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March 25, 2024
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カテゴリ:心理学

精神力

失敗しても失敗しても続けていくには、肉体的な体力とそれを支える資金的体力も大事だろうけれど、それ以上に精神力がものを言うんじゃないか、という声が聞こえてきそうです。その通りです。

受験生だってそうでしょう。どんなにありがたいたって、こんなもの受かるわけない、頭が悪いから俺には無理だとあきらめてしまって時点で、勝負は終わります。

したがって、知的体力の最後は、精神力。失敗してもめげない、あきらめない、へこまない精神力です。

 

この精神力は、答えのないものに答えを見いだそうとするときには、とくに重要です。

マニュアルどおりにやればうまくいくような作業なら、多少の知性と文字通りの体力があれば、早晩できてしまうから。でも、失敗を重ねてきたといったからといって、必ず答えが見つかるという保証がない場合はどうでしょう?

昔、「101回目のプロポーズ」というドラマ(1991年7月から同年9月まで、フジテレビ系列で放送)がありました。ドラマだから101回めに成功しましたが、現実には、さてどうなんでしょう? 1回めのやり方でフラれ、2回目のやり方でフラれと、それでも100個も仮説を立てて続けていくのは、(脚本家の!)仮説力もさることながら、まさに精神力も問題いでしょう。

大学に入ってからの勉強、社会に出てからのビジネス上の問題解決、子育て、人間関係などすべての課題と、受験勉強のとの違いは、後者は答えがあることがわかっているけれど、前者は答えのないところに答えを求めることである、という点です。そこでは、精神力が大きくものを言います。

 

以上、知的体力の要素として、仮説力(知識と知性)、体力(肉体的な体力と資金的体力)、精神力の3つをあげました。

すなわち、本来的な頭の良さというのは、知能心理学や認知心理学の研究対象である、いわゆる知性だけではありません。それにまつわる実行力と、だめだったときにもへこたれない精神力が備わってはじめて、社会に出たときにも通用する、しぶとい頭の良さにもなるわけです。


 

 

【21世紀の頭の良さを身につける技術 脳科学より心理学】精神科医 和田秀樹Discover






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Last updated  March 25, 2024 05:26:59 AM
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