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2005.03.06
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カテゴリ:シネマのある日々
先日、薦めて頂いた「王は踊る('00、ベルギー・仏・独)」と個人的に鑑賞予定だった「ダロウェイ夫人('97、英・蘭)」を観ました。


「オルランド」→作者:ヴァージニア・ウルフ→「ダロウェイ夫人」と繋がって、今回「ダロウェイ夫人」を観たわけですが・・・。

「オルランド」ほど、劇的・波乱万丈ではなく、淡々と描かれています。
平凡な下院議員の婦人となった女性が、ふと自分の青春時代を振り返りながら「自分の人生はコレで良かったの?」と自分自身へ問い掛ける。
人間が、生きる時間を重ねれば自然発生的に現れる疑問。

その問いに対しての答えは、決して明快ではない。けれど、自分の辿ってきたものを承認する作業を重ねて、認めなければ人は生きていけないのかもしれない。

まー、そんな感じです。


それから「王は踊る」。コレ、「カストラート」と同じ監督さんだったんですよね!
なので、時代考証もしっかりしてて安心して観ていられました(衣装も豪華!)

実は・・・この作品を観る数週間前、実際にルイ14世が踊ったというバレエの演目をTV(NHK)で観たんですね(すっごい、偶然!!)。
彼は歴史上でも「ロア・ソレイユ(=太陽王)」と称えられ、若さと太陽を象徴するアポロンを特に好んでいたとか。
その為、アポロンに捧げるバレエを作らせて自ら上演していたと言うのです。

なので、TVで再現されてたバレエの衣装も、アチコチに太陽が描かれていて・・・しかも金ピカ(一歩間違えると、悪趣味そのもの)!
でも、そんな悪趣味(苦笑)なルイも、バレエの発展には貢献したそうです。
バレエの基本ポジションや、基礎的なテクニックはこの時代に確立されたのだとか。

実際、バレエ音楽のスコア(楽譜)だけでなく、脚の位置や動かし方を「動線」で描いた、バレエの足取りの楽譜(他に言葉が思いつかないの;苦)が、キチンと残されてるため、当時の踊りを再現する事が可能なのだと、再現した舞踏手の方が言われていました。


劇中で、ルイが踊るシーンでは「上半身裸で金粉」らしきものが塗られていて・・・ちょっと引きました(汗)
が、踊りのシーンは最近バレエにハマってるおかげで、かなり楽しめました。

ルイ14世に、片思いな宮廷音楽家リュリ。
「ソドミー(男色家)は嫌いだ!」と公衆の面前で罵倒されながらも、一途に思いつづける姿が、ちょっと痛い感じでした(リュリは男色家という設定)。

バレエお好きな方、または「カストラート」を御覧になって、何かしらの感銘を受けた方にオススメ。



◎オマケ◎

丁度「王は踊る」を観終わった後、TVつけっぱなしにしてると、偶然古典バレエをやってたので、演目は何かな~?と思って観てたら、踊っているプリマの背中に小さな羽根が見えて・・・かねてから観たいと思ってた「ラ・シルフィード」だとわかりました!
途中からとはいえ、なんという偶然・・ラッキー☆でした。

パリ・オペラ座バレエ団の公演でしたが、流石に素晴らしかったです・・・。
ソロ、コールド(群舞)、コーダ。
どれ1つとっても、「非の打ち所が無い」とはこの事かもね。
いつか生で観たいです♪






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最終更新日  2005.03.07 21:25:40
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