ナラ枯れ被害、山形で深刻化 前年度の4倍11万本超
ナラ枯れ被害、山形で深刻化 前年度の4倍11万本超10月19日9時56分配信 河北新報 ミズナラやコナラなどナラ類の樹木が集団枯死する「ナラ枯れ」が、山形県内で深刻化している。県と東北森林管理局などの調査で9月末現在、既に前年度の4倍に当たる約11万2000本の被害が確認された。山林のない三川町を除く全34市町村にくまなく分布しており、県は「薬剤を投入する『水際対策』だけでは被害を食い止めきれない」と頭を抱えている。 ナラ枯れは、病原菌を付着させた甲虫「カシノナガキクイムシ」(体長約5ミリ)が、産卵のため幹に入り込むことで発生。内部で繁殖した菌が通水を妨げ、枯死を招く。県によると、昨年は27市町村で2万8361本の被害が確認された。 本年度の被害が大幅に増えた原因について、県森林課の担当者は「空梅雨で水分が足りなくなり、樹勢が弱っていた。6、7月の低気圧による強風が、害虫を健全木に運んだ可能性も考えられる」と説明する。 東北のナラ枯れ被害は1991年、鶴岡市の沿岸部で初めて確認された。当時の被害は約600本。県内でこれまで最も被害が多かったのは2005年度の約4万本だった。県外では2000年に福島県、06年に秋田県、今年9月には大崎市でも被害が見つかっている。 県は害虫駆除の手だてとして、10年ほど前から被害木への薬剤注入を続けているが、急斜面での作業のため効率が悪く、「害虫の移動するスピードに作業が追いつかない状態」(県森林課)だ。フェロモンで、おとりの木に害虫を誘い込む「おとり木トラップ」法の実用化も11年度以降になるという。 県森林課の担当者は「山形を経由して被害が他県に広がっている可能性もあり、このまま手をこまねいているわけにはいかない。優先順位をつけて予防策を講じるなど、ナラ枯れ撲滅に向けて市町村と知恵を絞りたい」と話している。.最終更新:10月19日9時56分-----------------------------------------------------------山形の行政は、県内の被害拡大については勿論、他県に被害が拡大することにも責任を感じておられることが偉いなぁと思いました。被害対策も、後手に回ってしまっているとはいえ尽力されておられることが読み取れます。ナラ枯れは、これほどまでに広がってしまえばもう終息を待つしかないと思いますが・・(^^;今後は、ナラ枯れによって野生動物たちの食糧が減ったことに対する対応も考えていただけたら嬉しいですね。山形では何百頭というクマの駆除がありましたから・・山中で餓死してしまうことも考慮して出来る限り殺さず、現状維持して欲しいです。せめてミズナラの実りが元に戻るまで・・