペットではなく食用家畜だったからです｡犬は一日中ごろごろしているか､人にまつわりついて餌がもらえるのを待っています｡豚と同様､大きくなって人間のごちそうになるまで､役に立たない動物です｡なのに､ノヒリは犬を殺したり､その肉を食べたりすることなく､ただ家族のようにしてかわいがっていました｡ノヒリが漁にでるときは､いつも､砂浜に深く突き立てた柱に九匹の犬をつないで出かけました｡雲一つなく波のおだやかなある朝､いつものように漁にでる用意をして犬を柱につなごうとすると､どうもいつもと犬の様子がちがいます。どの犬も柱につながれるのをいやがって動こうとしません｡どうにか九匹の犬をつなぎ終えて海に出たときには時間がずいぶんたっていました｡海へ出るのが遅れた分を何とか取り戻そうと、沖へ沖へとカヌｰをこぎ出しました｡陸が見えなくなるまでこぎ出したときには､すでに太陽はまうえにありました。ふだんとちがい、風もなくとても暑くなってきました。空を見上げても海鳥の姿すらなく､どこまでもすきとおった海には魚一匹見当たリません｡ふと空の彼方に目をやると､黒い大きな雲がすごい勢いでこちらにやって来るのが見えました｡嵐がやって来るようです｡しかも､ノヒリが今までに知っているどの嵐よりも大きなもののようです｡吠える砂　(その2)　へ

  2006/07/17

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  バナナの話

  一見同じように見えるバナナにも､たくさんの種類があります｡チキｰタ､ドｰル､デルモンテ・・・｡それはバナナを扱っている会社の名前です｡そうではなくて､いつも私たちが食べているバナナのバラエティｰのことです｡植物の本によると､約百二十五種類あるそうです｡そのなかには､観賞用の食べられないものや､調理をして食べるクッキング･バナナなども含まれます｡では､ふつうに私たちが生食をしているものはどうでしょうか｡プルｰフィｰルド､ウィリアムス､チャイニｰズ､アップルなどなど｡一本が5センチ〈らいから20センチくらいまで､いろいろです｡味もとても甘いものがあれば､甘みは薄く酸味のあるものもあり､一口にバナナといっても､本当にいろいろです｡一度、アイスクリーム・バナナというのを食べたことがあります。長さは15センチくらいですが､かなり太く､ちょっとナスのような感じです。赤みがかった茶色の皮はけっこうかたく、ナイフで切ったほどです。皮のまま冷凍庫でよく冷やして食べると、本当にアイスクリームを食べているようでした。知ってますか?バナナはぱしょう科の草で、一度実をつけるとその木は枯れて、地下茎からまた新しく芽を吹いて成長してゆきます。下の写真は庭の隅に出来たバナナの収穫

  2006/07/02

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  火山の女神ペレ(Pele)　(その4)

  火山の女神ペレ(Pele)　(その4)ハワイ人の間では、ペレは時として老婆の姿で現われるので､人どおリのない所で老婆と出会ったときには､彼女に親切にしてあげなければならない､といいます｡さもないと､ペレの怒りを買うことにもなりかねません。こういう話があります｡あるところに､二つの家族が隣り合わせて住んでいました。ある日､見知らぬ老婆が戸口に立って､煙草と食べ物を少し欲しいといいました｡ところが､その一家の主人には､その老婆が､ただの年老いた物乞いに見えたのでしよう､冷たくあしらって､戸口を閉めてしまいました｡そこで、老婆はその隣の家へ行き､同じように煙草と食べ物を乞いました。老婆を哀れに思った主人は､食べ物を与え､煙草を与えました｡もちろん､老婆はとても喜んで､帰って行きました｡それから､幾日たったでしょう｡火山が噴火を始め､何もかもを焼き払いながら､真っ赤な溶岩がその二軒の家めがけて流れてきました｡家の中にいたのでは､真っ赤な溶岩にのみ込まれてしまいます｡さあ大変とばかりに逃げる用意をしていると、どうしたことか、先日老婆に親切にした主人の家は溶岩がさけて通って行きます。でも､老婆を冷たく追い返した主人の家は溶岩に呑み込まれてしまいました｡そしてその家の主人夫婦は、着の身着のままで海のほうへ逃げて行くところでした｡でも､海にたどり着く前に、二人とも溶岩にのみ込まれてしまいました｡マウイ島のどこかに、海に向かって逃げる人の形をした岩があるそうです｡こんなのかな？

