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劇的コミュニケーション

[社内コミュニケーション] カテゴリの記事

全42件 (42件中 1-42件目)

ＩＰ電話の種類　－ＩＰ－ＰＢＸ方式－

従来の電話設備を撤去して、ＩＰ－ＰＢＸと呼ばれる、いわばＩＰ電話の中心となる機械を導入するやり方です。今現在、ＮＥＣ，富士通、日立、沖などを始め、どこでもＩＰ－ＰＢＸを販売しています。大規模電話案件になると、もはやＩＰ電話以外にはないほど、ＩＰというキーワードを抜きには考えられない時代になっています。このＩＰ－ＰＢＸの価格というのは、各社各様なので一概には言えませんが、従来のＰＢＸとそれほど変わりません。ただ、決定的に違うことがあります。それは、電話機に至るまでの経路です。これにＬＡＮ（ローカルエリアネットワーク）を使うことです。ＬＡＮとは、パソコンやサーバーをつないで、データのやり取りをしたり、電子メールを実現したりする、社内ネットワークのことで、その上に電話の音声を乗せるというのが、ＩＰ電話のそもそものやり方です。と、いうことは、つまり電話もデータも経路が同じ、１本で済むのです。電話でも、データでも、工事をするときに最も高くつくものは人件費です。ケーブルを、100本敷設するのと200本敷設するのとでは、材料費にそれほど差が出ることはありませんが、敷設時間が半分で済むとなると、人件費はかなり違ってきます。そして、最大の違いは、電話の移動の時に現れます。城下町けんぞう

2005.06.24

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ＩＰ電話の種類　－ＶＯＩＰゲートウェイ方式－

最初の方法、これを通常ＶＯＩＰゲートウェイ方式と呼んだりします。ＶＯＩＰとは、Voice Over IP の略語で、ＩＰという通信手順を使った、音声のやりとりという意味です。つまり、ＩＰ電話サービスを、会社で使っているＰＢＸにつないでしまおうというものです。または、本社と支社の間で使っているＰＢＸの間をＩＰでつないでしまって、内線のようにして使おうと言うものです。従来型のＰＢＸは、ＩＰでつながるようにはできていませんから、なんらかの仕組みをつけてやる必要があります。それが、ＩＰインターフェースとか呼ばれるもので、ちょっとした機械をＰＢＸにつけることで、ＩＰ電話サービスや、内線用に契約した回線などとつないでやることになります。当然、ＰＢＸの年代によっては、そんなＩＰインターフェースなどの機械そのものがつかない場合もありますし、ＩＰ電話サービスの機能の内、使えるものとそうでないものがあったりと、技術的に前もってじっくり検討することが必要です。しかし、それほど古くないＰＢＸを持っていて、初期投資と、今後節約できる電話料金が見合えば、導入する価値は当然あります。ただ、前回もお伝えしたように、ＩＰ電話がこれだけもてはやされているのは、その可能性という面が大きく、電話、ひいてはコミュニケーションそのものの新しいありかたまで変わろうとしているのです。城下町けんぞう

2005.06.24

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ＩＰ電話で変わるもの

全世界のキャリア（通信事業者）は、積極的にＩＰ電話に投資することを宣言しています。日本のＮＴＴも例外ではありません。従来の電話システムはもう先が見えないと言っても過言ではないでしょう。今や、ＩＰ電話を導入するかどうかではなく、いつ導入するか、という課題に変わりつつあります。新聞でも毎日のようにＩＰ電話の記事が掲載され、導入事例や導入の発表、新製品の発売開始など、連日私たちの目に留まります。ただ、ＩＰ電話そのものがいったい何なのか、それで何が変わるのかという命題については、それほど掘り下げて書かれてはいません。日経コミュニケーションなどの専門誌はともかく、経営者が読むようなビジネス誌に、それほど詳しいものが期待できようはずもありません。なぜ書かれていないのでしょうか。それは、ＩＰ電話がまだまだこれからだからです。今現在、ＩＰ電話でなければできないものはありません。電話料金などのコストは変わってきますが、通信としての電話機能で、ＩＰ電話でなければならないものなどないのです。現在、ファックスがどれだけ家庭に普及しているか知りませんが、そろそろファックスが普及期に入り始めたとき、よく言われていたのが、キラーアプリケーションの不在でした。家庭で使うファックスの用途で、非常に重要なもの、ファックスがなければできないものとは何でしょう。みなさん思いつきますか。私がそう聞かれても、多分、地図を送るくらいしか思いつきません。いまだにキラーアプリケーションが見当たらない例です。ＩＰ電話でなければ実現できない機能、実は今のところありません。例えば、音声もＩＰのパケットなので、それを録音したりファイルにしたりしてメールでやりとりをするなど、確かに便利な機能はありますが、これは別に音声自体がＩＰでなくても実現できますし、決定的に便利なアプリケーションとも言えませんね。では、実際に通信事業者やプロバイダがＩＰ電話に積極的な投資を行い、苛烈な競争を始めようとしているのはなぜでしょうか。それは、可能性です。音声がＩＰになり、データと同じ世界に統合されたということで、新しい使い方やアプリケーションが出てくるかもしれない。実際にはそれらしきものが出てきています。それはユニファイドメッセージ、プレゼンス、マルチメディアコンタクトセンターであったり。これらの用語は、後ほど解説させていただきますが、どれも決定的なＩＰ電話の条件ではありません。しかし、それぞれの使い方が進化して、ＩＰ電話でなければできないキラーアプリケーションが登場すれば、この流れが一気に加速することは間違いないでしょう。それを皆が今模索しています。もし今、ＩＰ電話を導入したとします。どんなメリットがあるでしょうか。それは、下記のようになると思います。電話料金の削減維持費の削減減価償却費の削減上記３項目はさらにいくつにも細分化されますが、コスト削減に対するＩＰ電話の影響は大きなものがあります。これらについては、次回から項目別に解説してまいります。そして、今もっともＩＰ電話メーカーからのメッセージとして一般的なのが、生産性の向上というものです。これについても次回以降で解説いたします。城下町けんぞう

2005.06.22

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ＩＰ電話による電話削減

ＩＴと言っても、もっとも大きな意味を持つのは、それをコミュニケーションの手段として考えるということです。コミュニケーションにも当然費用がかかってきます。それは通信費となるわけですが、具体的には、電話代、回線費用、プロバイダ料金などです。電話代には、企業が従業員に貸与する携帯電話の通話料なども入ってきます。ではまず、電話代の削減について、今大きな注目を浴びている、ＩＰ電話からお話したいと思います。なぜＩＰ電話がこれほど注目されているのでしょうか。ＩＰ電話とは、ＩＰ（インターネットプロトコルの頭文字をとったもの）を、通信手段に使った電話のことです。簡単にいうと、インターネットでいろいろなデータをやりとりしていますが、このデータのやりとりと同じような形で、声をやりとりするのがＩＰ電話です。なぜ、ＩＰ電話がコストを削減できるのか、電話設備が安くつくからです。なぜ安くつくのか、インターネットの通信を同じような機械を使うことができるからです。これらは、スイッチやルーターと呼ばれ、従来の電話交換機に比べて、かなり安い値段で購入することができます。また小さく、場所をとらないので、その分のコストも安くつきます。で、電話代ですが、全国どこへかけても3分８円とかいうサービスが始まっています。これが長距離電話にとっては本当にメリットがあります。ここで考える必要があるのは、マイラインとの比較、マイラインでかなり安くなっているのに、わざわざ設備を一新してＩＰ電話にする必要があるかどうかを計算しなくてはなりません。また、見落としがちなのが、電話の使用頻度です。これは最近減っていませんか。メールを使うことで、電話をする回数が減っていると言うことはありませんか。だとしたら、コスト削減効果がどれだけあるのかは、わかりませんね。まずは、下記の作業から始めてください。・現在を含めた、過去６ヶ月間の電話代の推移をまとめること・同じく、通話頻度や通話料、相手先などをできる限り統計化すること・現在の電話料金（距離、時間に基づいたもの）を明確にすることこれらはつまり、今のまま使い続けた場合に、どれくらい電話代がかかるのかを観るために有効です。そして、この作業の次は、ＩＰ電話を導入した場合や、プロバイダーなどが提供するＩＰ電話サービスを使った場合にどれくらい料金が安くなるのかを実際に計算することになります。城下町けんぞう

