カテゴリ:短編
「私は、人生の岐路に立った時、
いつも困難なほうの道を選んできた。」 (岡本太郎) プピッピプー、プピッピプー・・・携帯が鳴った。 「誰かしら――名前がでてないわねえ。 はい、美咲ですけど」。 「あっ、美咲か! 俺だよ、俺」。 「俺って、誰? まさか、おれおれ詐欺!?」。 「ばーか。俺だよ。お前の彼氏のマー君」。 「マー君?? そんな人いたかしら?」。 「ひでえなあ。半年も付き合ってて、 そりゃないぜ。政樹だよ。ったくもー、 酒の飲み過ぎで忘れちまったのか?」。 「も、もしかして、同級生の政樹君? うそー、信じらんなーい・・・」。 政樹は高校の同級生で、初恋の人でした。 引っ込み思案の私は告白もできず、 恋は実りませんでした。 だから恋人なんかいるはずもないのに、 あの政樹君とお付き合いしてるなんて――。 猫のことといい、どうなってるのでしょう。 私は頭が変になりそうで、 いきなり電話を切った。 そして、しばらく呆然としていました。 つづく・・・ ブログ作家 kane お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/01/19 05:43:38 AM
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