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カテゴリ:コラム
入門記念日 落語家 桂米多朗 前回、落語家が900人ぐらいいて、真打が半分以上いると話しましたが、先行き不透明な前座は、東京で50人ぐらいいるかと思います。そして銭座の時に辞めるのは一割程度でしょうか。 入門してみたら、師匠が思った以上に厳しかったり、先輩たちと馬が合わない党、人間関係が上手く行かない人が辞めていきます。落語が好きなだけでは、なかなか務まらない。 コミュニケーション能力の高い人は、やはり前座の時から、先輩たちに注目されて可愛がられます。焦点に出演の林家たい平さん、桂宮治さんは、前座の時から落語が上手く気配り上手で、お客様にも仲間にも人気者でした。 多久語科になりたいと思ったら、通常は寄席や落語会に通って、この師匠の落語が好きだ! この師匠に弟子入りしたい! と思い考え、またはどの師匠が優しそうか? 自分の師匠として相応しいのか? 等を吟味して入門先を決めますが、私は、役者を目指している時に、お世話になっていた放送作家・小山田満月さんに「落語家にならないか」と誘われ師匠を紹介されました。 昔は親に感動されて落語家になった人もいたようですが、今は、親の承諾がないと入門できない。親を説得できないで、お客様を説得できるか? という事で、私も最終的には両親を連れて入門許可を得ました。これが私の入門記念日です。 その日は親と別れた後、紹介してくれた満月さんと、師匠と3人で昼の3時から、お祝いだ! と飲み始めて、浅草演芸ホールの近くで2軒飲み、次は銀座に行き、1時間もいないうちに次ぎに行くぞ! となって六本木のお店へ。家に帰ったのは、翌朝8時。波乱の入門記念日となりましたが、その3年後には、私の結婚記念日になり、さらに2年後は、天皇皇后両陛下の結婚記念日となりました。
【すなどけい】公明新聞2023.7.21 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 15, 2024 05:18:50 PM
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