2005.06.21

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ＩＴによるコスト削減

上記のメリットの中で筆頭に挙げた、コスト削減について少し掘り下げてみましょう。ＩＴの世界は日進月歩の勢いで発展を続けています。新しいソフトウェアやハ―ドウェアが、数ヶ月単位で発売され、また古いものはすぐに陳腐化するという技術競争が見られるのですが、その中でコスト削減効果の大きいものとはどういうものでしょうか。企業活動の中では、当然いろいろなコストが発生しますが。人件費、設備投資費、交通費、通信費など、枚挙にいとまがありません。人件費が相当な割合を占めていることは否定できませんが、このコストについては、企業それぞれによって異なります。一概に削減するやり方を述べることはできませんが、当然ルーチンワークをできるだけ自動化するということで、人権費を削減することは可能になります。今まで、手計算で数人かけてやっていたものを、ＩＴで自動計算するようにすれば、余分な人件費をかけなくてすむわけです。アシスタントや庶務の仕事も、社内ポータルを充実させることで、今までなら４～５名に1人アシスタントがいたのが、２０名に1人になった例もあります。社内ポータルとは、会社の情報を集めたサイトで、従業員がそこを見ることで、いろいろな情報や社内ニュース、申請書などを得ることができるものです。最近この社内ポータルを構築する企業が増えてきています。重要なことは、人に教えてもらうことでしかわからなかったような暗黙知を、できるだけ文書化して、情報共有を図っていくことです。人権費の削減については、絶え間ない業務プロセスの見直しが必要だと言えるでしょう。なにも人件費だけに限りませんが、いかに無駄を行っているか、改善できるところはないか、など、常にプロセスの見直しを現場レベルで行う必要があります。経営者に必要なのは、その機能を組織に植え込むことです。社員全員でコスト削減に取り組むこと、それをシステムとして社内に植え込む経営者の姿勢こそが会社一丸となってコスト削減を行えるキーポイントです。と言っても、コストを削減できる範囲は非常に広範なものになります。その中から、ＩＴ環境の見直しをすることで、コスト削減が可能なものを挙げていきたいと思います。城下町けんぞう

2005.06.21

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ＩＴによる経営上のメリット

今や、経営全般のツールとなったＩＴですが、ここでＩＴの果たす役割について整理をしてみます。コンピューターの入門書によく書かれているのが、コンピューターは決まった仕事を早く大量にできるが、臨機応変さや創造性、応用力というものはないということです。ただ、コンピューターはあくまでツールですから、日常業務に対してどれだけ人間を助けられるかという観点が大切でしょう。それこそが、単なるコンピューターという観点を超えて、ＩＴという技術全般から捉えた見方と言えます。そして、このＩＴがもたらすメリットとして主なものを下記に挙げます。・コスト削減・生産性の向上・ブランドイメージの向上・ＣＳＲ（企業の社会的責任）・他企業との協力や相乗効果・１to１などのマーケティング戦略これらは、当然ＩＴを使わなくとも、企業活動の一環として積極的に取り組むべき課題ですが、ＩＴを使うことでそれらをより効率的に行うことができるのです。また、上記の項目は非常に範囲も広く、影響する業務もさまざまです。そこで、これから数回にわたり、これらのメリットを前提にして、いろいろなＩＴ関連の技術を見ていくことにしましょう。城下町けんぞう

2005.06.21

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セキュリティは外せない

情報漏洩のニュースが後を絶ちません。ソフトバンク、ジャパネットたかた、アッカネットワークスなど、個人情報の流出が立て続けに起こっています。こんなことでは、消費者は安心して自分の情報を渡すこともできません。また、企業の社会的責任（ＣＳＲ）に対する要求も、日に日に高まっています。そんな環境の中で、情報セキュリティは、企業の命運を左右します。ここをきちんと押さえているＳＩを選んでください。ユーザー側企業として、ＲＦＰ(Request For Proposal：こんなことをやりたいので、提案してくださいという意味の書類。通常はエンドユーザー企業側が作成し、説明会などで配布するのですが、特定のメーカーやＳＩが代わりに、自社に有利なように作成を手伝う場合も多々あります）に書いていなくても、情報セキュリティは常に考慮している提案でないと、採用する意味がありません。結局、ＳＩというものは、ユーザー企業から言われたままをやっていたのでは、到底その機能は果たせないということです。城下町けんぞう

2005.06.20

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ＩＴによる経営上のメリット

今や、経営全般のツールとなったＩＴですが、ここでＩＴの果たす役割について整理をしてみます。コンピューターの入門書によく書かれているのが、コンピューターは決まった仕事を早く大量にできるが、臨機応変さや創造性、応用力というものはないということです。ただ、コンピューターはあくまでツールですから、日常業務に対してどれだけ人間を助けられるかという観点が大切でしょう。それこそが、単なるコンピューターという観点を超えて、ＩＴという技術全般から捉えた見方と言えます。そして、このＩＴがもたらすメリットとして主なものを下記に挙げます。・コスト削減・生産性の向上・ブランドイメージの向上・ＣＳＲ（企業の社会的責任）・他企業との協力や相乗効果・１to１などのマーケティング戦略これらは、当然ＩＴを使わなくとも、企業活動の一環として積極的に取り組むべき課題ですが、ＩＴを使うことでそれらをより効率的に行うことができるのです。また、上記の項目は非常に範囲も広く、影響する業務もさまざまです。これらのメリットを前提に、関連の技術について、今後数回にわたり書いていきます。城下町けんぞう

2005.06.19

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どこまで経営者が理解すればよいのか

システムとなると、範囲も大きく、使う技術もいろいろなものになりますが、別にネットワークの技術的な話まで、経営者が理解する必要はありません。実はシステムの提案で、経営者が新たに理解しなければならないものなど何もないのです。それはなぜでしょう。ＳＩは経営者のわかる言葉で提案しなければならないからです。サーバーが何台でその仕様がどうだとか、ネットワークの機械は何を使っているだとか、そんなことは経営者が知る必要もなく、経営者に対する提案の中に入れるべきものでもありません。しかし、私が今まで見てきた提案というものは、圧倒的に製品・技術から見たものが多かったと思います。どこのメーカーの何という製品を買ってください。これには何がいくつついていて、何とつながります。システムとしての統合的な役割、そしてとりもなおさず業務上の役割を話さずして、製品の説明をしている提案を、いやというほど見てきました。これは、前にも書きましたが、特にＳＩはこれをやってはいけません。そして、ＳＩを見分けるポイントはここにあります。システムとはシステムありきではなく、業務プロセスを基本にすべきです。つまり、会社の業務プロセス、つまり経営者が常日頃取り組んでいる課題について、経営者がわかる言葉で、メリットを認識させるような提案をちゃんとできる会社、これが、良いＳＩです。　プレゼンの途中で、「私にはわからん」　と、席を外してしまう経営者が出ないような提案のできるＳＩ、まずはここを見てください（実際にそんなセリフを残して会議室を出て行った方も数多く見てきました）城下町けんぞう

