<<オノマトペ>> という言葉がある。
この言葉を知ったのは、恥を晒すようですがそんなに古いことではない。
俳句の本を読んでいて出合った言葉です。かといって俳句専門の言葉というわけではもちろんない。
<<オノマトペとは「擬音語」と「擬態語」を包括的に指した言葉で、日本語では擬音語と擬態語を合わせて「擬声語」と呼ぶことがありこれがオノマトペにあたる>> とありました。
「どうも日本語ではなさそうだ。だったら英語か? ドイツ語か? フランス語? それとももっと別の国の言葉?」と、初めてこの言葉を聞いたときに思った疑問でした。
もっと具体的に言うと、物事の声や音・様子・動作・感情などを簡略的に表し、情景をより感情的に表現させることの出来る手段として用いられ、我々の生活の中には数限りないオノマトペが存在していて、それを利用することによって成り立っているといっても過言ではないくらい親しいものです。
日本語にはこのオノマトペの種類が特に多く、その重要性や使用頻度は極めて高いのです。
例を挙げるともうキリはないのですが、「どんどん」「やれやれ」「ビンビン」「シャー」「とろ~り」「グーンと」「きら~り」「ピカッ」「ズドン」「へとへと」「こてんこてん」「がやがや」「スパッ」「のんびり」「ゆったり」など、日本語にはほとんど無数にあるといってもいいくらいです。
既述例のように特に2音節のものを繰り返す ”畳語(たたみご)” オノマトペが多いのも特徴的であるといえる。
仮にオノマトペというものが無くて、それを使用せずに情景・状況を表そうとすれば、とても多くの言葉を必要としてしまうことだろうと思われる。
これはネットからの情報ですが、<<文豪の森鴎外や三島由紀夫のように、オノマトペをことさら忌み嫌った文学者も存在した>> ということでした。それは何とはなく納得できることではありました。