テーマ:お勧めの本(7363)
カテゴリ:本・漫画
東京バンドワゴン 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。 60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。 画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。 さらにご近所の日本大好きイギリス人、何かワケありの小学生までひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、 泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。 日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生。 おいおい、この紹介文肝心の家長、勘一と長男、紺が書いてないぞ。適当か! この前ツタヤに行ったら、文庫版が出ていて、しかも第三弾ってあった。シリーズ化してたの知りませんでした。 やはりたまには本屋に行ってみないと行けませんね。 でもツタヤ2巻が置いて無かったので(入荷してなかった。オイオイ)結局ネットで買いました。 大事にゆっくり読もうと思ったのに、本が手元にあると…我慢できずに全部読んでしまった!ばか! つまらない話なら一気に3巻も読んだりしません。つまり、この本は面白い。 一言で言うなら、大家族のほのぼの話。 しかしお人好しな下町の性格と、家訓「些事諸問題なら万事解決」に習い、近所間等で起きるささやかな珍事件を、 家族総出で解決していきます。 古本屋ならではの造詣の深さも出てきたりね。推理小説とまではいかないんだけど、 事件はすべて人の様々な思惑が絡んで、最後は人情味あふれる解決となる。 登場人物がこれだけ多いと混乱しそうなのに、実際最初はそうなったけど、 次第に個性的なキャラ達を把握して、誰がどう言ったとかの説明も無いのに、 食事のセリフ乱舞にも誰だか把握できちゃう。 語り部はなんと、死んだ勘一の妻のおばあちゃん。つまり幽霊。 この語り口が優しくってね。和む。 大家族ならではの食事風景とか、季節の行事とか、何だか懐かしい気持ちになります。 読んだ後に優しい気持ちになれる、そんなシリーズ。 大抵シリーズ化すると、面白味が薄れる本が多いのですが、これは違いました。 2巻のシーラブズユーが好き。泣いちゃった。 私が一番好きなキャラは、古本屋当主、勘一(79)です←ジジフェチ。 典型的な頑固親父です。でも江戸っ子らしく筋がびしーっと通ってます。 江戸っ子大好きだー!! それと正反対な息子、伝説のロッカーの我南人(60)のゆるい感じも好きです。 何でも「LOVEだねェ~」で片付けちゃう。でも実際そうだったりする。 愛があふれてるんだよ! 私は文庫版になった時につく解説を読むのが好きなんですが、大抵クリエーターとかに頼む場合が多いのですが、 珍しく紀伊国屋などの書店員さんなんですよ。 つまり、パンピー。 古本屋の話だから、本を売る事を生業にしている人たちに解説を頼んだのかと思うと、粋じゃないですか。 また解説が変な小説家なんかよりずっと素直で解りやすい。 一巻の解説の方好きです。 季節ごとの短編集のようになっているので、読みやすいと思います。 そろそろ読書の秋ですし、お勧めします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年09月13日 00時47分05秒
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