2005.06.17

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ＳＩ選びのポイント　－自社の目的をはっきりさせること－

自分のやりたいことがはっきりしていないと、いくら提案をしてもらっても、果たしてそれがどれだけ生産性を上げるものなのかがわかりません。ＩＴの役目というのは、とりもなおさず会社の生産性を上げるものでなくてはならないわけですから、どういうふうに生産性を上げるのかを明確にしてください。生産性とは、言ってみれば従業員ひとり当りで稼げる利益のことです。少ない人数で多くの利益を上げること、これが生産性の向上であり、ＩＴの目的です。あいまいな目的の例に、以下のようなものがあります。「ＥＲＰ（エレクトリック・リソース・プランニング）を導入する」「ＩＰ電話でコスト削減を行う」「無線ＬＡＮを導入する」「ＳＣＭ（サプライ・チェーン・マネジメント）で一貫した供給方式を確立する」ＩＴのキーワードが先走って成功したためしはありません。本当にそれが自社の役に立つのかどうか、自社の内部から出てきた要求なのかどうかを考えてください。ＩＰ電話を入れればコストが下がるというのは、定着してきた感があります。でも、メールやＳＣＭを使うようになれば、電話をかける頻度が激減する場合もあるのですから、一概に効果が出るとは言えないかもしれません。なんでもそうですが、現状をきちんと把握することから始めることが重要です。そして、その現状を踏まえた上で目標を決めていくのです。今自社がどういう仕事をやっていて、それをどうしたいから、ＩＴを採用して生産性を上げるのかということを明らかにするということが大事です。そうでなければ、出入りのベンダーさんの提案する通りにシステムを日々更改してはいくものの、別にこれといった効果が出ないという事にもなりかねません。と、ここまでが一般的なＩＴ戦略の話ですが、ではどうして経営者がそんな事まで考えなければならないのでしょう。それは、現状を正しく認識することは、ＩＴ担当者にはできないからです。実際の業務フローは、会社の中のエンドユーザーでなければわかりません。そのエンドユーザーとＩＴ担当者が、どれだけ密接にコミュニケーションをとって、現状を把握して次の目標を決めるかは、経営者にかかっています。また、実際のエンドユーザーとしても、会社全体の目指す方向をきっちりと知っているとは限りません。つまり、どうしたいか、がわからないのです。今、どうなっていて、これからどうしたいか、これを決められるのは、経営者以外の何者でもないのです。そして、それをＳＩに正しく伝えられるのも経営者でしかないのです。城下町けんぞう

2005.06.16

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ＩＴベンダーはどこがいいの？

ある程度の規模の会社なら、常に出入りしているＩＴベンダーはいるでしょう。中には、ＩＴベンダーから人が常駐していて、情報システムの保守や運用を行っている場合もあるでしょう。ベンダーがコロコロ変わるというのも、継続的なサポートを考えるとよくありませんが、ずっと同じ所というもの考えものです。総合的なＩＴベンダーの選び方を短くまとめるのは至難の業ですが、ここでは、前回にも書いた「提案」や「ソリューション」というキーワードを基に、視点の持ち方を書いていきます。ソリューションという言葉について書いたように、システムの提案というのは、まずユーザーの問題点を前提になされるものです。「御社のビジネス上の問題点に対して、こんな解決策を持ってきました」というようなものです。そんな提案をしようとすると、何が必要でしょうか。それは取りも直さず、ユ―ザーの話をよく聞くことです。ちゃんと話を聞くベンダーが、あなたの会社に出入りしていますか？城下町けんぞう

2005.06.11

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ITの提案には経営者が臨席すること

ＩＴベンダーの「ソリューション」というマジックワードに騙されないためにも、提案したいのは、経営者が直接ＩＴベンダーの提案を聞くことです。さまざまな企業で行われている「提案」というものですが、これに企業のトップレベルが臨席したシーンというものを、私はまず見たことがありません。私もこうした提案の現場に何度となく同席しましたが、経営者レベルの方はまずいません。情報システム部長がせいぜいで、課長クラスのみという事も往々にしてあります。考えていただきたいのは、提案に対する捕らえ方が、情報システム部門と経営者クラスではまったく異なるということです。つまりビジネスの視点から、提案されたシステムを評価できるのは、情報システムの人間ではないということです。「聞いてもわからないから」「餅は餅屋」などと考える必要はありません。経営者が聞いてわからないような提案なら提案とは言いませんし、わからない事を、分野が違うからといって質問できないような経営者なら、経営者である値打ちもありません。このブログの一貫したテーマでもある、ＩＴは経営戦略の重要な要素だ、という事を前提にすれば、この提案というものに経営者レベルの参加は必須だと思います。そして、提案する側もあくまで経営者の視点に立った内容で、どのようなメリットがユーザーにあるかを説いていくことが必要なのです。よくあるのが、情報システムの人が後日経営者レベルにプレゼンをするというパターンです。提案しているＩＴベンダーから直接話を聞いたり、直接質問をしたりせずにどうして中核となるシステムを導入するのでしょうか。城下町けんぞう

2005.06.10

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ＩＴソリューションの落し穴

私自身はこのソリューションという言葉をあまり使いたくありません。というよりも信じていないのです。この言葉を多用するベンダーは信用するな、とは言いませんが、少なくとも、ユーザーの問題点を直視せずに、ソリューションという言葉でベールをかぶせているような提案を、私はよしとしません。ユーザーの抱える問題は確かに様々です。コストが高い、遅い、ネットワークが途切れる、競合に遅れをとっている、などなど。しかし私が経験した「提案」という場面で、「御社の問題がこうだから、そのソリューションがこうなのです」と、明確な問題解決型の提案をした、された例は、皆無とは言いませんが、ほとんどないに等しいと言えます。以前「ソリューションという言葉を安易に使っていませんか」という特集記事がありました。例えば以下の例、――――――――――――――――――――――――――――――――――――ある中小企業の経営者から聞いた話だが，飛び込み営業に来る様々な業者の中で，客先のことを最も勉強していないのはＩＴベンダーだそうだ。その企業のウェブサイトは有名なのだが，最近来た営業担当者はいきなり「御社はウェブサイトをお持ちですか」と切り出したという。ちなみに2番目に不勉強なのが金融機関。しかもＩＴベンダーと金融機関の飛び込み営業には共通点があり，必ず「何でお悩みですか」と聞くとのこと。「何の勉強もしてこない初対面の営業に悩みを打ち明ける経営者はいないはず」と，その経営者はあきれ顔だった。（日経ソリューションビジネス記事）――――――――――――――――――――――――――――――――――――また、日経ソリューションビジネスとしての最初の特集で，ＩＴベンダーや彼らが提供するソリューションについてユーザー企業から意見を聞いたそうです。ＩＴ活用で先進的な企業のＣＩＯ（最高情報責任者）など１７人にインタビューすると共に，上場企業を中心にアンケート調査を実施し 126社のCIOから回答を得ました。その結果は「ＩＴベンダーの言うソリューションとユーザーが考えるソリューションとは全くの別物」ということだったのです。ユーザーの業態を勉強することさえなく、ソリューションもないものでしょう。城下町けんぞう

2005.06.08

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社内コミュニケーション　－ソリューションってなに？ー

ソリューションという言葉をよく聞きます。技術系の雑誌やメーカー、ＳＩ（システムインテーグレーター）のウェブサイトには、まさにソリューションという言葉が氾濫しています。いったい何のことでしょうか。ソリューションとは、直訳すれば解決策や問題解決手法の事です。何を解決するのでしょう。本来はユーザーの抱える問題です。では、ユーザーはどんな問題を抱えているというのでしょうか。ユーザーによって千差万別です。問題があってこそ解決策があるのであって、そもそも問題提起がないところにいきなりソリューションという言葉が大手を振って歩いているのはなぜなのでしょう。私には今もってこれが謎なのです。ＩＴ業界で今使われているソリューションという言葉のニュアンスは、本来の意味から少し外れて、言うなれば「一連の仕組み」を意味しています。つまり、製品単体を売り込むのではなく、ネットワークとして組み合わせる事で効率的な業務ができるといった意味でしょう。これが今業界で一般的に言われているソリューションです。私は納得していませんが。城下町けんぞう

2005.06.07

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メールに感情を持ち込むな　－２－

ビジネスの原則と言うものを忘れて行動する人が、日本では後を絶ちません。それは、相手に個人的な責任はないということです。中には悪意を持って行うような低劣な人間もいますが、通常は、トラブルがあったとしても相手先の担当者個人に責任があるわけではなく、会社対会社の取引なのです。それを混同して、日ごろのコンプレックスのはけ口として相手先の担当者をいじめる人がいますが、こんな人はビジネスパーソン失格ですね。それがメールになると、輪をかけて悪質な場合があります。本来、買っている顧客側と売っているベンダー側とで、身分の差などあるわけがないのですが、どうしても「金をやっている」方が偉いという錯覚があるようです。別に個人の金で買っているわけでもないのですから、その時点で顧客側の担当者だって偉いわけではないのが通常です。まあ、経営者が直接取引きに絡んでいる場合は、事情も変わってくるでしょうが。そんな中で、ベンダーの社長に対してすぐにクレームのメールを入れる人がいます。受け取った社長はとりあえずアクションが必要ですから、事情を聞かなければなりません。こういう行為を行っている社員が会社の中にいませんか。その人は著しいイメージダウンを招いているということを認識してください。一歩職場を離れると、誰もが平等なのですから。城下町けんぞう

