カテゴリ:カヤック
昨年から始まった蒲刈でのカヌーマラソン。 私のカヤックスタイルは、『あるくみるきく_旅するシーカヤック』であり、カヌーマラソンやレースなど競技カヌーには全く関心がないのだが、縁あって昨年から、ボランティアスタッフの一人としてお手伝いをさせていただくこととなった。
*** その理由の一つは、地元の呉で開催される唯一のシーカヤックに関するイベントであり、地元の方々に、少しでもシーカヤックを知っていただく機会が増えるといいなあと思っている事。 二つ目は、毎年、部分的にではあるけれども参加させていただいている『瀬戸内カヤック横断隊』が、ここ蒲刈の県民の浜にあるB&Gにはいろいろとお世話になっており、そのお礼の気持ちとして。 そう、ここ県民の浜は、瀬戸内カヤック横断隊にとって現代の『風待ち潮待ちの湊』の一つなのである。 そして三つ目には、『初心者体験教室』 昨年も、B&Gの職員の方をサポートする役目を仰せつかり、この初心者体験教室のお手伝いをさせていただいたのだが、これが実に楽しく、やりがいがあり、良い経験であった。 もしかしたら、これが一番の理由なのかもしれないなあ。 *** 9月22日、土曜日。 今日は会社の出勤日なので有給休暇を取り、蒲刈へと向う。 10時過ぎ、昨年知り合ったスタッフの方々と挨拶を交わし、準備を開始。 シーカヤックをラックから降ろし、トラックに積み、トラックから降ろし、駐車場から浜へは二人一組で運んで行く。 これをひたすら繰り返す。 次はパドルだ、PFDだ。 ふう、暑い。 9月末とは思えない暑さの中、何度も水を飲みながら、準備を続ける。 昼食後は、机を運び、椅子を運び、日よけのテントを立て、バーベキューセットを運ぶ。 午後4時前、準備終了! 2年目という事で、去年よりかなり早く準備が終了した。 *** スタッフミーティングの後は温泉に入って汗を流し、夕方からの座談会~交流会へ。 今回は、ホクレアクルーの一人であった『荒木汰久治』さんもゲストとして来られてスピーチをされた。 明日は、アウトリガーカヌーで参加されるようだ。 交流会では、昨年知り合ったスタッフの方々や荒木さんたちとの楽しい宴。 前夜祭の楽しい一時。 *** 9月23日、日曜日。 朝は少し涼しくなったようだ。 朝食後は、初心者体験教室の最終準備。 テントを立て、机と椅子を運び、パドルを組み、PFDをハンガーに掛ける。 10時、マラソンスタート。 10時15分、体験教室開始。 今回は、受付を2名、スクールと海上での安全確保を3名のスタッフで担当する。 人が来ないとさみしいなあ、なんて他のスタッフと話していたが、1回目はどうやら8名ほどの参加者がおられるとのこと。 ホッと胸をなでおろす。 最初にB&Gの方が、陸上で漕ぎ方の基本をレクチャーし、PFDを付けると、経験や年齢、性別、体格などを見ながら、私がその場でシーカヤックの割り振りを決めていく。 『では、このフネでお願いします』 『そちらは、このタンデムカヤックでいいですか?』 などなど。 *** 私は先に海に出て、海上から出艇の様子を見守る。 全員揃うと、パドリング開始。 ある程度のエリアを決めて、好きなように漕いでもらい、それを見ながらサポートが必要そうな方のところへ行ってアドバイスをする。 『パドリングはこういうふうにした方が良いですよー』 『頭を横に出すと沈しちゃいますから、気を付けて下さいね』 『漕ぐ時は引くだけじゃなく、パンチを出すように、こんなふうに押す感じでやってみるといいですよ』 『ゆっくりでいいから、水の重さをしっかりと感じながら漕いでみて下さい』『その岩の方に行くと波が立ちますから、こっち側に寄った方が良いですよ』 などなど。 常に周囲をワッチして全員の居場所を頭に入れ、風や波の状態を確認しながら安全確保に留意して進めて行く。 最初はおそるおそるだった人が、すぐに慣れてスムースに漕ぐようになっていく。 『どうですか?』 『これはいいですねえ!』 『気持ち好いでしょう!』 『ええ、これは楽しいなあ』 その笑顔が、なによりもうれしい。 『じゃあ、あの砂浜まで行ってみましょう!』とリーダー。 『では、あの先生に付いて行って下さい』と私。 しんがりを務めて、遅れる人や曲がってしまう人にアドバイスしながら、小さな砂浜へのショートトリップ。 上陸して、瀬戸内らしい景色を眺めながら、しばしカヤックについてお話する。 パドルを始めとする道具の話し。 ワイドブレードとナローブレードの違い。 リバーカヤックとの違い。 家族での海旅、川旅や、テントを積んでの『旅するシーカヤック』の話し、などなど。 みなさん、興味津々で話しを聞いて下さり、質問して下さる。 この陸上での一時が、また楽しいのだ。 *** 『じゃあ、そろそろ帰りましょうか』とリーダー。 ここでも私は先に海に出て、全員の出艇を見守る。 始めての方も、帰りにはかなり好い感じでパドリングされている。 みんなすごいなあ。 出発した浜に戻り、フネを揚げ、パドルとPFDを回収する。 『お疲れさまでした。 参加していただき、ありがとうございました』 すると、『楽しかったです。 ありがとうございました』とのうれしいお言葉。 『また、機会があったらぜひ漕いでみて下さい』 『ええ、そうします!』 *** 結局今回は、十数名の方に参加していただき、無事、体験教室を終える事ができた。 今年は1回45分と昨年より15分長くしており、その分たっぷりと漕ぎ、アドバイスし、いろいろとお話する事ができるので良い体験教室になったと思う。 皆さんが海の上で楽しまれている、うれしそうな笑顔。 これが、私にとってこのイベントに参加する最高の記念品である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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