ねぇ。

自分に問いかけました。






『あなたは今、誰のことが好きなの？』






言葉に、詰まりました。






わかんないんです。

誰のことが好きなのか、わかんないんです。






健ちゃんは、好きよ。

でも、健ちゃんの恋がうまくいかなくなってほしいとは思わない。

そしたら、健ちゃんが悲しむ。



健ちゃんは、『お前のこと、貰ってやる』そう言ってくれた。



でも、健ちゃんの好きな人は、他の人なんだし、

健ちゃんの気持ちを考えたら、そっちがうまくいってほしいと思う。




私は、自分のしあわせのために、健ちゃんの不幸なんて、願えない。







松木さん………？

松木さんも、好きよ。

優しいし。親切だし。



本当はね、松木さんとの間が、恋になればいいのに、そう思う。



だけどそれには、深い理由があるから、

その理由のままじゃ、恋になっちゃいけないと思う。



もっとも、松木さんの気持ちもあるじゃんね(汗)






――――――考えないように、していた。





つらくなるから。

未だに涙が出るのは、どうしてなんだろう。






どうして、まだ…………勝手に涙が出るんだろう。



悲しいから泣いてるわけじゃないの。



言葉に、出来ないの。



この感情を、単語にする手段を、私は知らないよ。







私はさっき、言った。

“私は、自分のしあわせのために、健ちゃんの不幸なんて、願えない。”






なのに。どうして。このことに関してだけ。

私の中の『常識』と『理性』が吹っ飛ぶの。







誰のことを好き、だなんて。

答えは、とっくに出てる。








本当は、どんなことがあってでもいいから、側においてほしい。





たったひとり。大好きな人。