2005.06.03

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メールに感情を持ち込むな　－１－

よくこんなメールを見かけることがあります。：：○○様がご存じないとは驚きでした。弊社としては、単なる代理店という位置づけではないと考えております。御社のパートナーとして、ストラテジックに協力しているというスタンスだと信じています。その中で、この情報の不行き届きは、とても○○様が弊社ご担当とは信じられません。つきましては、しかるべきご対応をお願いいたします。：：：一見普通のクレームのようですが、よく読んでみると事実と感情が混在しているのが分かります。メールは便利ですが、感情を伝えるのには非常に不向きです。ましてやビジネスの世界で、感情を交えると言うこと自体が幼稚な行為だととられますから、決して行ってはいけません。感情というものは、解釈の幅が極めて大きく、受け取る側の状況にも左右されます。ひとこと「怒っている」という表現だけでは、その程度がまったくわかりません。どうしてもバーバルなコミュニケーションがないと、相手の感情というものはわからないのです。そいういう意味では、少し話題がそれますが、ボイスメールの効用というものを勧めたいと思います。電話の伝言メモだと、上述したように、「○○様、怒っていました」くらいしか書けません。肉声を聞くだけで、受容できる情報量が桁違いに大きくなります。そして相手の感情がどの程度かということも分かってくるのです。その意味で、肉声をそのまま録音できるボイスメールというものを取り入れていくべきだと思うのです。なかなか日本の伝統的な電話応対習慣とは相容れない部分があるのですが、必ずボイスメールを入れた方がメリットを出せます。城下町けんぞう

2005.06.03

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何様メール　－２－

言語によるコミュニケーションというのは従来フェイス・トゥー・フェイスで、その場で相手の反応や返答、つまりフィードバックを受けながら会話すると言うのが、何万年も続いてきたやり方なのです。それがここに来て急にコミュニケーションのあり方が大きく変わろうとしています。それは、人類に課せられたコミュニケーションの試行錯誤とも言えるでしょう。フィードバックを受けることなく、画面に向かって無機的に打ち込んでいれば、多少の誤りも出てこようと言うものです。いったんメールでけんかが始まると、延々と続いてしまい、解決できなくなるというのもこのあたりの事情がからんでいるようです。ですから、この文章のような、コミュニケーション変革にかかわるノウハウというものを、企業がきちんと取り入れていくべきです。当然、コミュニケーションというものを真剣に考えることなく、日々漫然と営業を行っている人々にしてみれば、お客様の怒りと言うのは、社内にぶつけるには絶好の追い風ですから、例に挙げたような「何様メール」できあがるわけです。このようなメールに対しては、送信者の上司がきちんとした処置をすべきであり、周囲の人にしてみればこの情報を鵜呑みにしないことが重要です。営業が騒いでいるので上司が訪問してみると、何ということもなかったというのもよく見かけます。メールに限らず、会社とはどういうものなのかを根本的に勉強しなおす必要のある人は、たくさんいます。だからこそ、経営者が日ごろからメッセージを口にすることが大切なのです。つい目先の数字が欲しいあまり、営業をあからさまに優遇するようなことは、経営者である限り行ってはいけません。お客様が怒っている、などという尻馬に乗る営業は、もともとその会社には必要のない人間なのですから。城下町けんぞう

2005.06.02

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何様メール　－１－

*************************************************************○○部門各位このたびの納品における欠品につきお客様はたいへんお怒りで、しかるべき職責の方より、文書をもってその欠品の理由と今後のチェック体制と改善策を提出するように言われております。つきましては、至急対応をお願いします。××営業部　△△*************************************************************どこの会社でも同じですが、「営業がメシを食わせてやってんだ」と思っている人が、必ず相当数います。この例に挙げたメールなどは、その態度の現れと言ってよいでしょう。こんな人に有能な人はいませんから、あくまでお客様側につきたいのであれば、その会社に就職していただければ一番よいのですが、そうもいきません。有名な掲示板でもほんの小さなＢＢＳでも、罵詈雑言の嵐を見かけることがあります。フェイス・トゥー・フェイスで会話しているときには抑圧されている、人格の違う一面が出ることもあるのがネットやサイバーの世界です。メールでも多少この傾向があり、また中にはその傾向が顕著な人もいます。人間とはコミュニケーションをとるために生まれてきた動物ですので、そのコミュニケーションの形態によっては、あらぬ方向へ行ってしまう場合があるのです。城下町けんぞう

2005.06.02

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具体的なメールとは　－１－

前項でも書きましたが、用件が具体的であるほど良いメールだと言えます。例えば、「○○の製品が、近々製造中止になると聞いたのですが、教えてください」こんな質問のメールが来たら、返信する気にもなりません。「近々」とはいつなのでしょうか。「聞いた」のは誰からいつ聞いたのですか。「教えてください」とは、何を教えて欲しいのですか。そもそも自分の持っている情報を照らし合わせたのでしょうか。また、１箇所だけではなく複数から聞いたのですか。こうして典型的な例を挙げると、「そこまでバカなメールを書く人はいないでしょう」と思われがちですが、日ごろのやりとりではごく頻繁にこの手のメールが飛び交っているのです。「具体的」のキーワードは「数字」です。良い例は次回で。城下町けんぞう

2005.05.31

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メールの本文　－４－

メールのテンプレートを作る場合、ただ単に、「結論を先に書け」と言っても、それが実行されることはありません。それには、数限りなくやりとりされるメールに対して、そういう見方をしていかなければならないのです。日ごろ受信・送信するメールを、下記のような観点で見ることが大切です。・このメールの目的はなにか・このメールによって何を受信者に期待しているのか・結論はどこにあるのか・伝達すべき用件は十分に具体的か実際、「だから何をして欲しいの」「何が言いたいの」と思うメールは、多々あります。途中で論旨が変わってしまうメールもよく見受けます。長いメールにその傾向が顕著ですね。長いメールでも箇条書きにすればいいと思っている人が相当いますが、箇条書きというのは両面があるのです。書く側にとってみれば、簡潔でちゃんと用件を並べて書いているように見えますが、読む側にしてみれば、必ずしも明確にならない場合があります。ひとつひとつの項目が長かったり、そもそも箇条書きにする意味がわからなかったりすれば、意味がありません。では、具体的に書くにはどうすればよいのでしょうか。それは、次回で。城下町けんぞう

2005.05.30

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メールの本文　－３－

第一に、そのメールの目的をはっきりさせること、そして何をして欲しいかを先に言うことです。背景の説明や付帯事項はその後で書けばいいのですから。例を挙げると、＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝○○様、□□の納期遅延についてお知らせいたします。現行のご発注形態だと、最大で２週間の遅延が見込まれます。つきましては、数量の調整を行うか、分割納入についてご検討をお願いします。４分割での順次納入をお許しいただければ、最初の出荷は３日後に４分の１の量を出荷できます。先日の風水害の影響で、弊社の工場のライン復旧に時間を要することがわかりました。完全な復旧には、最大で４週間の期間を要することが現状の報告として上がってきております。このラインの営業範囲の製品は、御社への納入機種を含め、以下の通りとなっております。□□■■△△以上、ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご理解の上、よろしくお願いいたします。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝結論を先に書くと言うのはもうひとつメリットがあります。重要なメールだと後に読み返すことも多々あるからです。後で見て、必要な項目が最初のページに記載されていれば、それだけで確認ができます。城下町けんぞう

2005.05.29

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メールの本文　－２－

５Ｗ１Ｈという言葉はもともと日本語にありません。そもそもこの言葉自体が英語なのを見てもわかる通り、用件を伝えるのに適切な条件というものに対する考え方が、日本語には欠けていたのです。それならば補完すればよいわけで、まずは５Ｗ１Ｈを必ず記述すると言うことを心がけましょう。何度言われても守れないのが人間ですから、繰り返し言うことが大切です。また、日本語の特徴として結論が後回しになります。それはひとつの文でも文章でも同じです。英語なら、Do you で始まると質問だとわかります。しかし日本語では、最後まで待って「か」がついていないとそうだとわかりません。「あの商品は高いです」が、末尾に「か」がつくだけで疑問文になります。「あの商品は高いですか」この文中の「結論先送り」を克服するのは、かなり困難なので、まずは文章としての「結論前倒し」を図るのが良いでしょう。城下町けんぞう

