テーマ:旅するシーカヤック(153)
カテゴリ:カヤック
『ご無沙汰しています! この週末、遊びに行ってもいいですか?』 『いいよー、フェリーにカヤックも積めるから。 着いたら電話ちょうだい』
先週半ば、久し振りに白石島の民宿『はらだ』さんに電話。 これで、この週末の予定は決まった! *** ソルスティスSSを積んだ車は、一路笠岡港を目指して早朝の快適なドライブ。 予定通りの時間に到着し、駐車場に車を止めると、カヤックを下ろしてカートに載せる。 そう、今日は、車は本土に置いたまま、カヤックだけをフェリーに積んで島に渡るスタイル! カートに載せた、荷物を積んだカヤックをコロコロ、ゴロゴロと引っ張って、フェリー乗り場へ移動する。 邪魔にならない隅っこにカヤックを停めて、フェリーの到着を待つ。 待合室はあるのだが、チケット売り場がない??? タクシーの運転手さんに聞いてみると、『切符? そんなの要らんよー。 フェリーに乗ったら料金を集めて回るんよ』 『そうなんですか! ありがとうございました』 *** フェリーの時間まで、もうしばらくある。 『おはようございます』 外で座って船を待っている様子のおばあさんに挨拶。 すると、『おはよう』と返事が返って来た。 『白石島に行かれるんですか?』 『いいや、私は北木行きのフェリーを待っとるんよ』 『そうですか。 北木は良い所なんでしょうね』 『私らは住み慣れとるけん。 静かでええよ、街はうるさくていやじゃねえ』 『北木は漁師さんが多いんですか?』 『そうよね、石屋はだいぶ減ったし。 やっぱり漁師が多いね』 ご自身も、ご主人と一緒に漁師をしておられるというおばあさん。 11月とは思えない温かい日差しを浴びながら、並んで腰掛け、北木島の話、漁の話などを伺う。 北木の特産品の一つであった石の事、建網漁の事、そして海の変化についてなど、朝の楽しい一時。 *** 『ところであれはカヌーね?』 『ええ、そうですよ』 『本物を見たのは始めてじゃ』と言いながら、立ち上がってシーカヤックを見に行かれる。 私も傍に行って、カヌーの説明。 『いろいろな遊びがあるもんじゃねえ』 『楽しいですよ!』 そうこうしている内に、フェリーが到着。 『どうもありがとうございました。 じゃあ、行ってきます』 *** 船の乗組員の方にも手伝っていただきながら、フェリーにカヤックを積み込む。 白石島までは、1時間弱の船旅。 *** 白石島の港では、原田さんが待っていて下さった。 挨拶を交わし、近況を報告しながらカヤックをトラックに積み込み、民宿のある浜へと向う。 カヤックを下ろし、話をしながら荷物の整理と出艇の準備。 『じゃあ、適当に漕いで来ますから。 行ってきます』 すると原田さんが、『これ、持ってって』と、ビニール袋を渡してくれた。 『魚の干物。 ガム代わりに』 『ありがとうございます』 *** 10時半過ぎ、民宿『はらだ』の前の浜から漕ぎ出す。 海図を眺め、まずは『カナリ島』へ。 ここは、上陸できる浜もない岩と松の小さな島である。 南下して梶子島の西側を抜け、北木島へ。 岸沿いに漕ぎながら、お昼ごはんを食べるのに良さそうな浜を探して漕ぎ進む。 しばらくすると、海水浴場があり、そこの浜に上がることにした。 フネを揚げ、ペットボトルのお茶を飲み、途中で買って来たお弁当の昼ご飯。 今日は、ポカポカと暖かく、薄手のフリース一枚なのだが、長袖を肘までまくっていても、汗が流れてくる陽気。 きれいな海と、青い空を眺めながらのお昼ごはん。 *** しばし休憩し、再び海へ。 海面が、キラキラと輝いている。 どうやら昼から、南西の風が出て来たようだ。 北木島の南端を回り、そこからはバウを北に向ける。 時おり強い風が吹くが、波も高くなる様子は見せず、好いペースで漕ぎ進む。 北木島の北東端を越え、白石島と北木島との間の瀬戸を吹き抜けてくる横風を受けて、少しフェリーグライド気味に、白石島へと渡る。 時折、原田さんからいただいた魚の干物を取り出し、レスキューナイフで小さく切って口に放り込む。 なるほど、これは好い行動食だ。 *** 岬を回り、バウを西に向けると、ここからは向かい風。 一漕ぎ一漕ぎ、水をキャッチする感覚を確かめながら、白石港を越え、民宿の前の浜に無事到着した。 到着時刻は、13時40分。 白石島からカナリ、梶子経由で北木島をグルリと回り、反時計回りで白石島に戻る約20kmのコースで、お昼ごはんの休憩を入れて約3時間のツーリング。 今日は、なかなか好いペースだったなあ。 爽快爽快 *** カヤックを浜に揚げ、道具とカヤックを水洗い。 道具を干し、顔に付いた潮を洗い流し、服を着替える。 今日は、たっぷり時間がある。 ちょっと、島内を散策してみよう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[カヤック] カテゴリの最新記事
|