ざっくすせいびふたたび2
ザックスの観察・整備・清掃の続き。以下、覚書きも兼ねながら。。●モデル Optima50 Type513-017 自重:58kg(装備重量?) (Ciaoは40kg(これが軽すぎ)) 全長/全幅/全高:1700mm/650mm/1000mm (Ciaoは1630mm/660mm/1025mm) 最高速度:50km/h (Ciaoも公称は同じ) シート高:800mm~870mm (最低高でもCiaoより高い) 燃料消費:ISO規格 2.5リットル/100km =40km/リットル (CiaoはCUNA公称70km/リットル) 登坂能力:約32%(Ciaoバリ無しシトープラスより、Sachsがマシとは思えない) 点火系:電子式無接点マグネット発電機 12V50W (Ciaoは40W) タンク容量:4.5リットルうちReserve0.5リットル(Ciaoは2.8リットル) ●エンジン Type:505/2 DY 単気筒空冷2スト50cc Bore:38mm x Stroke:44mm(Ciaoは 49.3cc 38.2mm x 43mm ) 圧縮比:10 出力:2.2kw(3.0PS) @6000 (Ciaoは不明) トルク:4.5Nm @3500●エンジンオイル 2%混合=給油時にガソリンと一緒にタンクに、ガソリン量の2%(1:50)を入れる。 これが面倒という人もいるが、リザーブ抜きタンク容量4リットルの2%=80ccを百均容器などで小物入れに入れておいて給油時に全量入れれば良いだけだから、気にする必要も無い。 ●キャブ BING 85/12/126 (50km/h規格のキャブのようだ) HD(MJ):70, ND:1547C, DN:46-052, SlideBulb:22-146-31●Spark Plug Bosch WR4AC (NGK互換でいうとBR8HS) 結構、冷え型 なのか? 但し、本車には、BR7HSが入っていた。 少しススが多めなのとチャンバーからの白煙も多いので、手持ちのB6HSに替えて様子をみてみることにした。●ギアオイル 300cc Sachs特殊オイル(ATF) うーん、特殊オイル? 交換は不要で、上記の、覗き穴兼投入口ネジから覗いて、足りなければ溢れる程度に追加するだけ。 推奨オイルはその他: SHELL Donax T6, ESSO ATF 55, OPTIMOL-ATF-SUFFA, TEXAMATIC 1585, MOBIL-Fluid 200Y, BP-Automatic Transmission Fluid, Deutz-Oel HYF, SUNOCO Transmission Fluid AQ-ATF 737 A, CASTROL-TQ どうも、ATF用のオイルを使うようだな。 急いで、バイクのギアオイルやエンジンオイルでの代用はやめといた方が良いのかな?●装備 フロントフォークはしっかりしていて安定感がある。 トモスなどはここが錆びるが、Sachsは更にブーツも装備しててグリスアップもしておける ので良し。リアもCiaoのようなリジットでは無くスプリング二本サスが付いてるし。 よって、乗り心地は(やれた)Ciaoと比べるまでもなく重厚で、かなりしっかりしている。 サドル下には工具入れが さらになんと、リアキャリア裏に空気入れ実装!!(案外オーナーも気付いてないんじゃない??) そのキャリアには、Ciaoにもある、ばねテンション付きの金具が。 何に使うのかよく分からない装備だったが、今回マニュアルを見るとヘルメット固定器なんだと。ヘルメットフック付けといてくれた方が。。。。(ちなみにメットフックは無い) ホントは、フルフェイスのチンガードなどに引っ掛けておくようだけどそんなスペースは無い。。◎乗り方まずはハンドルまわりの装備の確認 左手:クラッチレバー、グリップシフト(グリップ自体が回転)、デコンプレバー、ベル(チリンチリン) 右手:フロントブレーキレバー、ウインカースイッチ、チョークレバー始動方法・基本: スタンドを立ててまたがり、ニュートラルでペダルを順方向(前向き)に 思いっきり回すことで始動。 但し、CiaoやTomosとは比べものにならないほどペダルが重い。 キックしやすい位置にペダルを回そうにも、前向きは重く、後ろ回しは リアコースターブレーキのため、回らない。