2005.05.28

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メールの本文　－１－

メールの中ではなによりも本文が重要なのは言うまでもありません。タイトルの工夫でもなんでも、本文をいかに読んでもらえるかという対策ですが、肝心の本文が次のアクションを左右するのは当然のことです。中には、本文を開いた途端に読む気を失ってしまうものもあります。それは、「長さの制限」や「テンプレート」の部分でも繰り返して書いていますが、もっとも規約を設けにくいところであり、あながち規約を設けすぎると能率の低下を招く、非常に微妙なものでもあります。第一には、ゆるやかなテンプレートを会社全体として作成することをお勧めしますが、その前に日本語の特徴や伝わり方についても十分な検討をする必要があります。まず、日本語の特徴というのは、一般的な書き方を含めて曖昧であることが挙げられます。農耕文化と狩猟文化の違いと言えばあまりにも単純すぎるかもしれませんが、とにかく短い文章で明確に伝えなければ、マンモスに殺されてしまうという危機感は日本語にありません。農耕とは１年を通じた共同作業ですから、聖徳太子ではありませんが、「和」が大切です。田んぼに苗を植えるときでも、何人もが同じ場所に共同で植えることを目的とすれば、みんなが気持ちよく同じペースで作業を完了するような言語様式にならざるを得ません。つまり、リーダーがいて集団を率いながらマンモスを倒すと言うヒエラルキー型の言語と違い、今日は自分の田んぼ、明日は隣の田んぼといった、平等型の言語になるわけです。これらの日本語の特徴をよく理解した上で、それをすべて否定するのではなく、良い点を生かし、ビジネス上デメリットになる部分を克服していく必要があります。城下町けんぞう

2005.05.27

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メールは完璧に書くな　－１－

ビジネスは時間との戦いです。ここでもパレートの法則が出てきますが、メールでも文章でも完成度を８０％まで持っていくのに２０％の時間がかかります。あとの２０％を完成させるのに、８０％の時間を費やさなければなりません。ということは、８０％の出来で送ってしまった方が双方にとって時間の節約になるのです。なかには、一生懸命時間をかけて長いメールを書く人がいます。メールが長くなればなるほど、推敲を必要とする量が増えてきます。どんなに推敲を重ねても完璧なメールというのはありえません。誤解をする人もいるし、受信者全員が送信者の期待したように受け取ってくれない場合もあります。ですから、「超・整理法」で野口悠紀雄氏が述べているように、拙速をよしとしましょう。送信ボタンを押す前に、ふと考え込んでしまうのは誰にでもあることです。しかし所詮は電子メール、完璧に伝えることはできません。ただ、誤字脱字が多いものや、意味がまったく通らないものを送るのもはなはだ失礼です。基本的な文法や、特に漢字変換の間違いはちゃんとチェックしましょう。また、ひとつのテクニックとして「ザイガルニック効果」を狙うというものがあります。城下町けんぞう

2005.05.25

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メールのタイトル

タイトルというものが、なんのためにあるのか考えたことがありますか。それは、本文を読ませるためにあります。タイトルの文で、いかにして本文を読む気にさせるか、それがもっとも大きな役割です。ある程度の規約をつけて、並び替えをやりやすくするとか、なんらかのコードを埋め込んで統計をとるとかいうことは可能ですが、読まれなければ何の役にも立ちません。コミュニケーションとは、相手に伝わることが第一歩だということを思い出してください。それ以前では何も始まりません。よく見かけるタイトルは、下記のようなものです。「ミーティングについて」「○○案件について」「城下町です」「○○株式会社（客先）について」これでは、そもそも読む気になれないとは思いませんか。何度も言うようですが、多い人では数百通、中には数千通のメールを受信している人もいるのです。その中で読んでもらおうと思えば、何かしら目立つものにしなければなりません。だからと言って、変な記号やアスキーアートなどをつけるのも、くだけすぎた印象を与えてしまいます。そこで、いくつかある技術の中で、すぐにでもできるやり方をご紹介しましょう。いずれも、タイトルに何を書くかという技術です。・用件を書く・どんな行動をとってほしいのかを書いておく・相手の名前を書く・行動の期限を書く・短いキーワードを書く・興味を持たせるこのタイトルのつけ方については、ビジネスEメール普及協議会による、「eメールのマナーと常識」という書籍に詳しく載っています。タイトルに限らず、メール全般について詳しく書かれていますので、参考にしてください。ｅメールのマナーと常識城下町けんぞう

2005.05.24

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メールの差出人

相手のメールボックスで表示される差出人の名前は、メールアドレスそのものとは限りません。通常は名前をつけるからです。会社のメールでも、普通名前がついています。“表示させる名前” ＜メールアドレス＞メールソフトによって定義の仕方は異なりますが、上記のような形で定義した、表示させる名前というのが、受信者のメールボックスで表示させる名前です。例えば、“Kenzo Jokamachi” ＜jokamachi@xxxx.co.jp＞のようにした場合、相手のメール上では、Kenzo Joakamachi という名前が差出人として表示されます。この差出人名も、工夫ひとつで読みやすくもなれば、読む気がしないものにもなります。メールソフトの機能のひとつに、並び替え機能があります。通常は受信した日付順になっていますが、差出人の順番にしたり、タイトルの順にしたりもできます。例えば、同じ差出人から来た複数のメールをまとめて読みたいときや、同じタイトルでメールのやり取りが続いている場合、そのやりとりメールをすべて抽出するときなどに使います。その並び替え機能に最も向いていないのが漢字です。まず第一に、名称をつけるときは必ずアルファベットでつけましょう。また、アルファベットだからと言って、ファーストネームから書くのではなく、日本語のようにラストネームから書きましょう。メーラーによって、ラストネームを区別できて、しかも並び替えのときにラストネームでできるのがあれば別ですが、一般的にはありません。よって、例えば下のように定義してください。“Jokamachi Kenzo” ＜jokamachi@xxxx.co.jp＞もちろん、これは並び替えを行うときの便宜を図ってのことです。漢字の名前だと、まず並び替えの結果が予測できません。またファーストネームが先に来ていると、相手のファーストネームを知らなければなりません。外国人の場合、習慣的にファーストネームの方を使う会社も多いので、それでもいいのですが、日本企業だとまずそれはありえません。「○○さんから来たメールで、前にこんなのがあったなあ」などというとき、探すのにもっとも便利なのは、差出人で並べ替えることです。それを最適化するためには、下記の２点を守ってください。・アルファベットで名前をつけること・ラストネーム、ファーストネームの順につけること城下町けんぞう

2005.05.23

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メールを読ませる技術

コミュニケーションとは言うまでもなく双方向です。一方的なものはありえません。コミュニケーションの問題の多くは、ここを誤解することに始まると言ってもよいでしょう。つまり、メッセージとは伝わって初めてメッセージだし、言葉の意味合いは相手の解釈がすべてなのです。単に、発信したとか、こういうつもりで書いた、とかはコミュニケーションとは言いません。原則は、「相手はこちらが期待するほどメッセージを受け取ってはくれないし、こちらの期待通りに意味を解釈してくれない」ということを銘記しておいてください。そうすると、当然出てくるものは、・読ませる工夫・意味を正しく伝える工夫この二つです。これは、当然メールでも当てはまります。相手のことを、自分のメールを読んでいないと責めるのではなく、読ませることができなかったことを反省してください。相手が誤解したことを怒るのではなく、誤解を招いたことを反省しましょう。メールには、いろいろな要素があります。差出人、タイトル、優先度、発信時刻、開封メッセージ、そして本文に署名。普段これらの要素をどれくらい意識して使っていますか。優先度を「高」にしておくと、たいていの人は読んでくれるでしょう。しかしいつも優先度「高」を使うと、「ピーターと狼」になってしまいます。これから何回かにわたり、メールの要素にしたがって、読ませる工夫という視点から考察していきたいと思います。城下町けんぞう

