風変わりなおうちバー?
年始に、嵐山のあるバーに飲みに行った。 バーに飲みに、といっても、実は、個人のおうち。とっても風変わりな、ワンルームマンションでやっているバーなのだ。 マスター、ユウタさんは、横浜に住んでいるいとこのbonさんを通して知り合った。彼は横浜ではちょっと名の知れた、とても腕のいいバーテンダーだったらしい。現在は、京都の嵐山で物書きをしている。分野は純日本文学。bonさんのサイトでも、コラムを担当している。 正月だし、美味しいお酒を飲みに、みんなでユウタさんのお宅にお邪魔しようということになり、私を含めて6人でぞろぞろ雨の嵐山を訪れた。駅までわざわざ迎えに来てくれたユウタさんは、なんとギャルソンエプロンのようなものをつけいて、もうその時点から、「お店から迎えに来てくださったバーテンダー」だった! 到着したおうちは、駅の裏の一戸建ての家が建ち並ぶエリアに突然現れたワンルームマンションの一室。「こんなにたくさんの人が入るのは始めてだから。。」というユウタさんだったけど、6人行儀よく、テーブルを囲んで並んだ。さっそくユウタさんは皆にプロの顔と手慣れた手つきでドリンクを作り始める。そしてその合間にさりげなくテレビのスイッチをつけ、始まった映画はもちろん、トム・クルーズの「カクテル」。テレビの音声は消してあり、これまたこだわりの音楽は別にステレオから。部屋の一面は、本棚になっており、様々な本や漫画で埋め尽くされている。 まずはビールで始まった私たちだけど、それだけ噂を聞いたあとではやっぱりカクテルを飲まなければならない。私は、いつもリスボンのカクテルバーでイベントを行っていた時に飲んでいた日本酒を使ったカクテルを思い出し、「何か日本酒でカクテルをお願いします。」と注文した。実はもう何が入っていたかは忘れちゃったけど、これがすっきりしていてとても美味しい!全部で3、4杯は注文してしまった。他の皆も、それぞれどんな感じのカクテルが欲しいか要望を伝えると、本当に希望通りの美味しいものが出来上がって出てくる。これが、どのカクテルも、本当にはずれなしで、びっくりなのだ。例えば、シンプルなモスコミュール一つでも、割合などが絶妙だったり。そのうちに、誰かが何かを頼むたびに、「ちょっと味見させて!」と全員でまわして飲んだりしだすはめに。。お酒の多い知り合いの家にちょっとお邪魔する、という気持ちだったはずだった皆も、時間がたつにつれて、「あ、マスター、次はこんなのでお願いします!。」とすっかりバーになってしまっている。だってユウタさんの仕事振りを眺めているだけで、もうそのプロな手つきがバーなんだから、仕方がない。 なんといってもマスターの一押しは、ボストンシェーカーで作る、フレッシュフルーツのカクテル。この日はいちごのカクテルや、なんとスイカのカクテルも。それぞれ丁寧につぶして、マスターがシェーカーを勢いよく振るパフォーマンス付き。いただいたそのフレッシュカクテルは、もちろん絶品。 出てくるのは、なんとこんな美味しいカクテルだけではなく、嵐山の料亭で味を覚えたという、鍋や炊き込みご飯も。うーん、まさにお店で食べる味!ワンルームマンションの一室で、美味しいカクテルを飲みながら、美味しいお食事を皆でいただき、気の置けない仲間とくつろげるなんて、なかなかできない贅沢な体験じゃない? 実はユウタさん、これからはその腕を生かし、お家でバーをこんな感じで始めるそう。 ちょっといつもとは違う雰囲気で、こんな体験をしてみたい方、ご連絡くださいね。ぜひ紹介させていただきます♪ちなみにユウタさん、見かけによらず(?)ちょっと天然ぼけなトークで、とても面白いマスターです!