The Woman in Black
昨日はついに夫の芝居の初日。もちろん観に行ってきました! 開演は夜の9時半。そうなると終わるのはもう夜中になっちゃうので、何でそんなに遅いの?と文句を言うと、劇場の常連さんたちは、どれも芝居は全部9時半からと思っているので、そんなに簡単に時間帯は変えられないそう。 仕事を終え、友達と待ち合わせ、夕食を済ませていよいよ劇場へ。やっぱり初日ということで、私もちょっと緊張気味。中に入ると、なかなか人の入りもいいみたい!やはり初日なので顔ぶれは、役者や舞台関係者の身内や友人が多かった。夫の会社からも何人か観に来てくれていた。そして、この劇場の常連さんたち。だいたいみんな始まる30分くらい前に到着し、バーで一杯飲みながらおしゃべりを楽しみ、それから芝居を観る。私も着いた途端、たくさんの人たちに挨拶をしたけど、ちょっと緊張していたので何を話したのかはよく覚えていない。。 このお芝居は、なんと、ロンドンのウェストエンドでも現在公開している、「The Woman in Black」という作品。登場人物は2人だけ。ゴーストストーリーで、ある弁護士の男が自分の身に起こった、とても恐ろしい経験を話す、という内容。この芝居の一番のポイントは、大きな箱一つと椅子だけのセットが、話の内容で、列車になったり馬になったり、観ている側の想像力をかきたてる設定。それから、なんといっても音響効果!とにかく怖いシーンで、すごい音量で馬が走っている音や、誰かが叫んでいる声が響き、本当に飛び上がってしまう。夫なんか、誰もいない、暗い劇場で稽古をしていると、時々急に怖くなって、背筋が寒くなったりした、と話していた。 そして・・・本当に2人とも迫力満点の演技!最近の映画なんかに慣れていると、そこまで怖くはないけど、それでもやっぱりすごい音で飛び上がったシーンもあった。そして、夫がこんなに叫ぶことができたとは!本人も、この芝居をやるまでは、ここまで叫ぶことができるとは思っていなかったそう。2人とも全く違うタイプの役柄、そして役者で、お互いの存在がとてもピッタリなバランスの、見事な演技だった。これは、これから3週間後の最終日までに、どんな風に芝居に味がでてくるかが、とても楽しみ。 芝居が終わると、みんなと「すごく良かったね!」と興奮気味に感想の述べ合い。やはり初日で関係者が多いから、観終わった後の興奮も、これまた普通の観客よりも何倍にもなる。それでも、公演が終わった後に、ここまで良かった!と皆が言い合ったのは、このオンボロ劇場では少ない出来事ではないかと思う。この作品、言えば、ちょっと大衆的というか、軽めの芝居なので、個人的には好きではない人もちらほらいた。。「作品は好きじゃないけど、あなたたちの芝居はとてもよかった!」と数人に言われたそう。やっぱり人間の内面や醜いところなんかを描かれている、ちょっと重いものや、後でとても考えさせられる作品を観慣れている人にとったら、物足りないのかもしれない。でもこれはそういうエンターテイメントとして書かれた作品だし、これはこれで私は好きだった。 いやー、我が夫ながら、ここまでの迫力のある演技振りにはビックリ!芝居が終わった後の満足なスマイルは、満点でした! このお芝居、これから3週間、木、金、土曜日に公演です。もしリスボンにお住まいの方で興味のある方、ぜひご覧になってみて下さい。(英語です。)場所は、EJardim da Estrelaのすぐ近くです。ポスターを公開!