2005.05.22

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英語の略語

英語の略語には、行動を促す便利なものがあります。日本語ではやけに丁寧で冗長な言葉も、英語の略語だと簡潔で、失礼にもあたらない形で受け取られます。例を示しましょう。FYI - （正しくは、F.Y.I.）For Your Information 「ご参考までに」RSVP -（R.S.V.P.) Repondez S’il Vous Plet 「お返事ください」ASAP -（A.S.A.P) As Soon As Possible　「できるだけ早く」略語の他にも、英語ならではの便利な言い回しがあります。Reminder - 「思い出させる」という意味ですが、直前にする再度の案内などにつけますUrgent - 「緊急」Action Required - メールを受け取ったあとで、受信者がなんらかの行動を起こす必要があります。Q - 「質問」主に使うのはこれくらいですが、社内で共有するのには便利ですから、ゆるやかな規約で使用を促進すると良いでしょう。社内コミュニケーションを効率化するひとつの大きなコツは、社内で簡潔な共通語を作ることです。メールでもそれを応用することで、ひとことで表すことのできる意味のコミュニケーションを図れば、節約できる時間や労力もきっと大きいことでしょう。城下町けんぞう

2005.05.21

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メールのテンプレート　－３－

例えば、こんなテンプレートならどうでしょうか。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊タイトル；　・何のためのメールですか　　　報告、依頼、質問、お礼、連絡、注意、その他、　・あて先の方には何をしてほしいですか　・電話や対話よりメールの方が適切な用件ですか本文；　・結論を最初に書いてください　・データは数値化してください　・期限を決めてください　・２ページ以内に抑えてください　・添付ファイルを忘れないように　・送信する前にもう一度読み返しましょう　・まだ書きたいことはあるでしょうが、とりあえず送りましょう＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊これはテンプレートというよりチェックリストですが、いずれにしても、メールを書くときの参考になるでしょう。メールを新規作成したときに、この文面が表示されるようにしておけば、毎回呼び出す手間もありません。通常、署名が自動挿入されますが、そこにこの文章を入れておけばいいのです。送信するときに削除するのを忘れそうですね。その対策は必要ですが。城下町けんぞう

2005.05.20

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メールのテンプレート　－２－

一言でメールのテンプレートと言っても、いろんなパターンがあります。したがって、すべてに当てはまるものはできません。いろんなパターンを想定して、たくさんのテンプレートを作ってしまうと、どのテンプレートを使えばよいのかがはっきりしなくて、結局使わなくなります。ここで、悪い例をひとつ示しましょう。テンプレートの悪い例　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊タイトル：～について本文：Ｔｏ：○○殿　　　Ｃｃ：○○殿　　　お疲れさまです。　　　～の件では、いつもご協力ありがとうございます。　　　ここに、○○月○○時点での状況報告を行います。　　　状況　　　問題点　　　要求事項　　　今後の予定　　　以上、よろしくお願いいたします。　　　○○部○○課　○○○○＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊多分、このテンプレートが当てはまるメールはわずかでしょう。城下町けんぞう

2005.05.19

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メールのテンプレート　－１－

テンプレートとは、もともと鋳型という意味の単語で、ビジネスの世界では文書のひな型のような意味で使います。昔はコンピュータ処理のフローチャートを描くのに使っていた定規をテンプレートと読んでいましたが、そんなものを手書きしている人の方が珍しくなってしまいました。テンプレートを作るというのは、ビジネスの世界でいろいろな効用があります。例えばプレゼンテーションのテンプレートなら、発表に必要な項目とストーリーを示すことができるので、発表者にとっては、作成するときの目安になりますし、聴衆にとっては理解を助けてくれるものになります。ただ、このテンプレート、一度作ってそれに沿った作成を指示した場合、影響が広範囲で持続的なものだけに、よほど注意して作成する必要があります。とにかく細かくて、その項目を埋めるのに膨大な時間がかかってしまうテンプレートなどは、百害あって一利なしです。また、あまりにもテンプレートの通りに作成するのも考えものです。８割はテンプレートに添った形にして、２割が独自形式、というあたりがよいのではないでしょうか。ただ、メールで送る文章の形式というのは、多種多様になります。これに対してテンプレートを作るというのは並大抵のことではありません。だから余計にテンプレートを作る努力をしていただきたいのです。これは、作る過程が大切だからです。城下町けんぞう

2005.05.18

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ショートカットキー　－２－

ショートカットキーを使うコツとしては、あまり欲張らないことでしょう。はじめから全部覚えようとして一覧表を作ったりしても、習慣として根付かなければあまり値打ちがありませんから、本当によく使いそうなものだけから、少しずつ始めた方がよいです。例えば、Ctrl + Shift + “.” （ピリオド）で、文字を大きくし、その左側のカンマで小さくするというショートカットキーもありますが、Ctrl + “C” などと比べたら使用頻度も多くないし、３つのキーを同時に押すなどと、覚える手間がかかるので、とりあえず飛ばしましょう。割と何にでも当てはまる、パレートの法則というものがあります。これは、２：８の法則（ニッパチ）とか８０：２０ルールなどと呼ばれているものです。よく例にされるのが、２０％の営業社員が、会社の８０％の売り上げをあげているというもの。または、２０％の社員が優秀で、８０％の社員が普通または問題児。もしリストラをして問題児を削ると、優秀な社員が普通または問題児と化してしまう、などというものです。かなり的を射ているので、ゆめゆめ軽んずべからず、という法則ですが、ショートカットキーでも同じようなことが言えます。つまり、全体の２０％の使い方を覚えれば、８０％の効果を挙げることができる、と。会社として、メールの使い方を押しつけることはできませんが、ゆるやかなガイドラインを作ることはたいへん有効でしょう。その中でも、ショートカットキーや単語登録については触れてよいと思います。その際、あまり細かいことを広範囲にわたって書くのはよくありません。ひとつには書く方の労力がかかりますし、見る方も覚えられません。城下町けんぞう

2005.05.18

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ショートカットキー　－１－

マウスを移動させて、メニューをクリックして下に展開（プルダウン）させ、またそのメニューをクリックする。いろんなアプリケーションを使う上で、これが普通のやりかたでしょうが、マウスを使わなくてもショートカットキーを使うことによって、時間を短縮することができます。もっとも利用者の多い、マイクロソフト・ウィンドウズ系の一般的なショートカットキーでいうと、主なもので以下のようなものがあります。Ctrl + (Ctrl キーを押しながら) O　ファイルを開くCtrl + C　コピーCtrl + V　貼り付けCtrl + X　切り取りCtrl + Z　元に戻すCtrl + Y　繰り返しCtrl + S　保存Ctrl + P　印刷Ctrl キーを使うものだけでもまだまだあります。他にも、Alt キーを使うものや、Ctrl+Alt とキーを３つ同時におすものなどもあります。どのショートカットキーも、マウスなら３秒以上かかるところを、一瞬でやってしまう早業ですから、覚えておくと便利です。城下町けんぞう

2005.05.18

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長さの制限

メールが長い人がいます。読む方にも書く側にも多大な時間が必要とされるでしょう。往々にして、長いメールというのは以下のような特徴を持っています。・結論がどこにあるのかわからない・主観と事実があいまい・次に何をすればいいのかわからない・読む気をなくす書き手が熱意を持って書けば書くほど、読み手は読む気をなくす。メールとはそういうものです。本人は、あれもこれも、と思って書いているでしょうし、メールに書いたすべてが重要で、あて先全員が読むべきである、と思っているでしょう。しかし、人間はそれほどすべてに対して誠実で、思ったとおりに動くものではありません。簡潔なメールでさえ、相手が読む確率は１００％ではありません。長々としたメールとなると、一見しただけで読む気をなくし、「あとで読むからいいや」と、そのままにしてしまうことも多いでしょう。自分のメールを、皆が読んでいることを前提に話をする人がいますが、相手は実は読んでいなくて、適当に話を合わせているのです。書き手に対して、まさか読んでいないとは言えないので。相手が読む確率を上げる他の工夫は後述しますが、まずはメールを簡潔にすることが重要です。だいたい画面にして２スクロール以内でしょうか。多くのメーラーソフトでは上にタイトルが一覧されるので、実際に本文を読む部分で２スクロールくらいに抑えるのがよいでしょう。もちろん、その長さで必要なことを伝えなければなりませんから、そこでまた工夫が必要です。社内コミュニケーションを向上させる秘訣の第一は、自分たちで改善策を考えることです。多種多様や業種があり会社の形態があり、状況があるわけですから、すべてにあてはまる改善策はありえません。そこで経営者がイニシアティブを取りながら、社員がアイデアを出していくという形態が望ましいのです。メールについても、会社でブレーンストーミングをされることを是非お勧めします。その一環として、メールを短くしながら内容をしっかり伝えるにはどうしたらいいか、ということも議題に盛り込んでください。城下町けんぞう

