意外な忘れ物
これ、なんだかわかりますか?先日病院へ検査に行った時の忘れ物。心電図で使う全面導電性粘着ゲルタイプ Vitrodeというディスポ電極らしい。検査日の夜、風呂に入ったら脇の下の近くに貼られたままだった。意外な忘れ物に驚いた。ネットで調べると価格は\40,000(50個/箱)で1つ800円らしい。表の中心には金属の凸部分があり、裏はジェル状の接着面となっている。先日の検査は心臓に負担をかけた場合を調べるもので、自転車のペダルこぎ運動&化学物質を血管に注入して調べるRI(ラジオアイソトープ)検査2回、身体に電極を数箇所付けてランニングマシンのベルト上を走るトレッドミル運動&エコー(超音波)検査の2種類。どうやら最後のトレッドミル時の忘れ物らしい。一度使用したものは廃棄するのだろうが、病院へ行って医師に「忘れ物でした」と返したほうが良いのだろうか。それにしても、海堂さんの医療エンターテイメントにハマっている時に、こういった変わったモノを手にすることができるなんて偶然にしてもおもしろすぎる。僕の人生はマンガ的なのかもしれない。自分の場合、病院へ行くと多くの患者さんたちとは違うハプニングに会うのかもしれない。先日の検査時には、中央処置室から2階の放射線科へ移動する時に、エレベーターを待つのもナンだから、点滴スタンドを担いで近くの階段を上がろうとしていたら放射線科の医師が通りかかった。すると「点滴を抜いてもらいなさい」と言われ、点滴の落下速度をすごく速めてくれた。ポタ、ポタからッタ、タ、タ、タ…という高速落下スピードに変化。「入院時に落下スピードを試したが、ここまで早く落下するように、自分でいじくらなかったぜ」というくらいの速さ。入院時に同室で、点滴嫌いだったT氏だったら、その速さに卒倒しそうな速さ。今来た廊下をまた戻って看護師さんに、点滴をはずしてもらいなさいと言われたことを伝えた。が、点滴は生食の袋が空になるまで入れることになっていますと言われてしまった。再び階段近くまでスタンドを引っ張っていったが、今度は階段をやめてエレベーターで行くことにした。しばらくのあいだエコー検査室の前で順番を待っち、いざ検査の時になったら点滴が空っぽになっているのを技師が発見。看護師へ電話をかけて確認すると、そのままの状態で超音波検査OKとなったらしく検査を行った。検査が終わると空になった点滴スタンドを引っ張って中央処置室の看護師さんの所へ戻る途中、空になった点滴袋をつけたまま歩き回っていると、血が逆流して調節器のところまで上ることを発見した。「なるほど…」とちょっと得した気分になったのだった。入院時も点滴の針を刺したまま、外出許可をもらって本屋へ行っていた自分だが、ここまで見事に龍のようにチューブを昇る血液を見るのは初めてだった。