  2006/06/25

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  火山の女神ペレ(Pele)　(その3)

  火山の女神ペレ(Pele)　(その3)ペレはカウアイ島からオアフ島に移り､ダイアモンド･ヘッドにすみかを造りましたが､またもやナ･マカ･オ･カハイにすみかを水浸しにされ､島から島へと移ってゆきました｡モロカイ､ラナイ､カホオラヴェ､マウイと転々としましたが､どこにすみかを作っても海の女神ナ･マカ･オ･カハイの水攻めに悩まされ続けました｡ペレが住んでいたなごりとして､今もあちこちの地名にペレの名前が残っています｡プウ･オ･ペレ(Puu o Pele)　　――　　ペレの丘　カウアイ島カ･ルア･オ･ペレ(Ka Lua o Pele)　　――　　ペレの洞窟　オアフ島ノ･イヴィ･オ･ペレ(No Iwi o Pele)　　――　　ペレの骨　マウイ島『ペレの骨』というのは､ペレと海の女神とが激しく戦った後にペレの骨が残っていた､というのが起りだそうです｡さて､ペレの旅は続きます｡マウイ島を後にしたペレは､最も高い山のある､最も大きい島、ハワイ島にやってきました｡そして､海から遠く離れたキラウエア(Kilauea)火山のハレマウマウ（hale Maumau）火口に安住の地を見つけました。追記　ペレがキラウエアへ来る前にはそこにはもともと別の神様が住んでいました。　ところが、ペレのうわさを聞き知っていたその神様は、　ハワイ島の海辺にたどり着いたペレがキラウエアに上がってくるのを見て　どこかへ逃げてしまいました。　それ以来、その神様はハワイに戻っていないそうです。

  2006/06/20

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  火山の女神ペレ(Pele)　(その2)

  火山の女神ペレ(Pele)　(その2)むかしむかしの大昔､南太平洋のカヒキ(Kahiki)というところに､火山の女神ペレは住んでいました｡彼女には､大地震を起こしたり海底から溶岩を噴き上げたりする力がありました｡自分の国に退屈し､飽きがきていたペレは､あるとき兄弟姉妹の数人と共に､新しいすみかを求めて旅に出ました｡その頃､ハワイには､火山の神アイ･ラアウ(Ai Laau)がいました。しかしとても臆病な神で､ペレがハワイにやって来ることを知ると､どこかへ逃げ出して､二度と戻ってきませんでした｡ペレはまず初めにニイハウ島に辿り着きカウアイ島へと移りました｡早速､穴掘り用の魔法の杖で溶岩の山にすみかとなる穴を掘り始めましたがカウアイ島の地盤はとても堅く､ペレの魔法の杖でも充分に穴を掘ることができませんでした｡そこで､山から下り､海辺に穴を掘ることにしました｡ところが､タヒチから追いかけてきた､ペレの姉妹の一人で､彼女に腹を立てているナ･マカ･オ･カハイ(Na-maka-o-Kaha’i)という海の女神が彼女のすみかに水を流し込むため､カウアイ島を後にし、オアフ島に移りました。オアフ島に移ったペレは､立派な､火を噴く火口を造りました｡今私たちが『ダイアモンド･ヘッド』と呼んでいる火口がそれです｡火山の女神ペレ(その3)につづく

  2006/06/14

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  火山の女神ペレ(Pele)　(その1)