2005.05.17

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儀礼の排除　－２－

例えば、○○営業部　○○部長、○○課　○○課長、関係者各位、ｃｃ：○○部　○○部長○○営業部　○○課　○○と申しますこのたびは、本プロジェクトにご協力いただきまして、誠にありがとうございます。さすがにここまでくどい書き出しはないかもしれませんが、役職と名前を打つだけでも１分近くかかります。さらに、各方面の立場に配慮して書き方を変えたり、修正したりしているだけで、時間はどんどん過ぎてしまいます。偉い人たちに配慮するのはいいことかもしれませんが、あまりにやりすぎると、会社の損失と言っても過言ではないでしょう。この弊害をなくすためには、経営層が日ごろからフランクな雰囲気を作っていくという、労力のいる仕事をしなければなりません。それにはまず、エライとか、上司、～長、取締役、などと言った肩書きよりも、風通しがよく効率性を重んじる社風を作っていかなくてはなりません。そもそも、管理職と呼ばれる人々は一派社員のおかげで給料をもらっているのですから、過度の序列意識は弊害でしかありえません。仕事の内容やビジョン、目標などというものよりも、権力そのものにしがみつこうとする管理職たちは、早晩消え行く運命にあるのです。いろいろな会社が不祥事を起こします。事故・情報漏えい・内部告発・違法行為など、枚挙に暇がないほどです。そんな企業が会見を行うときに、ただ頭を下げれば事が済むとでも思っているような経営者層が、がん首を並べている姿を見て、社員はどう思っているでしょうか。それはともかく、メールの時間短縮の第一のヒントは、余分な儀礼の排除です。メールの文中に儀礼が出てくるというのは、読み手を意識するからです。この点、読み手を意識しないブログなら、余分な儀礼の入る余地は少ないと言えます。例えば、ウィークリーレポートが儀礼の塊になっていたら、ブログでレポートを管理した方が効率的でしょう。そんなオプションも考慮しながら、メールの現状をチェックしてみてください。城下町けんぞう

2005.05.16

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儀礼の排除　－１－

くどくどと挨拶を書いている人もいますし、あて先の名前とか役職とかをきっちりと並べ立てているメールもありますが、社外ならともかく、社内では効率を優先させるべきです。松下電器産業のＶ字回復の功労者である、中村邦夫社長は、携帯電話のメールを多用するそうです。どんなときでも、どんな場所でも意思決定とコミュニケーションを行うというのは、経営者の責務であり、能力の発揮しどころです。ただ、携帯電話のメールというのは特殊なキーボードですから、習熟までに時間がかかりますし、ある程度慣れたとしても、タイピングスピードとレスポンスは、到底満足できるものではありません。しかしノートＰＣに比べてもその手軽さ、機動性ははるかに上だと言えます。そこで中村社長らが行っているのは、非効率性を排除するため、句読点をいっさい使わないことだそうです。最近では社内でも客先との会話でも、インスタントメッセンジャーを使う人が増えています。ＭＳＮメッセンジャーや、Ｙａｈｏｏメッセンジャーなど、無料で使えて、インターネットにつながるところならどこでも気軽に使えるし、テキストだから証拠も残せるというので、非常に便利なツールです。会議室に無線ＬＡＮのついたノートＰＣを持ち込める会社も増えていますから、退屈な会議だと、ほとんどの人がこのインスタントメッセンジャーでチャットを行っているときもあります。これは、外資系企業の英語でのやりとりの場合ですが、インスタントメッセンジャーでも、タイピングスピードを上げるために、大文字・小文字を一切区別しないというやり方を、ほとんどの社員が行っている会社もあります。ほんの小さなことですが、１秒を短縮するわざと言うのは意外に効果が高いものです。時給５千円の人の場合、１秒あたり、つまり秒給は１．３円程度になります。それが社員全体、１年間、とか考えていくと大きな金額になります。また、儀礼の文面というのは、１秒では書くことができません。それを排除することで、相当の時間を節約することができるのです。城下町けんぞう

2005.05.16

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社内メールポリシー

さて、メールの長所・短所を理解していただいたところで、次はいかにして効率化を図るかについて考えてみます。それは、下記のキーワードで表せます。・時間の短縮・儀礼の排除・読ませる工夫・長さの制限・返信の期限・あて先の定義・主観と客観の区別・数値化、定量化・余計な規準の排除・署名・簡潔さの希求・適用するメールの範囲・画一的になってはいけない。あくまで人間として仕事しているんだから・送る前にちゃんと見直すルール・誤字脱字とかを細かくつっつくことはやめる・プライベートな使用に関して・メールを読む人、読まない人、好き嫌いはあるこれらのキーワードに注目して、どうすれば効率が上がるか、どうすればよりよいコミュニケーションができるかを考えれば、使いやすいメールポリシーができます。城下町けんぞう

2005.05.15

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メールを使いこなそう　－３－

今や社内・社外を含めてビジネスコミュニケーションの中枢となったメールなのに、この非効率さはどうでしょうか。この部分を効率化するだけで、かなりコミュニケーションがスムースになることは間違いありません。その意味では電話もそうです。もちろん電話についてもその改善のノウハウを書いてまいりますので、ご期待ください。まず、メールの特徴ですが、以下のようなことが挙げられます。・低コスト・瞬時に届く・保存が可能・距離に関係ない・一斉同報が可能・会社や団体を超えて送受信が可能相手が同じ場を共有していないと進まない電話や対話と異なり、届くまでに、今となっては「途方もない」時間のかかる手紙とも違い、相手の都合を考える必要もなく、一度に何千人にも送れるメールは、限りなく便利な道具です。マイクロソフトのビル・ゲイツ氏によれば、「電子メールは究極のコミュニケーションツール」ということです。ある面では非常に的を射た味方だと思います。しかし、万能のコミュニケーションはあり得ません。コミュニケーションの手段で究極のものは存在しないのです。これだけは断言できます。城下町けんぞう

2005.05.13

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メールを使いこなそう　－２－

ありふれた言葉で言うと、Ｅメールのポリシーです。これをきちんと設定している会社はそれほど多くないでしょう。「ジャンクメール禁止、プライベートメール禁止」という程度ではポリシーとは呼べません。単なるエチケットです。署名の部分を統一している会社はありましたが、書き方が統一されているという感じは、まったく受けたことがありません。こんな経験はありませんか。・永遠に返事の来ないメール・延々と続くメールのやりとり・意味不明のメール・多量のジャンクメール・複数の質問に全部答えない返信・多量のメールで埋もれる大事な用件・メールしてよい相手かどうかで逡巡・「そんなメール来ていないよ」・「読んでいません」・「TO:で来ていないと読まないよ」・「どこいったっけ」・「メールだと失礼なので」といつまでも書かない・「まだ全部文章にしていないので」と遅れている私は全部経験したことがあり、今も経験中で、いっこうに改善する様子がありません。城下町けんぞう

