スカートの風
今日の。記憶の欠片。あれは、小学3年生の時だ。「あこ茶って、スカート似合わないよなあ」友人に言われた一言。学校帰り、その子と、もう一人の友人と3人で帰っていた時。その子は、私ともう一人の友人が仲良しだったのが何故か気に入らないようで(彼女はもう一人の友人と仲良くしたかったからでしょう)、いつも何らかの形で割って入って、時折私に悪意をぶつけた。仲良く遊んでいても、こう言う事は多々ある。そう言うお年頃。今の私なら「大きなお世話だ」と言えるけれど、当時の私はその一言に傷つき、以来制服以外のスカートが穿けなくなった。兄ちゃんと弟くんに挟まれて育っているせいか、あんまり女の子らしくなかったのは否めない。でも、女の子だから、そりゃあ人並みにスカートとか、可愛らしいお洋服は好きだった。でも、その一言は私に呪いのようにしみついた。だから、穿けなくなった。ジーンズにシャツと言う格好が定番になった。それでも良いかと思うようになった。時は流れて。私は、高校を卒業した。それが転機になった。もう、解放されても良いのじゃないか。あの一言から。そう思った私は。初めて頂いたアルバイト代で、スカートを買った。家に帰ってから、早速穿いてみた。うん、悪くない。そう思った。あれからの私は。ブー太郎くんがいて、自転車に乗る事が多くなって、スカートを穿く機会はちょっぴり減った。でも、スカートを穿くと、気持ちがちょっと上向きになるあこ茶デス。