ライフ・スタイル・バランス
ライフ・スタイル・バランスとは、衣・食・住から自分の日常を考察する。今回は「住」という視点から、「住まう」ことについて投稿する。 ※環境心理学より※マクロ的だと「街づくり」にも及ぶことなのだが、「家原病」について知ってもらいたい。 手軽なリラクゼーションを使っても、 リラクゼーション法(自律訓練法)を試しても ストレスは増すばかりという方は、 唯一安らぎを感じなければならない「家」に 問題はないだろうか家族との関わりがレイアウト、インテリアで改善されていくのである。 カビやダニが原因のアトピーやアレルギー、 新建材が原因のホルムアルデヒトの被害、 個室化による家族の断絶が自然欠乏症による家原病。それが、肥満、生活習慣病、ストレスやノイローゼ、凶悪犯罪や虐待、ひきこもりや離婚、成人病などの問題を引き起こすことがあるのだ。 風が当たらず、適度に湿り、暖かい・・・ つまり密閉された状態が 空気の流れ家族の流れを 断絶する国連開発計画(UNDP)が 1994 年に発表した「人間開発報告」で初めて“人間の安全保障”(Human Security)という表現が用いられ、すべての人間の自由と可能性の実現を確保するような生活の条件を整備することの重要性が唱えられた。 世界保健機構WHO は、 安全性(safety) 保健性(healthy) 利便性(efficiency) 快適性(comfort) 持続性(sustainability) 居住環境の基準として、あげている。さて、感性福祉研究と感性論では「居心地の良さ(well-living)」という尺度を用いた環境評価がある。感性福祉は、五感に訴える療法があるが、安心感というのは、ある種の感じ方であり、個々人の感性と社会環境に依拠する 人間関係を中心とするストレスに対して、 ストレス・マネジメントによる対抗スキルは セキュリティ・マネジメントを検討すると 安らぎ(ease)を求め、その確保に向けて行動変容するらしい 住空間の安心感と安全性は、 1.「安」と security 誰にとって どのような環境の安全で 対象は何か 2.住空間(livable space) 居室・住宅 近隣地区 都市圏 国土 地球 地球外居住 Human Security System 安堵住宅、安心住区および安全都市を構想安堵住宅(secured house) 住宅・居室 (所有、利用、行動自由、構造強度、衛生、防犯、防災など) 家族・同居者 (自己尊厳、相互扶助・支援・介護、好悪感、別居選択など) 安堵内容の強化 (住宅改善、支援外部化、行動変容、関係発展、情報交信、見守り強化) 住様式の洗練 (趣味活動、室内外美化、静謐確保、交流発展、文化発信など) 住宅内不安の解消 (部屋閉じこもり、家引きこもり、虐待、孤立、依存など)吉田寿三郎は、家原病という言葉を用い、人間関係を含む広範な住まいの条件が、多くの病い(精神病含む)を生み出すと警告している。では、私たちはどのように暮らすべきなのか。「住まう」ということで、住宅内不安の部屋閉じこもり、家引きこもり、虐待、孤立、依存などを対処していくことができるのか。それは、また次回に。※参考 ・奥山 文朗 「住空間の安心・安全研究:序論」・Environmental Psychology. McAndrew, F. T. (1993) Brooks/Cole.・Handbook of environmental psychology (I, II), Stokols, D. & ALtman, I. (eds). 1987. John Wiley & Sons.・The image of city. Lynch, K.( 1960). M.I.T. Press.・Psychology of the home. Gunter, B. (2000). Whurr Publishers. ・Personal space. Sommer, R. (1969). Engelwood Cliffs. ・Defensible space: Crime prevention through environmental design. Newman, O. (1972). New York: Macmillan.