2005.05.13

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メールを使いこなそう

メールと言えば今は電子メールを表します。Ｅメールとも呼びますね。それほど私たちのビジネスや生活に浸透してきました。駅や電車の中で携帯メールをしている人は、石を投げれば当たります。本当に投げて当たったことはありませんが、優先席の近くで通話している人を見ると、大きな石を投げつけてやろうと思ってしまいます。ビジネスはもちろん、小学生でもメールを使う時代になってきました。それだけ便利だからですね。しかしその便利さがどこにあるのかを考えたことがありますか。普段なにげなくやりとりをしているメールでも、その仕組みや特徴をあらためて考えることで、効率的な使い方ができます。仕組みを知って効率的な使い方を考えること、メールに限らず社内コミュニケーションの重要なテーマです。メールの効用、マナーや社内での決まりを教育されたことのある方はどれだけいるでしょうか。私自身今まで一度も教育というものを受けたことがありません。もちろん、使い方を教えてもらったことはあります。ログインの仕方、ユーザーＩＤにパスワード、メールアドレスその他。しかし社内でのスタンダードを教えてもらったことは一度もありません。スタンダードがあった会社にも出会ったことがありません。せっかくメールという便利なツールがありながら、大半の会社が、その効用の半分も生かしきれていないというのが実情です。ありふれた言葉で言うと、Ｅメールのポリシーです。これをきちんと設定している会社はそれほど多くないでしょう。「ジャンクメール禁止、プライベートメール禁止」という程度ではポリシーとは呼べません。単なるエチケットです。署名の部分を統一している会社はありましたが、書き方が統一されているという感じは、まったく受けたことがありません。こんな経験はありませんか。・永遠に返事の来ないメール・延々と続くメールのやりとり・意味不明のメール・多量のジャンクメール・複数の質問に全部答えない返信・多量のメールで埋もれる大事な用件・メールしてよい相手かどうかで逡巡・「そんなメール来ていないよ」・「読んでいません」・「TO:で来ていないと読まないよ」・「どこいったっけ」・「メールだと失礼なので」といつまでも書かない・「まだ全部文章にしていないので」と遅れている私は全部経験したことがあり、今も経験中で、いっこうに改善する様子がありません。今や社内・社外を含めてビジネスコミュニケーションの中枢となったメールなのに、この非効率さはどうでしょうか。この部分を効率化するだけで、かなりコミュニケーションがスムースになることは間違いありません。その意味では電話もそうです。もちろん電話についてもその改善のノウハウを書いてまいりますので、ご期待ください。城下町けんぞう

2005.05.12

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トップのメッセージ

経営者というものは、本来どこにメッセージを発すべきなのでしょうか。会社の外ですか。会社の中ですか。みなさんの会社ではいかがでしょう。また、経営者はいつメッセージを発すればいいのでしょうか。会計年度の年頭ですか。半期または四半期毎ですか。毎月、毎週、毎日．．．．ライブドア・ブログで、堀江貴文社長がブログを書いています。常にランキングもトップクラスですね。どうしてこんなに読者がいるのでしょうか。内容は面白いですか。それはともかく、あなたやあなたの会社の経営者がこれだけの情報を発信しているでしょうか。人間を理解するということは情報量に依存します。情報といっても、表情をはじめとする視覚情報から、言語を介したものまで幅広くありますが、長い間そばにいて、触れ合い、言葉を交し合った方がより理解も深まるのは当たり前ですね。「社長は雲の上の人だから、話すこともないし、めったに見ることもないよ」という社長は、現代の企業にとって必要でしょうか。マスコミと話をしたこともなくて、「私は寝ていないんだ」と、エレベータに駆け込み、会社をつぶした社長の下で働きたいと思いますか。このブログでは、ＩＴによる社内コミュニケーションもひとつの大きなテーマなので、ＩＴを駆使したコミュニケーションを推奨していますが、ＩＴを使う使わないに限らず、メッセージはなるべく多く発信すべきでしょう。そして、このブログは、メッセージアウトにＩＴを使って安く効率的に行ないましょう、というお話につながっていくわけです。このブログの行く末を期待してくださいね。城下町けんぞう

2005.05.11

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社内ブログ　（２）

ＩＴというものは、１００社があれば１００通りの方法があります。したがってどれが最適なのかは言えません。いろんな方法の長所や短所、得意・不得意を吟味して、自社にあった方法を選ぶべきです。そして、改善を欠かさないことです。すべての要求を満たすテクノロジーというものは絶対に存在しません。レポートにブログを選んだとしても、全部をレポートに書くこともできませんし、理解してもらえない部分も必ず出てきます。また、会社も絶えず変化しています。外部の環境も同じです。それらを絶えず調整して改善していくことが、もっとも重要だと言えるでしょう。ここで、大まかにメールとブログのそれぞれの特徴を書いておきましょう。メール送信・送信先を自由に決められる。１：１のメール、グループ全体や全社など・メーリングリストを使えば、１個のアドレスを指定するだけでグループ全員に送信可能・アドレスの管理が煩雑、受信すべき相手が漏れることもある・相手を意識するので、言葉遣いや警護などに多少気をつかう・送信したメールを分類するのを忘れるメール受信・受信メールの分類が煩雑・各自メールボックス確保が必要なため、大容量が必要、高コスト・重要なメールを見逃してしまう場合もある・重要でないメールに時間を取られる・メッセージの検索がやりにくいブログを書く・文章を書くのに好き嫌いや得意・不得意があり、書くボリュームに格差が出る・テーマやフォーマットが決まっていないと戸惑う場合がある・１回書けばよいだけなので、受信側を意識して何度も書かなくて良い・日記という感覚が強く、ビジネスツールとしては抵抗があるブログを読む・時系列、ジャンル別に分類されているので、情報の検索が容易・読みたい情報を取捨選択できるので、多量のメールに情報が埋没しない・新しいメッセージがアップされても通常は通知されない（通知にするのは可能）・ブログのページに自分で行かなければ読めない・分類のしかたをうまくやらないと、情報の取捨選択がとても困難・他部門のブログを読んで、思わぬコラボレーションやシナジーが生まれるときもあるまたブログでは、なんとなく第三者的に読めるというのもあるでしょう。メールだと、前述したように読み手も書き手も意識することになりますので、遠慮が入ったり、業務に関係ないことを書くとまずいかもと考えたりと、いろいろと感情の起伏が生まれることになります。しかしブログだと、日記感覚という先入観も手伝って、自分の感想や趣味の話も書いて構わないという見方が一般的ですし、業務に関係ないことを書いているというのも、お互いをよく知ることができるなどの副次的効果も生まれるでしょう。以前から私は、自分の気がついたことやちょっとした情報・ニュースなどをグループに対してメールするという効用を主張してきました。ただ残念なことに、ジャンクメールの類は飛び交っても、有益なメールをグループに流す人はまずいません。どうも日本人は、「自分で得た情報は誰にも教えない」と考える傾向があるようですね。社内コミュニケーションでは、このバリアをどう崩していくかが大きな生産性向上のキーになります。社内コミュニケーションの大きなキーワードのひとつは、「共有」なのです。「ちょっとした情報」メールというものが根付かないのは、日本人特有の遠慮なのでしょうね。それ以前に、有益な情報を他の人にも教えたいという態度そのものがない場合もあるでしょうが。ですから、その類のメールはあったとしても、そのグループのリーダーからが多いですね。中にはそんな「ちょっとした情報」をグループ全員にメールするよう勧める上司もいるにはいますが、遠慮とか気がねをなくそうという努力をしている上司は少ないかもしれません。メールだとそうなってしまうのですが、これがブログだともう少し簡単にできます。あまり遠慮することなく、自分の得た情報や知識を掲載することができるからです。ひょっとしたら根底に、「読みたくない人は読まなくていいよ」という気持ちもあるかもしれませんね。私は以前、会社のグループウェアの中に、自分のコーナーを持っていて、そこにエッセイや小説などをたくさん書いていました。ロータスノーツを使っていたのですが、ノーツだとメールだけではなくて、ブログのような形の書き方もできます。それは会社でたいへん好評でした。そんな、業務だけに限定されない相互理解というものも社内コミュニケーションには不可欠だと思います。まあ、今までウィークリーレポートなど書いたことも書かせたこともなかったのが、いきなりブログでレポートを出せと言っても成功しません。ＩＴを入れれば人が働くかというと、まったくそういうことはないので、自社の業務フローをよく吟味した上で、ＩＴの味付けをするのが賢明です。まずは、肩のこらない「カチョーのブログ」とかから始めてみるのがよいかもしれませんね。城下町けんぞう

2005.05.11

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