[Vissel] 現時点で2008年の補強を採点する
新体制発表会が行われた訳だが、それではここまでのオフシーズン補強状況を採点して見よう。コーチングスタッフトップチームの布陣は大きく変わらないものの、サテライト以下が大きく変わった。U21解体/小山ユース監督の転出により安達Jrがユース監督になった。昨年、停滞感のあった「育成」が今年どのように機能するかは未知数。トップチームも中位以上を狙おうとするのなら何かプラスアルファが必要なはず。そこまでの、つまり一人でチーム力をぐっと持ち上げられる選手が多数加入した訳ではない(後述)のでコーチングスタッフの重要性は昨年より増している。 70点GK/DFGKは実質移動なしだが、まあ昨年の水準に大きな不満はないので可もなく不可もなく。ただ第3GKが紀氏のままで本当に大丈夫?DFは坪内を放出したのにもかかわらずCBの補強が出来ていない点で、大きな課題として残った。おまけにサテライトにもCBがほとんどいない。(石澤戻らず、中田解雇、増田はサイズ敵に無理がある)状況で、非常な不安材料を抱えている。さらに場合によっては河本がU23に取られると、更に苦しくなる。最悪の場合、内山がCBを務めなければならない。これは大きなリスクだ。ここは継続して追加検討が必要。なお、鈴木はまだDFとしては良く分からないのでここには含めない。 30点MFなんと言っても、金南一だろう。これでボッティが1.5~1.8列ぐらいに上がれる。これは大きい。昨年から不変のツートップへのパスの選択肢が、そしてボッティ自信の得点機会がぐっと増やせる可能性がある。ただし問題は金が不在(出場提訴など)の時の質の大幅な低下が気になる。いきなり金南一が代表戦でキャンプ不在、と言う痛い情報も入っている。まあ、代表級選手を抱えるチームとしては、当然のジレンマではあるのだが。鈴木は加入時の日記に書いたが古賀と縦の関係でコンビネーションが高まれば、他チームにとっての大きな脅威になり得る。ただしDFができれば、だが。それと吉田。年齢的にフルシーズン働けるかの懸念がある。まあ、朴・栗原と併用ができるのならそれもありか? 85点FW近藤が抜け、松橋と須藤を獲得。このポジションの課題は「嘉人が代表で抜けることを想定できているか」だろう。特に開幕前。チームがキャンプを張っている時に嘉人不在の公算が高い。それをどれだけ引きずるか、逆にその間に新加入組がどれだけ従来メンバーとの間でコンビネーションを高められるか。そこはコーチングスタッフの力量が問われる。松橋がブレークスルーを作れる存在になれるか?昨年の終盤で感じた「先発とサブの力の差」を縮められるかが、今年の一つのカギになる。 70点総合駒野が採れていれば、それこそ5位以上を現実に見据える、と言えたかもしれない。だがそれはならなかった。南一以外はスタメンに食い込めるかが微妙な選手が多い。もちろんこれからなのだが、昨年の終盤に痛感したG大阪などとの力の差を埋めるだけの選手層になったかと言えばはっきり言ってNoだ。この布陣で、5位以上?それにはまだまだ相当な努力が必要だ。とてもそこまで達してはいない。前年同等を確保できるか、ギリギリかもしれない。 65点以上はあくまで選手を個々に捕らえた場合。これをチーム力に変えられるかは、これからの1カ月にかかっているのは言うまでもない。会見で安達社長は75%、と言ったとか。75点、ではない。まだ残り25%を埋める努力をし続けるのだろうし、そうあって欲しい。少なくとも駒野獲得に向けた資金準備はあったはずなのだから。