  火山の女神ペレ(Pele)　(その1)ハワイには､ペレという名の火山の女神がいて､火山の噴火が始まると「ペレが怒っている」と地元の人達がよく言います。ペレはあるときには背の高い美しい娘の姿で現われ､またあるときには醜い老婆になって白い犬を連れて現われると言います｡火山が噴火を始める前には､白い犬が走るのをみかけるとも言います｡ペレは疑い深く､嫉妬心が強く､執念深く､非常なかんしゃく持ちで､地震を引き起こしたり､ペレの怒りを買った者に向けて溶岩を流したりします｡恋人に裏切られたり失っ.たときにはもちろん､競争に負けたり欲しいものが手に入らないときにも怒り狂います｡でも飢饉や干ばつのときには､人々にとても親切です｡多くのペレ伝説の中で､ペレは一番年下の妹ヒイアカ(Hiiaka)を連れて登場します｡ペレに比べてヒイアカは開放的で､好意的､親切でとても役に立つ女性です｡また､この二人が若い女の姿で現われるときには､二人とも色は白く､ペレは金髪､ヒイアカは赤毛､どちらも､典型的なポリネシア人の種族とは似ても似つかぬ容姿をしています｡

  2006/06/11

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  ノーズフルート

  ノｰズ･フルｰト　オヘ(‘ohe）珍しい楽器があります｡ふつう､ノｰズ･フルｰトと呼ばれています｡ハワイ語ではオヘ｡その名のとおり､ノｰズ(鼻)で吹くフルｰト(笛)です｡直径3センチメｰトル程度､長さは40センチメｰトル程度の竹製で､一方の端は節の部分を残してあり､節で塞がれています｡日本の尺八やインカのケｰナの様なまるみのある､やわらかい音質です｡ただ､私たちがふつう見る笛と違って､穴が2つかせいぜい3つ開いているだけですから､出せる音の高さは限られています｡オヘを使ってメロディｰを奏でることは不可能です｡現在､あまり耳にすることはありませんが､たまに古代フラの歌（メレ）の伴奏に使われることがあるようです｡吹き方は?片方の鼻孔を指でふさぎ､もう一方の鼻孔に節に近い位置にある穴を当てて､鼻からはく息で音を出します｡

