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彼が27歳のときに生まれた長男文也は昭和11年、2歳で亡くなってしまう なかなか子供の遺体を離さず、棺に入れるのに親族が苦労したという 悲しみのあまり精神が不安定になり、入院療養を余儀なくされた中原中也が 詠んだ詩、「また来ん春・・・」を自分の子供を虐待したり、果ては殺害して しまう親たちに詠ませたい 彼の詩は抽象的でわかりづらいという人がいるが、もっと感覚的に捉えるべき であろう、「サーカス」に出てくる「ゆあーんゆよーんゆやゆよん」 ・・・ 彼の不安定な心情が見事にあらわされている表現である、彼は自分の詩集に 「~の歌」と名づけている、そのとおり、彼の詩はなぜだか口ずさみたくなる もので、詩も覚えていたりするのだ 今年は中原中也生誕100周年、自分が何年か前に書いた記事を眺めながら この日記も結構長く続けているなあと物思いにふける今日このごろ
愛する者を失う悲しみは計り知れないものがある、死ななきゃならな いっていうのは自殺して後を追うというより、もはやこの世に未練は ないといったところか でもね、自殺しなきゃならないといったって、自殺できるもんじゃないのさ 死んであの人に会えるのかね、会える確証はどこにもねえよ 死んでしまった者は帰ってこない、自分のこころの浮き沈みとは関係なく 淡々と一日一日は過ぎてゆくのさ ドラマや映画で描かれるような劇的な展開なんぞ、生まれることなく 同じような毎日が、無常にも続いていく 「喜び過ぎず悲しみ過ぎず」 なんともむなしく悲しいことではないか、愛する者の死の直後から 淡々と続く、変化なき日々・・・ ではみなさん、テムポ正しく握手しませう そしてみなさん、小さな命を大切にしませう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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