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テーマ:レンタル映画(818)
カテゴリ:映画評
アル・パチーノが出ている『セント・オブ・ウーマン』をこの日鑑賞。
名門校の苦学生が学内でのイタズラ事件に巻き込まれてしまうことから、話は始まる。そんな中、アル・パチーノ扮する盲目の退役軍人の介護を引き受ける。始めは彼に対して嫌悪感を覚えるが、彼の本質に触れる機会があり、好感を持ち、さらに人間としても成長してゆく。 最後の学内裁判でのアル・パチーノのスピーチは圧巻。 始めの「このおっさん、最悪。ただのエロじじいじゃん。」というシーンも含めての終盤のシーンだと思う。 人間の2面性を非常によく示していると思う。 典型的軍人気質。歯に衣を着せず思ったことを容赦なく吐く。誰にも理解されずとも、自分の世界を展開する。好き嫌いが分かれる人間。 悪い方に突き進んだ姿が前半のシーンだと思う。運に見放され、盲目となり微々たる年金で暮らす人間。自分の価値が見いだせず、自暴自棄になり、その不満を周囲に当たり散らす。そのせいでさらに自己嫌悪に陥り、暗闇へと落ちてゆく。行き着く先は当然、自己の抹消。 逆に、青年の前ではエロオヤジだけど女性の前ではセクハラ的発言はせず、終始紳士的でそれを楽しんでいる。自殺を自分の身を挺してとめた青年に対して、行動でその感情を示す。 現代では理解されにくくなりつつある昔の男性的性格だと思う。 自分はもしもこういう人間にあったらどういう行動をとるか、考えてみた。設定的に青年に感情移入がしやすかったから。 たぶん、最後まで成り行きで帰らなかったかもしれない。彼と同じく優柔不断なところがあるから。しかし、最後目の前で銃を見せられたら、足がすくんで動けないだろうなぁ…。 あの青年はあそこで踏み出した。そこが大きな違いなんだろうな。 人間の成長、一歩踏み出す勇気、自分の中にあるだろうか。そのためには真剣に生きなきゃなぁ。 そんなことを感じた。 DVD セント・オブ・ウーマン/夢の香り 【ユニバーサル・ザ・ベスト¥1800】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/09/07 08:15:58 PM
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