  2006/05/15

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  眠れる巨人

  眠れる巨人(Sleeping Giant)むかしむかし､カウアイ島カパアの近く､カワイハウというところに､巨人が住んでいました｡ヤシの木よりも大きく､じっと座っているとちょっとした丘と聞違えるほどでした｡あまりにも大きいので､知らない人が見ると恐怖を覚えるほどでしたが､実はとても親切な巨人でした｡歩くときには､人や畑や村の家々を踏みつぷさないようにいつも気をつけていました。休みたいときには､カパアの近くの丘に腰掛けて休みました。そういう時にはカパアの人たちはとても喜びました｡というのも､彼が腰掛けたあとは丘の上が平らになって､また新しく畑を作ることが出来たからでした｡彼が歩いたあとには､体の重みで足の形をした大きなくぼみが出来ました｡そうすると村の人々はそのくぼみに木の葉や生ごみを投げ入れ､そのあとにバナナを植えました｡ですから､カパアの村ではおいしいバナナにことかくことはありませんでした｡バナナは巨人の大好物でもありました｡巨人はいつでも眠く､よくあくぴをしました｡彼は百年以上起きていることが出来ませんでした｡どうしても眠くてしようのないときには、近くの小さな丘を枕にして眠ってしまいました｡ですから､人々は彼の事を､眠れる巨人(Sleeping Giant / Kanaka-nunui-moe)と呼びました｡いったん眠り始めると、彼は何百年も眠りつづけました。眠った巨人の上に泥が積もり､鳥が草や木の種を落とし、雨や太陽が草や木の生長をたすけ､巨人のからだの上は大きな森になってしまいます｡ですから､巨人が目を覚まして起き上がると､まるで丘が動き出したようで､カパアの人々はとても驚きました｡この巨人がまだ起きていたころ､あるとき､カワイハウの酋長が神のために神殿を造ろうと思い立ちました｡しかも､普通の神殿ではなく､材料もいいものをつかってとても素晴らしい立派な神殿にしようと考えました｡そこで､村人を呼び集め､神殿を造ることを話しました｡また､月の満ち欠けが一回りするまでに仕上げなければならないことも伝えました｡困ったのは村人達です｡あちらの谷に囲いを作るきれいな石を探しに行く､それだけでも間に合うかどうかわかりません｡おまけに､こちらの山で神殿を作る木を選び､また､向こうの丘に神殿の屋根をふく草を刈りにゆかなければなりません｡それに､もしこれらの仕事が間に合うとしても､その間､誰が畑の仕事をするというのでしょう｡村人達が困りはてているところへ､巨人がやって来ました｡｢何かあったんですか｡｣巨人がたずねました｡村人達は､口々に説明しました｡「なんだ､簡単なことじゃないか｡皆は帰って畑仕事をしてください｡神殿を造るのは､私にまかせて下さい｡することが{なくて､ちょうど退屈していたところだから｡｣そうして､予定の半分もたたないうちに､立派な神殿が出来上がりました｡村人達はいつもの様に畑仕事が出来､酋長は立派な神殿を造ることが出来､巨人もその間退屈しなくてすみ､みんなが大喜びでした｡さて､神殿完成のお祝いです｡みんなで集まって､酋長と､巨人と､そして村人みんなが充分に食べられるだけのごちそうを作りました｡｢さあ､立派な神殿が出来上がったお祝いだ｡｣酋長が言いました｡そして､みんなでごちそうをたらふく食べました｡巨人も､大好きなバナナや､石焼きの豚や犬や､とりたての魚や貝や海草や､さつまいもとタロいもで作ったポイをおなかいっぱい食べました｡もう､おなかが張り裂けんぱかりです｡たらふくごちそうを食べた巨人は眠くなってきました｡そこで､カパアの山手にある格好の丘に横たわり､一度伸びをして､そのまま眠ってしまいました｡そして､何十年も何百年も眠りつづけました｡その間に､風が泥を運び､鳥が草や木の種を蒔き､雨が降り､日が照り､巨人の体の上には木や草がおい茂りました｡それでも､巨人はまだ眠りつづけています｡すっかり山と同化している様です。が､よく見ると､長い丘の一方には上を向いて眠っている巨人の横顔が見えますし､もう一方には足の先が見えます｡さて､巨人はもうどのくらい眠りつづけているでしょう。もうそろそろ、おおあくびをして､伸びをして､起き上がって来るかも知れません｡

  2006/05/10

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  しろいちご

  いちごの話みなさんは､いちごの実(食べるところ)が何色かご存じですか｡｢もちろん赤に決まってるじゃないか｡｣そのとおり｡私たちがマｰケットで買ってくるいちご､レストランでデザｰトに出るいちご､みんな赤い色をしています｡でも､ハワイには白いイチゴがあります｡味も形も香りもみんな赤いイチゴとおんなじです｡ただ､野生だからでしょうか､とても小さく､大人の薬指か小指の爪くらいのサイズです｡植物自体も､スミレを少し大きくしたくらいです｡少し違うところといえば､ふつう私たちが食べる赤いいちごは､葉の下に隠.れるように実ができますが､このいちごは葉の上に茎を伸ばして小さな白い実をつけます｡ハワイ島のキラウエア(Kilauea)火山に登るチャンスがあればさがでしてみてください｡オヒア･レフア(0hia-Lehua)の林のあちこちにこじんまりと群生しています｡マウイ島のハレアカラ(Haleakala)火山にもあるそうです｡ただし,国立公園内の植物採取は禁止されていますので、実を採って味見をするだけにしてください。

  2006/05/05

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  ハワイの話　まずはじめに

  ずいぶん前になりますが、ハワイのある団体が日本からのお客さんのためにハワイの日系人が作る料理のレシピブックを作りました。レシピだけでは面白くないと、僕がレシピの間にハワイのいろいろな話を書くことになりました。人から聞いた話、自分で経験した話、意訳翻訳をしたもの、いろいろととりまぜて、ハワイの話　ア・ラ・カルトとして、紹介しました。この部屋は、本棚からそれらをひっぱり出して来て、再生したものです。今後も、旧作にくわえて、新しいものも増やしてゆきます。よろしく応援のほどを。マハロ・ヌイ・ロア

  2006/05/02

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