・では、どうするか? クラッチレバーを握れば、ペダルが順方向には回るようになるので、キックしやすい 位置までペダルを回すことは可能。(始動時にはもちろんクラッチレバーは握らない) 左手親指でデコンプレバーを押して、すなわちエンジンシリンダーの圧縮気を少し逃がす 仕組みを利用して、キック(の抵抗)を軽くする。始動しかける瞬間にデコンプ離す。・冷間時始動 昨日のブログに書いたティクラーをステップに開いた穴から指で5秒間ほど押す。 (キャブやガソリンコック&フィルターがきっちり整備されていれば、この操作は不要だと思う。) 右手の親指でチョークレバーを押しながら(すなわち左手親指でもデコンプレバーを押しながら)、良い位置に置いたペダルを思いっきり押し下げる。 エンジンかかる間際にデコンプを戻し、エンジンがかかったらチョークレバーも戻す。・問題点 マニュアル車だからクラッチ操作を誤ると当然エンストする。 特にエンジンの慣らしやクラッチがなじんでいない新車時はクラッチ操作が非常に難しい。 (そもそも、小排気量小トルクのクラッチ操作は難しい、坂道発進時にはブレーキも必要) 一旦エンジンが始動すると、Ciaoなどと違い、ペダルは前向きはフリー回転となり、 すなわち、人力アシストは出来ず、言い換えると走りながらのペダルによる再始動は 基本的に不可。・ペダルによる自転車モードはあるのか? Mopedなのに走行中、ペダルがフリー。エンジン停止時ニュートラルはペダル回らず。 Ciaoのリアハブにあるような自転車モードへの切り替えスイッチも無い。 マニュアルにも自転車モードのことは触れていない。 一説によると、ヨーロッパではペダルが付いていることが若年者が免許不要で乗れること の条件となっているようで、ペダルはキック+ブレーキ用だけの飾りではないかと。。 →(回答) 実はSachsにも、自転車モードはある。 グリップチェンジの1-0(N)-2 の0-2の間、感覚的には、 1-0-(自転車モード)-2 という感じで、自転車モードの位置では、クラッチレバーが半引き状態になる。 --(自転車モード)に入れた状態-- なお、この位置ではエンジン出力は伝達されないので、人力アシストにはならない。 完全な自転車ペダル走行のみ。 Ciaoなどと同じく、ギア比が低すぎるのと、車重が重いので、実質、自転車としての使用は無理。 実は、1-Nの位置にも、擬似的にクラッチ半引きになる状態が発生する。 1速に入れる際にも気をつけないと、この位置ではもちろん発進出来ない。 (ペダルを踏んでも。)・暖間時の再始動 基本的には、ニュートラルにして、道端に寄せてスタンドを掛け、クラッチを握りペダルを 始動しやすい位置にして、回しキック! する。 下り坂であれば、クラッチを握り二速に入れて惰性で下り、クラッチを繋ぎ再始動。 下り坂or平地なら、普通に「押し掛け」もできる。 上り坂ではまず無理だが平地なら、裏技的に、自転車モードを活用し、ある程度まで 速度を上げたところで、二速に入れてクラッチを繋ぎ、始動させるのも可能か。・シフトチェンジ グリップチェンジは、ベスパ乗りにとっては容易と思われるが、落とし穴があって、シフトの方向がベスパと逆。 つまり、向こう側に回して、一速、こちらに戻して二速。 一速ではメーター読み25km/h程度まで、二速でも45-50km/hが関の山。(ノーマル) 登坂力はマニュアル二速だからといってバリエータ-無しシトープラス付きノーマルCiaoから飛躍的に改善されるという感じもしない。 とはいっても1速35km/hから段々速度が落ちてくるということも、よっぽどの急坂でない限りないし上り坂途中からの発進も、半クラを上手く使えば容易。 ちなみに高速域での息継ぎは無くなった。(良かった!) やはり、キャブの清掃が十分じゃなかったのか?? これだけ書くとよっぽどしょうがない乗り物だと思うだろうが、少なくともベスパ乗り だったら案外すぐに馴染む。 馴染めばマニュアル操作の楽しみが、全てに勝ってくる、ヨ。 しかし、現状では特に最高速が遅い。多分出力抑制されているのだろう。 まだ慣らしの走行距離なので、もう少しこのままでもしょうがないが、 そのうち、なんとかパフォーマンス改善をしたいな。 (但し、チューニング部品が殆ど無い。のが残念。。)