天皇制 2
前回「天皇制1」では、福沢先生の「帝室論」を例に出し天皇制に関する問題を政治化すべきではないと書いた。今回は、男系維持支持派の中にいるカルト的な問題をあぶりだしておこうこのブログに訪問してくれている方ならご存知であろうが、私は尊王派。男系維持派だと去年から言い続けている、しかし同じ立場でも合わないものは合わない、その理屈で納得できない箇所は次の部分である。男系維持派の中に、「Y染色体を残す貴重性」を説く人がいる、男性はXY染色体、女性はXX染色体である、男系が一本でつながっていればY染色体は神武天皇から永続して続いている貴重な染色体、これを絶えさせてはならないという理屈だ。つまり女系をはさめば、Y染色体はそこでなくなる(XX染色体だから)、その後の男子は父方のY染色体を受け継ぎ、皇統のY染色体は断絶する・・・ここからは、私の意見だが、まず天皇制が男系でならないという理由は単に、男系で続いてきたからにすぎない、女系で女帝が選ばれ続けて2千年ならそれはそれで守っていく制度といえるだろう。つまり、一貫して男系男子が継ぐ、ピンチの時は男系血統を持った女帝を間に挟んできたのだ、それは天皇制の神性をより固めることになっている。物事とはそういうもので、ある特別な限定した制度の下で、続けられれば続けられるほど神性というか権威は高まるのだ、「天皇」は世界では「法王」しか同位はいない国王レベルではない、権威を持ち、祭神として君臨してきた天皇は、そこに男系のみという限定的な血の継承を守り、神性が高まっていく。江戸時代は本居宣長のような明らかなカルトもいた、その後も神性という部分に非常に敏感に気をつかい、この天皇制という形骸化しそうな体制を守るものはある意味、ただ粛々と続いた血の連続性にのみ大きなウェイトを置いたのだろう。そして、男系男子のみが存続できる天皇制というものが、神性を帯び現在まで続いてきた、これからも続かせたい。ここで書いている血の連続とは、あくまで「真実」ではない「事実」だそう、事実としての認識なのだ。Y染色体を持ち出す信者は、科学的な説明でもしたいのだろうか?では天皇制は神武から続く万世一系という科学的な証明、DNA分析でも提案すればいいではないか、私のような天皇制かぶれの人間でも、神武は神話であり架空の話として私なりに認識している、その後も、あやしく天皇制成立は「天智から天武あたり」という歴史学者の意見に同意している。それは「真実」かもしれない、また天皇家には「騎○民族」特有の焼き物も残っており、もしかしたら大陸の血をひいているかもしれない、それが困るのか?日本という国は天皇誕生とともに始まった、それは疑いがない、神話としてでもいい律令体制が出来上がった状態でもいい、どちらにしても天皇が出現して日本は生まれたのだ。だから、どこから来たとか、DNAなんていうのはナンセンス。私からすれば、天皇制はある一貫したルールの下にこれだけ続いてきたそのルールを外せば、確実に権威は落ちる(どれくらいかははっきり言えない)。染色体やDNAにこだわる学者の気持ちは私にはわからない、実はそれこそ天皇制反対を首謀する団体の罠にはまってしまっているのに、自らそこに堕すとは実は保守天皇制支持を謳っているふりをして、破壊したい科学万能主義者ではないかと私は、勘繰っている。染色体なんかにこだわって天皇制は誕生し、永続してきたわけでもあるまいてその帝室としての機能、これこそが永続し続ける理由であり、伝統文化だけでは説明しきれない、その機能性ではないのか、そしてその機能のひとつの権威は女系でも続くであろうが、長くない未来に「天皇制」は崩壊する。Y染色体を持ち出す「高崎経済大学助教授八木秀次氏」の話は、他の教育などの部分では納得できる部分が多いだけに、非常に残念でならない、できればお話をしてみたいものだ。 ↑ ↑ 男系維持派のみなさん、女系容認派のみなさん、拙速に決めようとする 今の状態はおかしいですよね? クリックをお願いします。 一 夢 庵 風 流 日 記